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オマエをワシらは【信じない】

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         蒸し暑い 夏の終わりの物語で

 『ねぇ? マー坊さん…《逃がし屋》って・・・このハマにも存在しているのですかねぇ??』

なんの「溜め」もないまま ダイレクトに訊いてきやがりました「そいつ」。

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もはや 日常業務の 9割は、正規なクリーン仕事となっています、店のマシターであるマー坊は、

そう聞かれた瞬間、彼の容貌と『眼は』、以前の領域 それの住人だった頃の、「猛禽類」それに変わります。
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 『てめぇ・・・ザケてんのか? ああ?? それとも、よっぽど正気で無いぐらい どこぞで酔っぱらってきやがったのか??』

そして、「世の中にはなぁ・・・シャレでブツけちゃなんねぇ 問いかけはアルってことだ。覚えとけ」

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「そいつ」は、たしか名前は《エモト》つい先月ぐらいから この、マー坊のワインBARで見かけるようになった 常連とまではいかない客の1人で。

ごくスマートでクレバー。滅多な事では 表情の1つも変えない 最近の「事業家」マー坊ですが、エモトの問いに よほどハラを立てたようで、マー坊は さらに、

「ドコから仕入れた ヨタ噺か知らんがヨ・・クチのチャック部分、絞め直すこったナ。でないと…《死ぬゾ》てめぇ・・・。親に訊くか?《このオレを仕込んだ晩のSEXはどうだったか??》ってこと・・・同じことテメエは今 オレに尋ねたんだ・・・」


それでも よほど切羽詰まっている事由でもあるのか? あるいは 余程の不感症か? エモトはさらに・・・
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「ね?ドッチなんスか??アルんですか?それとも 逃がし屋ってのは、単なる都市伝説のそれなのか・・・」


偶然 その場に居合わせた 夜逃げのキンさんが、エモトのことを諭すように、

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「兄さん、あのナ・・《いきなり!》事の結論から相手に尋ねちゃなんねぇって・・・。オメエさん 悪気はナイのだろうけどヨ、このマスター マー坊はナ、どんな相手だろうと《ウソは絶対言わない》ンなオトコだ ああ。そのマー坊に、在るか無いかって 2元論でモノ尋ねるなって。」

エモトは 少しフテ腐れたように、「知ってるなら 教えてくれたってバチは当たらないでしょうに・・・。ガッカリだよなぁ・・・」

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   「あるよ」 っと マー坊。

エモト「やっぱ…アルんですか。。。へぇ~~・・・」

マー坊「《跳びたい》のは てめぇか? ぶっちゃけ、ヒト逃がす仕事は もう10年以上も関わった事がネエ。それだけヤバいんだって事 覚えとけ。このハナシ、おめぇが、今この会話 外に漏らしたのをキャッチしたら、逃がすんでは無くて、《消す》ゼ・・・」

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「おっかないなあ やっぱりヤクザさんは(笑)」クソ度胸か?それとも正真正銘の アホなのかエモト??


マー坊に代行して このわたくし リクめが、マー坊にメイワクがかからない範囲で チョイとだけ ご説明させていただきますネ。

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TV 映画で平成の初期に、『夜逃げ屋本舗』で この領域が 世間にスポットを浴びた感があるですが。「逃がし屋」

ぶっちゃけ・・『それ専門の 職種などは《存在しない》』コレは言い切れます はい。

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例として 華やかなイメージのあります「レースクイーン」・・・それだって けっして、「レースクイーン業」って、専門の職業などは存在しません はい。

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         レースクイーンは、出張の企画仕事ってことで

カノジョらは皆、芸能事務所等に所属する「モデル」それです。で・・失礼ながら、実態は…プレタポルテ級の世界的ファッショショーには相手にもされない、

いわば「第二線級のモデル」それらが レースクイーンとして舞台に上がります。概ねが「モデル仕事だけでは食えない」。

では?日常 カノジョらは どこの場で生活費を稼ぐか? ジツに「シンプル」・・・芸能事務所の多くは、副業か?本業か?知りませんが、
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              高級キャバクラも含みます

気の利いた事務所は、銀座 赤坂 六本木って繁華街に、「クラブ」(踊らない方:笑)それの経営に関わっています はい。

要は、「お茶挽いてる」モデルの諸嬢らを 関係する店舗で、効率よく「有効利用」するのですネ。相応の報酬は支払って。


「逃がし屋」ってのも、それの系譜とジツによく相似しています ええ。

逃がすための算段から、実行手段まで 引き受けたならば、想像以上に「真摯に」対応してくれているとも聞きます。

中には、「逃げた後、その後の生活を維持するだけの仕事」それすら 世話してくれる「業者」も珍しくはない。


上記したように、専門の 逃がし屋などは存在しない、大抵は「ヤ」がつく業種の人間が そこに関わって「絵を描きます」。

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  『単に怖いダケじゃない》…それがヤクザが絶滅しない理由の1つ

じゃあナンで? 非道な存在で当たり前の「ヤ」の連中が、そうまでして 他人の「夜逃げ」に協力するのか??

イっときますけど、それって「人情」なんかぢゃにゃいよん。すべては「そろばんずく」でス はい。
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当然っちゃ当然でっけど、斡旋してやる 次の仕事ってのは、「ヤ」が関係している 筋者とは一見判りにくい「正規の仕事」それが殆どで。

「ヤ」はですネ、エラくまた 長いスパンでもって、「先の事を読んでいる」それでして。

逃げるって原因が「¥」だったばやい、街場の金貸しが その相手だとするなら、請求権の喪失までには 2年間かかります。で、「ブラックリスト」対象期間は最短で 5年。

それが都市銀行相手だったり、一流企業ファイナンス部とかが絡んでるならば、まあ 10年はブラックリスト解かれません。
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で、「ヤ」の字の いわゆる「ヤミ金」なんぞに手を出したならば マジ…タイヘンだぞお。。。ケースにもよりますが 「ヤ」は、己の「面子」で けっして、逃げた人間赦さず、

昨今では、ハワイやサイパン それらへ跳んでも無駄だっていいます・・・「ヤ」の頂点の人間が『もうイイ』って、指令を下すまで、終わりのない「お尋ね者」になるわけわけ。。。

だけんども、逃がし屋サイドは『それ承知の上 次の仕事斡旋してやる』それなんス。

逃げ手の人間ですが、斡旋された仕事に就いている、それはテメエが 安全地帯に居るという意味に直結し、ぶっちゃけ その安全地帯を手放してまで 更なる逃亡なんか まず目論みませんよネ?

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         庇護の下で 案外と大胆に暮らせるのですと…

で、そここそが「そろばんずく」・・雇用した「企業」としてはだ・・・よほどでない限りは、5年10年以上も「辞めない人間 社員」をゲットしたことになって。

企業会計で 高いウェイトを占めています『人件費』 長いスパンでシュミレートするなら、300マン以下とかで「跳ぶ」人間を イチ労働リョクとして受け入れ先の企業は、「すごく お得だ」ってことになるのですナ うむうむ。


追いかける側の「債権者」も、例えば 盟友の八百政クラスの「敏腕追跡者」を雇ったとするなら、およそ 何か月間もかからず、ドコへ逃げようとも、逃げた人間は かなりの確率で探し出せます はい。
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          八百政は、「諦めることを知らない 猟犬」だから

逃げた人間が ン外にも堂々と、例えば 駅のガード下で タコ焼きの屋台でタコ焼き売っているとします…だが「なっかなかに 手は出せずに終わる」それはナゼか??

みなちゃまでも ご存知の方もおられるかも知れませんが、「ヤ」の業界ってのは、およそのすべてが『上下のチカラ関係』なんですな うむうむ・・・
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潜伏先が判明しても・・受け入れ先の「組織」ソッチの方が 追いかける自分らよりも「よりデカくて 強大」わかるよネ??

逃げやがった人間一人のために、いっくら面子だからって、それでドンパチにでも発展しちまうってなら、眼もあてられませんから ええ。

っと・・云うように、世にヒッソリと存在する「逃がし屋」ってのは、すべからず こういった「業界構造」それを熟知した上で、

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           世の「約束事」とはイコールで【利害の一致】

逃がす人間と 受け入れる先の経済的メリット、それを見事に両立させるだけのスキル・・・それが持ち合わせない人間とかには 到底叶わないモノなのでして ええ。

それゆえ・・・エモトみてえな ハンパ野郎が、無作為にも、マー坊って 「本職の人間」それに、考えもせずに疑問ブツけるって、リクめとしても『それは あまりにも無神経過ぎてるやろが・・・』って思う。。。

意図せずに『アンタは その実力を持ち合わせているのですかい?』ってことを ズケズケと無遠慮に尋ねているに等しい。マー坊が顔色変えて 当然だと。。。


 ・・・そこへ リクめも来店し、話の輪に加わったのですがネ。
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           ワシも混ぜンかい こら

わたいが マー坊が云い難い事を代弁して云いました はい。


あのナ…エモトよ。《逃がし仕事》を実行する際には、仕事が完了するまでの計画を練る【ブレイン】、犯行に必要な道具を集める【調達屋】、現場で作業を行う【実地部隊】などさまざまな役割がアルねんデ。

その中でも重要な役割を担う“逃がし屋”それやねん ああ。それが遂行できる人間は《優秀な 清掃人》ってこった。。
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        一致協力でのチーム作業でス

イっとくがヨ、人間ひとり《逃がす》なんてのは 案外にカンタンなんだワ。

むしろ よっぽどに難しいのは、【すべての痕跡を消して回る事】成果はそれにかかってると云えるわナ。

家族…子供でも居てみろって、転校手続き、引越し後の公的手続きの代行、「¥がらみ」なばやい、カネ貸した業者かてアホとチャウでぇ、チャンと追跡のノウハウ持ってルからヨ。
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       お子さんの「転校等 手続き」から足がつきやすい

でも「それの遥か上を行く」先手を読んだ 逃がしのテクをキチっと持ってなきゃ無理。

・・・あんナ、あくまでも《仮のハナシ》やデ? 怖い勢力の手 借りたくないってならば、マー坊は 以前本職ではあったけども、ココに居てはる キンさん、それにワシの盟友 八百政ってヤツと、憚りながら このワシ・・・
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        興味本位でトーシロが踏み込むには あぶないデ…

それらがチーム組んで、その 逃がしの作業にあたるとするならば・・・それほどには込み入ってない人間…大人数はアカンえ?なんとか・・・追手の手から逃れさせるかなあ??

・・・ま いずれにせよ、ナンの知識も経験すらあらへん エモト、オメエのような人間が 安易に踏み込むべき領域とはチャウからヨ はいっ!! 本日は お開き お開きぃ~♪
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 ・・・ったならば・・・

この エモトのどアホは・・・1ミリも 空気読まずに、盟友 八百政に『電話して 問いただしやがった!!』@@;

困惑しきりの 八百政は・・・それでもこう返答したそうで。。。
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あのですネ、エモトさん?…結論から言いますと、夜逃げ屋は本当に存在しています。ええ。興信所や探偵事務所が「それ」に手を染める事も ジツのところ ままあります。

夜逃げをしたい理由は人それぞれですので、ボクの元職である 探偵や興信所職員が、夜逃げの手伝いをすることは なんら違法にはなりません。
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但し・・・「引っ越し作業」それが1つのネックで・・引越し業にあたりますので、陸運局から営業許可を取っていなければその点では違法になります。

それに、ナニも 夜逃げ専門業者でなく、普通の引越し業者であっても、今現在だと いちいち引越しの理由など聞きません。夜逃げそのものが犯罪ではありませんので、お手伝いをするほうも当然違法にはならないというわけです。

では一般の引越し業者とは何が違うのか、という点が気になるところですよね?運搬の方法は一般の引越しとはかなり違います。

一般の引越し作業は通常昼間に行われ、引越し会社の名前が書かれた大きなトラックで荷物を運びます。近所の人にはすぐに引越しだとわかります。

しかし夜逃げは周囲の人に気付かれないうちにコッソリといなくなることですから、夜逃げ屋ではこのような引越しはしません。もちろんロゴ入りの大きなトラックもありません。

ヒッソリと最低限の荷物を運び出します 大きなタンスやピアノを持って夜逃げをするような人はまずいませんので、作業は短時間で終わります。夜逃げ後のライフラインの後始末なども引き受けてくれます。

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でも くれぐれも誤解しないように イイですね?? 興信所に直でデンワして、《おたくじゃ 夜逃げの手伝いしてくれますよね?》なんて聞いても 受けた側は《はぁ??ナンのことですか?ウチは知りませんそんな業務内容については》そう返答 そうするより他はナイ。

ドコの興信所だって、正式業務として 「それ」売りにしたくないんです。断り切れない 事由がなんかしら存在していて「仕方ない…今回ダケ!」って、その流れで生じる作業で。

探偵業界での「悪徳業者」ってのはネ、自分が手を貸した 夜逃げ…その情報をだ、追っているサイドへ金で流してしまうって、そういう連中を指すの。

もしも・・・アナタ自身が 夜逃げしたいと思っているなら、とりあえず・・・《およしなさい》としか言えません。よく聞いてネ??《ヤメときなさい!》ではない。

あくまでも・・《およしなさい》。悪いんですがボクは、他人の 夜逃げに協力しているヒマは無いです。間違っても過度な期待はしないでネ??


あと・・・ マー坊や リクさんにも 手を煩わせないように!!今更あのひとたちを 後ろ暗い作業に加担させたら 怒りますよボクだって。。。


 そしたなら・・・このエモトのアホアホは、納得しないようでもって・・・
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    あのなぁ、忘れておらんか?ワシら「こわいおじさん」やデ?

夜の街で『港のリクの一派はクチばっかで ロクなモンじゃなかったゼ!』などと 吹聴し出しやがりましてからに・・・(--;

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            知らねぇゾ・・ど~なってもエモト…

遂には マー坊が・・・「あの野郎…クチ開けなくしてヤリましょうか??」なんて!(笑)(^^; 先祖返りしたよな おっとろしぃ~~言説をば口走るもんで。


 『 あああ~~ めんどくせぇ・・・世の中ってモン あのアホにおせえてやっか いっちょ 』


数日後の夜に エモト呼び出したのは 同じように マー坊の店。

『チョイとこれから 込み入ったハナシになるもんで。今晩とこは 帰って な??』
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いつもの店の常連を追い出すマー坊は チョっとだけ怖い感じで。。。

「で・・・今日はなんスか??なんかオレのこと怒ってます? ボコリますか??」ってエモト・・・ 普通に年上の人間への会話できないのかコイツ??


マー坊が「あのなあ・・・オレがマトモにハラ、マジで立てたってなら、次の瞬間・・・オメエっちの首から上・・《顔》消失して失くなるゼ・・・」
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この言葉に さすがに顔色が蒼ざめてくる エモト。

可哀想にも思い わたいは「や~~い♪ ヤクザ屋さん 怒らせてやんの や~い や~~い♪」っとまぜかえす。
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「よぉ あんちゃんヨ、陰に回って オレらのワルクチ吹聴して回るのもイイけど、ぶっちゃけ・・オメエの言い分 まんまで信じるようなハマの住民はまず居らんし、オレらとて、そこまで落ちぶれては居ねえから」っと キンさん。
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キンさんは さらに「なあ?《洞察力》って知ってるか?流行の言葉だと《プロファイリング》ってやつだ。《行動の4要素・・・【創造力】【決断力】【実行力】そして大事な【洞察力】だ》ココに居る 港のリクは、その洞察力の使い手 忍びの子孫だ。」

エモト「・・・・・ っっ!!」

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マー坊「本当だ。リクさんはな、その能力で 中東・北アフリカで スポット原油 大型タンカー200隻分、中国では 20億円分の乾燥大豆 7億でゲットした。ダテや遊びやねえんだ プロの力量ってのはナ」



・・・まあ エモっちゃんヨ、こんなのは、チト大袈裟なヨイショでもあっから あんまし固くなるなって♪
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        全国の納豆屋サンはチョイとだけ感謝してくれヤ♪

キミの今の状況、当ててみせまひょか??ズバリ!《付き合ってるオンナと逃げたい》それやろが??オンナは少し年上、子供も居てはる 人妻さんやろが?

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カネに切羽詰まっての 逃避行願望ではあらへんよナ?せやから、逃げたい気持ちにウソはなくとも、期限切って 急に慌てているって風でもナイ そやろが??


で、要はアレやろ?最小限 ミニマムに・・周囲で 大騒ぎ起こさないように、スマートにしてコンビニエンスに・・・ちゃっちゃと事を済ませられる方策はなかんべか? っと・・・
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キミ ホントは、ワシらを 怖くて怖くて、チビる寸前なんだってのも《判るゾ》。。。無智をあえて「装って」、ワシらがいよいよ 根負けして、具体的方法手段を授けてくれるのを待ってる・・・どや?違ってたならハッキリ云えヤ」


 「参りました」ジツにアッサリ 負けを認めやがりましたエモト。

「だけど 驚きはしませんよ、そちには 八百政さんって探偵も居るんだから。オレのパーソナル事情 掴んでても当然っちゃ当然でしょうが」・・・とことん 素直ぢゃねぇ~ナ コイツ。。。


キンさん「まぁ それでもイイ。要するにナ?あんちゃん。ケースにもそれぞれよるがヨ、可能な限りで 周囲に波風起こさず、出来るならば、職場・・仕事も辞めずに済むって方法・・・イイだろう、そんなプランも立てられないとも限らん。ある程度以上のスキル持つチームが動けば、ウマい事、オメエっちとネーチャンが まんまと逃げとおす手段はいくらでもアルってこった ああ。」

そしてこうも「だが・・・《コレばかりはどうしようもない》って ンなリスクも有る。たとえば…その一緒に逃げたネーチャンの《亭主》、そいつとバッタリ!街角で出会っちまったなら・・・1度はボコボコにされるそれぐらいはって、覚悟要るゼ? あと、子供置いてきた場合、捨てられた子供の恨みは怖い・・・呪われて クタバった後 天国行くのはスパっと諦めろヤ な?」


しかし エモトは不貞腐れた感じで・・・「ちぇ・・・ぶっちゃけ そのリスクがいちばんイヤだから相談持ち掛けたかったのになぁ。。。」


キンさん「一切、テメエ自ら 手を汚さずに、他人の女房とまんまと逃げちまおうって、それは あまりに身勝手・・・そうは思わねえのかオメエ・・・」
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マー坊「世の中はナ、そこまでの部分までをフォローUPする サービス産業は無いってことだ わかるか? 女房に逃げられる亭主にも 問題はアルかも知れねえがヨ、それでも…残された子供には、エモト、オメエに対しては《復讐する権利》それがアルって思うゼ オレのようなヤクザでもヨ そう思う」

「ったくよぉ・・・結局はお説教したくてオレ呼んだんですかい?? まぁ・・・それでもイイや。じゃあ?オレの《逃避行計画》みなさんで 算段して 協力と実行 それしてくださるんですよね??」



 マー坊&キンさん&リク『 断るっっ!! ハッキリとナ 』

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エモト「えっ!?えっ?? ナンでですか??ココまで関わっといて、オレのこと不憫だって思ったからこその事ですよね??」


 マー坊&キンさん&リク『 ぜぇ~~ん ぜんっっっ!! 』


マー坊「テメエっちに残るのは《間男》の称号ダケよ!消えろ とっとと!」

キンさん「残念だが あんちゃん、オメエに欠けている最大の点・・・それはナ オレらとの間の《信頼関係》それが無いってことに尽きる ああ」
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       まずもってエモト・・・オメエは「ダチ」では無い。。。


『ってか だいたいエモト、テメエっちは誰なんだ??初対面だべが?』 『オレらがなぁ、善意でもって動くには、それなりのモチベーションが必要なんだヨ!』 『要するに テメぇっちはまだまだ《顔じゃねぇんだ》自宅戻って カルーアミルクでも啜ってやがれっての!』

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          ワシらはナ、「便利屋」とチャウんぢゃい

リク「憶えとけ 今後学習ヤ。ヒトにナ?云い難い物事を依頼するトキは、すべての胸襟を開いて、《まっさらな状態》で、ひっかけやウソなど 策を弄しない事、エモトよ オメエは、第一次試験から 落第だったって事ヤ。修行して 出直せ エエな?」



キレ出したエモト…『なんだよ!!ヒト呼びつけて 恥かかせて満足かアンタらはっ!!見損なったゼ もうイイっっ!!』
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どんだけ強がっても 半べそで エモトは店から 駆け去って行きました はい。


「行っちゃったね。。。まだ時間も早い。も少し飲もうか?」てキンさん。

マー坊が「なんやかやで、キンさんも リクさんも《おやさしい》・・・おふたりがコレだから、アタシも云うべき事 ついつい手控えましたよ ははは♪」っと笑う。

わたいは「やっぱ・・・みんな、《事の裏側》察していたンやナ・・・。ありゃ…【 騙されてるのは エモトの方だ 】ってこと・・・」
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キンさん「エモトって まだ30前だべ? ま、ムリもねぇサ。秘密にしてても《アイツのツラに書いてあらあ》・・アイツがヨ ドロンかまして逃げようって その お相手…海千山千の たぶん、《あぶない主婦の副業しているオンナ》に操られてる、云うならば《生きてるバイブレーター》それヨ ああ・・いつの時代でも変わんないよナ、《ノセられてる人間 特有の眼》それは・・・」
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マー坊「まったく同感です・・オンナは あきらかに、土壇場になって エモト切り捨てますよね?夢中になってる当事者のアイツには それが見えてない・・・きっと、相当 貢がされてますよエモトの野郎は」

リク「気にかけてくれた 八百政がサ、《その証拠も》幾つか調べてくれたんやワ。でも・・・それの《真実》が100%明るみに出て エモト、アイツが身も蓋もなく 満天下に恥をかき晒すよりもだ・・・あの野郎が相談持ち掛けたかったワシらが、その期待に反して あえなくも、つっけんどんに拒絶の態度示して目論見はオジャンって・・・ま…そっちの方が イチ人間としての《面子》 まだマシだわなぁ うむうむ・・」
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        ♪ 騙したツモリがチョイと騙されてぇ~~
         あ、わかっちゃいるけ~ど ヤメられないぃ~♬

キンさんが 呟くように「まったく・・・オトコって生き物は、マジでアホでバカだよなぁ。。。オイラだってそのひとりさね。騙したツモリが まんまと女キツネに幻惑されてヨ・・経験して 手酷い傷を受けるまで《それが判らない》・・
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「アタシにもありましたヨ お恥ずかしくも・・・」と マー坊。ああ・・・このワシかてリッパに・・・それも複数 憶えがありよるって ああ、思い出しても恥ずかしい・・・。


キンさん「ムカつく小僧でもあるがエモト・・・。だけど、みんな…思ったンだよナ??《ああ コレって、俺… かつての自分の姿そのものだ!》ってナ。。。」

リク「《恋は盲目》・・・ぶっちゃけそれって、♀ではなくって、野郎にこそ相応しい表現だって そう思いません? キンさん マー坊・・・」


マー坊「でも・・・それの、《事のカラクリ》それが全部 見通せるって頃には…もはや 若く青臭い《バカげてるけど純粋さ》それは もはや残っていないって・・・切ないものです ええ・・・」


キンさんは ボソっと・・「ま 仕方ねぇやナ・・。エモトがコケにしやがったにせよ オイラなんかまだまだイイ。ロートルの酔いどれの団塊オヤジだからよぉ」

 『 キンさん そんなっ ・・・ 』

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キンさん「だが、マー坊 オメエや 港のリク、それを籠絡してタダで動かしたってのが、この界隈にチョイとでもバレてみろって・・・。オレらはガマンで出来ても、《下につく人間がダマってない》・・あのエモトは このハマには居れなくなるだろがっての・・」


・・・外は おそらく 夜の通り雨なのだろう。 埃臭いにおいと ムっとする湿気が エアコンの利いた店内にもどこか漂ってきやがる。

マー坊よ、ワシには ブライアン・デ・パルマ監督『虚栄のかがり火』みたいにサ、クルボアジェのVSOPでサイドカーを作ってくれないか?
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若いヤツをヘコませる 喰えない鬼軍曹、ブルース・ウィルスの気分に今夜は 浸ろうヤ な? エエやろ♪


   【 Don't Let Me Be Lonely Tonight 】 - Oleta Adams

 Do me wrong, do me right,

 Tell me lies but hold me tight,

 Save your goodbyes for the morning light,

 But don't let me be lonely tonight.

 冷たくしても 優しくてもいい
 
 嘘でもイイ  オレをド突いてもいいから強く抱きしめて
 
 朝陽が昇るまでサヨナラは言わないで
 
 今夜はオレを独りにしないどくれヨ。。。


 Say goodbye and say hello,

 Sure enough good to see you,

 but it's time to go,

 Don't say yes but please don't say no,

 I don't want to be lonely tonight.


 サヨナラ そして こんにちは

 オマエに会えて本当によかった

 けどナ、そろそろ行く時間なんだ

 イエスと言わないでくれ

 でもお願いだから

 ノーという答えも聞かせないでくれヨ。。。

 今夜は寂しい気持ちになりたくない

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 Go away then, damn you,

 Go on and do as you please,

 You ain't gonna see me

 gettin' down on my knees. 
 
 I'm undecided, and your heart's been divided,

 You've been turning my world upside down.

 ああ 行っちまいな オマエなんてさ。。。

 行って好きなようにすればいい

 そしたら 膝まずいて泣きつくオレなんか見ないで済むよ

 オレはいつも決めかねていて オマエの心は真っ二つ

 オマエはオレの心をひっくり返してばかり


 Do me wrong, do me right (right now baby),

 Go on and tell me lies  but hold me tight.

 Save your goodbyes for the morning light (morning light),

 But don't let me be lonely tonight.

 I don't want to be lonely tonight.

 No, no,  I don't want to be lonely tonight.

 冷たくして 優しくして(今すぐに)

 嘘をついてもいいから 強く抱きしめてくれ

 朝陽が昇るまでサヨナラはなしだよ(朝陽が射してくるまで)

 今夜はオレを独りにしないでくれ 寂しい夜を過ごしたくない

 ノー ノー 今夜は淋しくさせないでくれ

 I don't want to be lonely tonight.

 今夜は淋しくさせないでくれ


 https://www.youtube.com/watch?v=4jw9ftfM6Qk

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        若けぇの学習しろ、コレがワシらが培った「荒くれ哲学」ヤ

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荒くれお中元 『 猟犬は闇に消える 』

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ケイトウの花だけが見ていた (完結篇)

 リクです。 戦慄に値する 本条の「告白書」ですが・・・
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        わたくし「喰えない悪人」ですから

しかし正直、読み進むうちに「ある疑念」が生じて、ほぼ同じとする考えは 盟友 八百政も同じくしたのでありますが。。。

それについては、この章のラスト付近で あきらかとして参ります。本条語りの 告白を続けます。

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刃止めを破壊したワタシ三喜彦だったが、それでも露骨にボロを出すといった、正直ワタシは そういう短絡的でわかりやすい少年では無かった。

まだオトナ世界の在り様については 1つも目覚めていない 純朴な少年を「装い」、かれらの 上辺と表向きの 世間を偽る悪徳行為の数々を・・・
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天井裏から覗き見ては 心の底で嘲笑いながら 軽蔑の念を蓄積していたのだった。それはまさに、人間界に紛れ込んだ 悪魔だったとは言えますまいか。。。


中・学生に上がったワタシであったが、「それでも」我が家は 落ちぶれたとはいえ、地元の名家として、最低限 見てくれだけは保持していたと思う。


しかし、その頃には、大きな柱である 父親の健康状態がいよいよ芳しくなくなってきていて。。。

死んだワタシ三喜彦の実母だけではなく、やはり父にも 循環器機能に持病があったようで、事故による下半身不随となってより、どうしても生じる運動不足が それに拍車をかけたようだった。
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日に日に 父の容態は 子供のワタシでも悪化を辿っているのが容易に見て取れた。

もう 過度な飲酒や荒淫 違法薬物などは摂取もしていなかったが、車椅子に座ったままの父は、日がな 海の見渡せる縁側付近で、あたかも ボーっとまどろんでいるだけになってきていた。

中毒者、ジャンキーになるのにも 体力が無くなった人間には不可能だという事実をワタシは身近の父の例で学習したといえる。

そういう父を観るにつけ 息子のワタシは、当初の嫌悪と憎しみの念よりも、次第に ひとつの「憐み」を強く感じるようになったのだ。


『早く 楽にしてやりたい』、尊属殺人への躊躇や罪悪感よりも増して、信じがたいとは思うが、そうしてやる事が、もはや 生ける屍となりつつある 血を分けた父への「なさけの介錯行為」だと思ったのだ。
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その【 実行 】は、付き添い看護婦の櫻井が家の手続き作業等で、我が家を留守にした 6月の よく晴れた 梅雨の狭間の日だった。

義母は「いつものように」…屋敷の奥の方で 庭師の助手とシケ込んでいるのを確認したワタシは、いつもの通り 海を観ながらボーっとしている父へ近づいた。。。


父は 軽い まどろみの中で、色んな夢を見ているようで、軽く微笑み 小さく笑い声をあげたり、さも哀し気に 顔の表情筋をゆがめたりと、聞き取れない寝言も呟いていた。
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思った。父は 過去の記憶に浸っている。いや・・・「過去の出来事」しか、もはや下半身も利かず、朽ち果てようとしつつある、今現在の残酷な事実から 解放される「救い」が無かったのだ。。。

『おとうさん』ワタシは 精一杯やさしく まどろんでいる父へ そう問いかけた。


意識を醒ました父は ワタシをまぶしげに眺め、「三喜彦か。喉が渇いた、三ツ矢サイダーを コップに入れて持ってきてくれんか」とワタシへ告げた。
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台所の冷蔵庫から 冷えたサイダーを出して コップへと注ぎ、父の元へと。

手渡す際にワタシは・・・『おとうさん、さっき清川病院から使いのヒトが来て。この液状のクスリ、心臓の機能にすごく良いのですって、味も甘くて 飲みやすいそうです。サイダーに混ぜてみますか?』

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無論・・・虚偽だ。。。ワタシが手にした「それ」は、間違っても 父のような状態の人間に使用してはいけない液体だった。

数滴「それ」入れたサイダーをグビリと音をさせながら 飲み込んだ父は、「おお サイダーがより 甘さと香りが増して美味しいな」っと無邪気に微笑んだ。


数分後、父は・・・「三喜彦、庭の《ケイトウの花》はもう咲いているか?」ワタシは答えた『ええ おとうさん、例年のように 真っ赤な花をつけて これからドンドンと花びらを大きく咲かそうとしています』
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父は「……それは本当か?? ワシには・・今ワシの目には・・・あの…ケイトウの花が、薄く黄色かかった 白色としてしか見えないのだが。これはどういうことだ!?」


夢遊病者のような父は 不可思議に焦った感じで しきりに「どうしてだ?・・・どうして・・赤い筈のケイトウが 白いのだろうか!」

車椅子で 動かぬ下半身、ジタバタと身もがきはじめた。それの反動で、車椅子の下部分に 家のなにかが触れたのだろう、車椅子の ストッパーが《外れて》・・・

父と車椅子は・・・縁側から、40cm程下の 庭へとコロンっと 転落した。

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ううぅ~~ ぜぃぜぃ っと、苦し気な父の呻く声が耳に入ったが、ワタシは聞こえてないフリをした。

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ワタシは座敷で 少年マガジンを読みふけっている《フリをした》。

《アシュラ》という連載漫画 ちょうど主人公少年が、人肉を喰らうという 凄惨な回だったのを憶えている。

『ボクも 父親の肉を喰らったのとなんら変わりない 一緒なのだな』・・・

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フト気付けば マガジンの頁をめくる指に、異常なチカラをかけていたらしいワタシ、漫画の誌面は「血だらけ」だった。。。

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やがて・・・「秘め事」が終了した 義母と若手庭師が、庭に昏倒し、息絶えている父を発見し しばし 大騒ぎとなった。。。
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 庭に さあまさにこれから!咲き誇りますよ っとばかりのケイトウの花、その毒々しいほどの深紅の赤い色 ワタシは生まれて初めて恐怖に感じた。


ワタシ三喜彦は、付き添い看護婦の 櫻井の存在が 正直「ウザったかった」
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父の死去により ご用済みで この家から居なくなればよいと思っていたが、未亡人となった義母が、万事が世事に疎い自分の補佐役として、

今度は看護婦としてではなく、我が家の屋敷そのものを管理・補佐する「執事役」として 雇用を継続したのだ。


父の「死因」に関して、このワタシに疑いを向ける者は ひとりとして居なかった。

しかし地元警察も 無能ではない。近隣に聞き込みをして、若い2度目の妻である義母の隠れた数々の淫行も、専らの相手というのが庭師であるという「事実」も、

それが案外と、地元に住む人間や地元漁師 出入りの酒屋に至るまでが、『とうにご存知』だったようで、要するに「化けの皮がすべて剥がれ落ちた」

とくに ある意味で《一番に動機がある》庭師は 幾日も厳しく事情聴取を受けたようだ。一応の「嫌疑不十分」となったものの、庭師は親方より解雇を言い渡された。

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そして、義母も 美貌の未亡人という呼称ではなく、《清楚な見てくれと異なる 案外に毒婦》そう噂され、狭い秋谷の界隈ではあったが、日中あまり堂々と外出しにくい そんな有様となった。


しかし、「もってのさいわい」の環境を創り上げたワタシのように見えるだろうが、しかしワタシは「それでも」この義母を 独り占めには出来なかったのだ。。。


義母の「次の相手」は、ワタシ三喜彦に つけられた「家庭教師の若いオトコ」だった。山内という名前の 良い大学を出ているのに 結局 就職が叶わなかった「安保闘争崩れ」の やや世の中をスネた感じの細面のやさ男だった。
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強烈も呼べる 山内へのジェラシーの念はたしかに有ったが、父殺しの悪魔であるワタシは、嫉妬よりも、『山内は どういう方法で《駆除》してやろうか?』そればかりを妄想するのが日々の日課となっていた。

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 今も忘れる事が出来ない、ワタシにとって 死刑宣告に匹敵する出来事の日・・・

中・学校から中高一貫のミッション系私学だったワタシが通う学校は、春休みが殆ど無い替わりに、夏休みの期間が大学生同様に長く設定され もう休みの期間に入っていた頃。


海抜10m 海の水面まで100歩 そうしたエリアに住むメリット、我が家から海へは 公道を使わず、庭を降りて海へと出られた。
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《三喜彦さん 海に泳ぎに出ませんこと?》珍しくも 義母の方からワタシへ放たれた誘い。

今の基準で例えるならば、機能のみっで 色気も無いに等しい濃紺の「スクール水着」でしかないが、義母がそれを召すなら、元々かなりに優れた身体のプロポーションが よりクッキリと浮かび出て、
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性欲真っ盛りのワタシには クラクラと眩暈がするほどに魅惑的に映った。もうじき三十路となるのに義母は、見ようによっては まだ二十歳前後にも充分に観えた。

事実は けっこうな「すきもの」で、義理の息子のワタシには気づかれてないと一方的に思い込み、我が家に出入りする数々のオトコどもと 肌を交わした そんな荒淫の人間であるのに、

今考えても不思議だが、義母は微塵も その美しさに いささかの減退などなかった。むしろ…けして少なくない、オトコらとの密事、秘め事により ダイヤモンド原石が磨きにより、その美しさと輝きを増すようかにもワタシには思われた。

夏の陽光を浴びながら 無邪気に泳ぎ はしゃぎもする義母はとてつもなく美しく感じた。

どうせが 今でいう、「プライベート・ビーチ」も同様、海水浴場が開かれるまでには まだ時期が有り、ダレ1人 ワタシたち二人は観ても居ない。


ワタシは、今まで夢見た 妄想の通りに、義母を押し倒し、「我がもの」とする衝動を 抑え難い、まさしく劣情の塊だったといえる。

《冷たい風が吹いて来たわ。三喜彦さん もう戻りましょう》そう義母が云ったので、我々は 急峻な坂道を屋敷へと戻り始めた。

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義母の履いていた エナメルの白いサンダルが 昨日の雨でぬかるんだ地面に滑り《あっっ!》っと義母は転びそうになった。

アタシは咄嗟に 義母へと手を伸ばし、倒れそうな体を 抱きかかえるカタチでホールドした。

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 2つの下半身はピッタリ!と密着した。顔と顔、その距離はホンの20cm程に。。。


しかし・・・嗚呼なんと【 無常 】かな。。。

義母は 屈託もなく《ありがとう》と・・・女神のように微笑み、その眼差しは、純粋に義理の息子のワタシに向けた《慈愛の視線》・・それでしかなかったのだ。。。
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そう。瞬時に ワタシの本能はそれを理解した。【 オレは…この女(ひと)にとって 性欲の対象ではないのだ・・・ 】


父以外のオトコらに抱かれる際に見せる、あの なんとも淫靡でもあり、受け身の立場である義母であるのに、《さぁ アンタが抱く欲望のすべてをアタシの肉体へ放出して構わないのよ》…哀れとも呼べる♂の蛾を引き寄せる 誘蛾灯のような妖しい「目線」・・・【 それじゃあない!! 】
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                いっそこのまま地獄に堕としてくれ…

浮かんでいるのは・・血が繋がらぬ関係、僅か十歳程度の歳の差の「息子」・・・それへと見せる、母性にあふれた【母としての在り様】でしかない。。。


無論、「その態度が」義理の関係にせよ、「母子」という事柄からするなら、まごう事無き 正しい接し方であるのは理解していた。だが・・・

・・・こんなにも長い間・・ワタシは 毎夜毎晩 身悶えしながら、この義母の肉体を 我がものにする妄想に 狂いそうになりながら「耐えたのだ」。。。

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それなのに・・・この クソ女め、こんなにも身近で 苦しみ悶えるオレの「想いを」・・・少しも気付きもしていなかった。たぶんこれからも・・・。

ワタシの心の奥に、瞬時に「反転した」暗い 妄念がブスブスと、消えたはずのコークスのように、再び 業火を発するのを蝕知した。


そして・・・庭の ケイトウの花が今を盛りに咲き開き、このワタシに向かって、《やっと 今頃気付いたのかよお前って野郎は。遅いんだよ!》っと、
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毒々しくもある ニワトリのとさかにも似た花びらを風にゆすられる姿、それがワタシへの大々的な嘲笑に思えて怒りと同時に戦慄を覚えたのだ。



 その日は…ワタシは早朝より 逗子駅から横須賀線に乗り、東京の水道橋の予備校に 夏期講座へ出かけていた。

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秋谷の自宅では・・・【 服毒心中をしたらしい 義母と山内 】その亡骸を 買い物から戻った櫻井が発見し 騒ぎとなった。

この書を読まれた方 きっと思うだろう 【今度はどうやった??】 しかし、それについての詳細な記述は あえて記さない。

想定外に、まだワタシが この世に生きているうちに この告白書を閲覧された場合への 1つの防御の策であると思ってくれて それは間違いではない。


ワタシ三喜彦は「天涯孤独の孤児」となった。寂しいとも 悲しいといった感情は無かった。

面倒といえば、家の財産は相続しても、まだ未成年であるゆえに、法的に「新たな扶養者」それが無いなら、ワタシは 孤児施設に入らねばならない。
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そこで 櫻井を名目上の 扶養者として設定し、今までと同様 屋敷を守り 管理する作業を継続することで給与を払うこととした。


正直 遺された 家にも家作にも興味など無かった。むしろ、忌まわしい記憶ばかりの この家の資産などは、馬鹿げた散財で すべて使い果たしたい気持ちだったが、

この「遺言作成」を進めた 弁護士が 我が家の資産の管財人となっており、ワタシは 月々一定の額しか 資産を遣う事は許されなかった。


大学生となり、恩師の勧めで ワタシは米国に留学することになった。

特段 米国に憧れたのではない。ワタシは・・・【 逃げたかったのだ 】。。。
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           ワタシ三喜彦は「逃亡」した。。。


天涯孤独となったワタシを 怖がらせたもの…それは 罪の意識でもなく、亡者の怨霊でもなく・・・

正直 それは・・・屋敷の庭に毎年 誇らしげに咲く、【 ケイトウの花 】それだったと 今思えるのだ。
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作だけの「花が」、ナニも言い出さないのは無論理解している。だが・・・少なくとも あの花 ケイトウは・・・


鬼畜と化したワタシの一連の行動、そして・・・性欲の妄想に狂う、ワタシ三喜彦の「すべてを」・・・つぶさに目撃した筈であるのだ。。。

留学が終了した後も、ワタシが 日本に戻らなかったのは、研究心よりも むしろ、あの【ケイトウの花】それを恐れたせいだ 告白する。


 お読みの方にお願いしたい。おそらくは この告白の書が 開陳され貴方が読んでおられるのは、ワタシ三喜彦は既に 鬼籍へ入っているものと願う。

当局に 訴え出るとかの判断は すべて貴方の判断に これを委ねます。もうワタシは罰せられるべき世界には居ない。死後の悪名など なんら興味も無い。

ただひとつ・・・この鬼畜が望むことは、遺産相続の権利者が居なくなった場合に備え、別書にて それの処理方法等に関して、自己としての意志を表明したつもりである。

可能な限り それに基づいた 整理・執行がなされることを 勝手ではあるが望む次第です。云いたい事はこれだけ。


 さぞかしや 読むことにより 不快な思いをなされたであろう事を こんなワタシではあるが、心より陳謝いたします。 それでは。

          
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「という訳です 櫻井さん。この中身がゆえに、唯一の関係者として残った櫻井さん 貴女にこれをお見せしませんとと思い 本日参上しました はい」


櫻井女史は、リクめから手渡された 新条の告白文を 眉ひとつ動かさず ジっとしたままで 読み終えた。

もう 80も近い歳だろう、しかし 微塵も老いによる か細さ 弱弱しさなど感じさせない、『鉄塊のようなオンナだ』と思わさせた。


テーブルに 静かに読み終えた書面を置いた櫻井は・・・

「・・・・・この 告白文は事実ではありません。三喜彦坊ちゃまによる【偽書】です」・・・と言い切った。
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わたいは言いました・・・

・・・櫻井さん 「偽書である」ってことについては、このボク、そして、有名興信所の元・敏腕調査員で 今はボランティア探偵をしている盟友も 同じ意見なのですよ ええ。。。

「偽善者」の反対で、「偽悪者」とでも呼ぶのか? 罪の告白に一見思えて・・この文書には《真実はこうなのだ》《我が罪の告白を信じろ》とでいいますか・・・

三喜彦氏による ある意味で《必死のゴリ押し》それが感じられて仕方が無かったのですよ ええ。。。盟友も同意見でした。
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         本条三喜彦による「苦心の創作」が感じられ…

櫻井は言い放った・・「坊ちゃまは、三喜彦さまは・・・ただの1人として 手にかけ、殺してなどはおりません!出来る人ではございません」と。


櫻井「最初の《復讐行為》あの漁師の兄弟ですが、死んでなどおりません」

リク「え?本当ですか??」

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櫻井「本当です。正直なところ、まだあの双子の姉妹と暮らしているかは不明ですが。あの兄弟の兄の方は、内臓系の疾患で、小田原市内の病院で死亡しています。住所は西湘方面でした。旧い看護婦仲間から聞いておりますから間違いございません」

リク「生きてた・・・ってか。。。」

櫻井「自分らの勝手な都合で 夜逃げと駆け落ちをしただけです あの兄弟は。そのレベルの人間を手にかける坊ちゃまではありません」

リク「なるほど・・・こうも考えられませんか櫻井さん?《このような怖ろしい真似をやってのけるガキだから、その後犯した犯罪も実際に有ってもしかりだろう》って、他人に そう思わせるための1つのレトリックであったと・・・」


櫻井「大旦那さまの死亡事故についても、三喜彦坊ちゃまは潔白です。リクさんでしたね?ワタシはね、このお屋敷に来た その日からズっと今まで、《業務日報》日記替わりでもありますが、それ点けてます、1日も欠かさず。あの日・・三喜彦さまは、朝から39度の高熱でずっと自室でふせっておられました。わざわざそんな体調の日に 父親殺しの作業など行うものでしょうか??」

リク「可能性として出来なくは無い…とも言えますが、あきらかに それは不自然ですよね」

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江戸切子に注がれた 麦茶を ぐっと飲み干した櫻井は 話をはじめました・・・


・・・なんで? 恋い焦がれた 義母である《綺音(あやね)奥様を》心中に見せかけ 殺害したという、《そのハイライト部分》それが《あえて書かない》と、省略されているか わかりますかリクさん?

それはネ・・・三喜彦さまは・・・【 見ていなかったからです 】目撃していないからフィクションとして再現不可能 だからです。

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どうして「そう」言い切れるかって? 明白です。だって・・・綺音奥様を 死に至らしめたのは【このワタシなのですから】。。。


驚きましたか?でもリクさん これは孫うことなく真実なのです ええ。。描かれていた通り、ワタシは綺音さまを愛しておりました。
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男には声すらかけられない醜女ゆえに、同性愛に転じたと思ってくださって結構ですのよ(嗤)本当に 綺音さまはお美しく、魔性の魅力をお持ちでした。

職務上の自己規律には自信が有ったワタシですが、綺音さまには そのブレーキが利きませんでした。本当に あの方の事を愛してしまったのです。

綺音さまにとっては、ワタシとの禁断の行為なんてのは、単なる 箸休めでしかないことも、ワタシと異なり 同性愛に溺れる方では無かったという事も 承知しておりました。


ワタシも 綺音さまが、単発 複数回数を問わず、陰に隠れ オトコらとの逢瀬を重ねているという事実、それについてのジェラシの概念などございませんでしたよ ええ。

とんでもない淫乱な毒婦・・そういう噂もありましたが、ワタシ櫻井としての想いは・・・正直、綺音さまは、本当の意味で あの方こそが【 菩薩では無かったのか 】と・・今でも そう思い続けているの。
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だってネ、あの 綺音さまが、肌を許したオトコらっていうのは・・・タダの一人として、今でいうイケメン?そんなのは居なかったんだから。。。

大旦那様のような障碍者にかかわらず、嫁いできたのもその気質がゆえでした。群がってくる数々のオトコらにしても・・小児麻痺履歴者、あるいは元・傷病軍人だったり、

顔に大きな傷があるって、世の中のオンナには およそ相手にもされない・・・そんな 哀しいオトコばかりで。。。

綺音さまは、己としての性欲というよりも、報われることなく、心の奥でいつも号泣している そんなオトコたちを せめても、自分の肌で癒してあげたいって・・・

そういう気持ちがより強かった・・・ワタシにしても同じだと思います・・・孤独な地獄に喘ぐ者にとっての 綺音さまは、間違いなく【菩薩】であったのだと。。。


《それをどうして殺したか?》 案外簡単です。浮気相手の一人 家庭教師だった《山内》あの畜生の おぞましい野望を無残に砕いてやる・・・その為です。
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綺音さまを渡してなるものか!って気持ちもありましたが、山内は・・・安手のドラマそのまんまに、未亡人となった 綺音さまと もちろんの事、財産目当てで正式婚姻を目論んでいたから。

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そして・・その婚姻の大きな 枷となる 長男の 三喜彦さまを、スグそばに海があるでしょう? 水難事故を装い 密かに殺人計画を練っているのを ワタシは掴んだのです。

その目論見を水泡に帰してやる・・・で、あろうことか・・狡猾な山内のクチ車に、そんな綺音さまご自身までもが・・・山内との逢瀬の行為の後の 寝物語で、共に語り出すのを聞いてしまいましたワタシは・・・

ワタシ櫻井は覚悟を決めました。鬼と化したのです ええ。。。。。

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・・・ジキタリス製剤です。犯行に使用した薬剤は。ワタシなりに、言葉巧みに 綺音さまの飲む紅茶に そのジキタリスを致死量・・落としました。

綺音さま、金魚鉢の金魚が酸欠になるかのように、飲んだ当初はなんともなく、やがて次第に 口をパクパクさせ・・・苦しみ悶えるではなく、電池切れのおもちゃのように こときれましたよ ええ。

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そうしたなら、そこへ駆け入ってきたのが 憎い 山内で。ワタシは 勝ち誇るように言ってやりましたよ♪

《これでもう アンタが企んでた野望は塵と化したんだ!死人と結婚なんか出来ないだろう ざまあみろ!》と。。。

そうしたなら・・・呆然とした山内は・・・なにを思ったか 正直判然としません。 いきなり 山内を嘲る為に ワタシが高く掲げていた ジキタリス液の瓶を奪い取り・・・

ぐい! っと・・飲み干したんです。。。ロミオとジュリエットの逆バージョンですよね(嗤)絶望でヤケになったのかも知れませんね。そう・・・あの《心中》は 実のところ《時間差》だったのです。
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え??ビックリしたかって?エエそれはもう。でもネ リクさん。ワタシも正直に告白しますが、思いもよらない山内のその行動 目の前にして・・・

不謹慎ですがワタシ・・《大笑いしちゃったんです》。なんともまあ おセンチというか、大時代的というか♪ かえって、「事後」の処理は とっても落ち着いて つつがなく出来てしまいました。


山内も、やはり 心病んでいた人間なのかも。ワタシだって同様ですが。。。病んだ人間の行動はわからないものですね。死に場所を探していたのか 山内も。。。

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「それでは 失礼いたします」 リクめは屋敷を出ました。


当たり前ですが わたいは警察でも検察でもない 単なるハマの荒くれ。

『露見した今 どうしましょうか??』ってことについて、櫻井女史ともいくらか協議を交わしたのでありますが・・・


結論として・・・【今となっては検証も不可能。当局もゼッタイ迷惑がるだろう案件】どうすればベストか?なんてのも、完全なストレンジャー 第三者であるリクにはとても決められない。
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           解けない問題に時間かけない人間でしたからネ

本条の恐るべき告白書だって、イってみりゃ 単なる「勝手な私文書」でしかないし。

『握り潰す 燃やしてしまう 無かったことにする・・ドレだって正解だと思います。あとは…櫻井さんご自身のご判断で』と告げたリクでした はい。


庭の ケイトウの花が ほころびかけていた。なるほど、見ようによっては 血の色であり、毒々しいともいえるナ。


思った、『櫻井の《告白》とても、信用するに なんか怪しい・・・》と。

 そう・・亡くなった本条だけど、本条三喜彦と あの櫻井、ふたりは期せずして《互いを庇いあっている》のだとわたいとして確信を抱いたのでした ええ。
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          歪んで屈折していようと、そこに「絆」が…

その根拠は…別紙となっていました 財産処理の遺言、それをチラ見した訳なのですがネ、

本条の意図をあきらかに感じた。。。遺された屋敷は 長年 家で世話になった恩人の櫻井へ寄贈する。しかし、手続き上として かねてより話を進めている、▲▲興産という、《建託会社》へと売却する。

櫻井には《生きている限り》そのまま 屋敷に住み続ける事が可能である。櫻井亡き後に 土地は整地化され契約した会社がなんらか利用する。

相続税等の 支払うべき税金を差し引いた額の遺産は、●●弁護士(本条に遺言作成を勧めた)を管財人として指定、櫻井には今後終生、月一定額の給与が支払われるとする。。。

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簡便に「その旨」を告げ 聞いた櫻井は、ホンの…少しだけ 鉄のオンナの態度が揺らいだのでした。ハンカチを貸そうかな?とも思ったけど、かえって それは失礼だと思いヤメた。

本条は・・・この 櫻井に、終いの住まいを確保してヤリたかったのだろうと「信じたい」。。。

元気に観えるが 櫻井女史も もう後期高齢者だろう、管理人の仕事も失くした《老婆に》・・・社会で アパート1つ 借り受けるのも昨今の時代では難しかろうしネ。。。

どういう感情かは 正直わからない。でも、その一生を 三喜彦が生まれ育った 本条の家に捧げてくれたといえる そんな櫻井女史を、野垂れ死にさせたくなかったのだろうと そう信じたい。


しかし・・・櫻井は《坊ちゃまは なにひとつ犯罪など犯していません!》と言ったが・・・

それでも思う。。。やはり… 父親である 仁左衛門の死去に関しては、「なにかしらの」・・手を下していたのではなかろうか 本条三喜彦氏は??・・・

告白書の、その部分の記述が 妙に、その場に居なければ書くのは不能かと思われるほどに、【 真に迫っているのだ 】・・・


【 ジキタリス 】・・・地中海沿岸を中心に中央アジアから北アフリカ、ヨーロッパに20種あまりが分布する。一・二年草、多年草のほか、低木もある。園芸用に数種が栽培されているが、一般にジギタリスとして薬用または観賞用に栽培されている。

古代から切り傷や打ち身に対して薬として使われていた。1776年、英国のウィリアム・ウィザリングが強心剤としての薬効を発表して以来、鬱血性心不全の特効薬としても使用されているが・・・

反対に「ジキタリス中毒症」という、このエキスには 猛毒成分が存在して、不整脈や動悸などの循環器症状、嘔気・嘔吐などの消化器症状、頭痛・眩暈などの神経症状等・・


 そして 見逃せない・・・【 視野が黄色く映る症状(黄視症) 】がある ということで。。。

>《 それは本当か?? ワシには・・今ワシの目には・・・あの…ケイトウの花が、薄く黄色かかった 白色としてしか見えないのだが。これはどういうことだ!?》

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真っ赤な色で咲き誇る ケイトウの花びらを、一時的黄視症に陥った 仁左衛門がそれを視るなら・・・『赤+黄=薄い黄色 もしくは白』に見えるという 絵具での 色配合でのイロハ・・・。


そして・・《 おお サイダーがより 甘さと香りが増して美味しいな 》 ジキタリス液は、かき氷のシロップに ひけをとらないぐらいに「甘いのです」
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そして強力に 果実香も有しています。欧州の中世で このジキタリスの 甘味と香りゆえに発生する死亡事故が多発し、それにて取り締まりが行われるようにもなったと言われています。

100数十年前以前の欧州では、「毒殺アイテム」の筆頭だったとも。


ぶっちゃけ・・・【 あまりに表現がリアルではないだろうか??・・・ 】

空想のフィクションであるとも思えない…「その場に居合わせたからこそ」その リアリティーが有るとは呼べないだろうか??・・・

今となっては検証の価値も無いだろうけど、昭和の30年代頃? 本条家の あの庭の花壇の一角に、観賞用 ジキタリスが植えられていたとしても、本条家ならばダレも疑念など抱かないと思える。

後に ノーベル賞予備軍の科学者となった 本条だもの、咲いたジキタリスの花から 毒薬を抽出するぐらい、朝飯前に可能だったとはいえないか??・・・


 だけども。。。もうヤメよう・・・これ以上の詮索はネ。わたいは警察でも検察官でもない。
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        もうこれ以上、死んだ本条にフリ回されたくない…

もう あの本条三喜彦による 恐るべき告白書、それのバトンは あの 櫻井女史へ完全に渡したのだからネ。無責任かな?? でも【どうにかなるでショ♪】

今後の このリクめの課題は、【この《記憶》を1秒でも早く、脳内の 海馬界から消去することだ】・・・忘れて上げましょう それが本条への「供養」だ。


・・しかし、それにつけても『想う』のだ。。。本当は…たとえそれが疑似的にせよ、『家族が居る食卓』それを 誰より渇望していたのは ジツのところ「三喜彦」だったのでなかろうか??
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実母はもちろん、父親も 付き添い看護婦の櫻井も、奇矯なる双子の娼婦姉妹の事も、あの 三喜彦という、孤独なるココロを持ち続けた少年にとって かれらの存在は、

【替え難き 大切な《家族》】それであったのではなかろうか? だからこそ…それを奪い去る者、裏切る者それを殊更に憎んだのでは?


 夏の青い海を見下ろす庭に 風にそよぎ 今から盛りとなるでしょう ケイトウの花が、とさかに 深紅の色を誇らしげに立っていました。

三喜彦が あのケイトウが怖かったという告白書での表現、アレにもウソはないかも。だけど真相はわからない・・・迷宮なんだ。

暴きたてない方が良い迷宮。だって、ヒトのココロこそが《迷宮》そのものなのだからネ。

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 ・・・すべては あの ケイトウだけが知っているんだネ・・・

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     それにしても…綺音夫人は聖女だったのか?悪女なのか??


そうリクめは呟き、ハマの港へと戻るべく、もう2度とは訪れないだろう、南葉山 秋谷の屋敷を後にしたのでした はい。

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        《 完 》


ケイトウの花だけが見ていた (中篇)

 描かれていた 本条氏による「告白書」は かなりの分量でした。

リクなりに 出来る限りわかりやすく、再編したモノをここに記します。


本条家は、長く 南葉山、正確には 横須賀市秋谷で 庄屋および網元として君臨した大名家で、
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清彦氏からしたなら 曾祖父は男爵の爵位を拝命する 貴族院議員っていう 文字通りのエリート家系で。


ただ みなちゃまもご存知のように、1945年の「敗戦」それによる 農地解放政策や、諸々の既得権廃止の事柄により、

さしもの名家 本条家も、ずいぶんとそれまでの資産や家作を減じてしまうって結果となり、
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清彦氏が物心つく 昭和20年代の後半には既に、すっかり落はくって程ではありませんが、

「モノ」として残っているのは 秋谷の広い家屋敷、わずかに残った他の不動産、それでも、「喰ってくのに必死」なんて状態には程遠い、

しがない庶民 労働者のレベルからするなら、羨まれてもしかりの、『ノンキに暮らしてやがる…』って陰で悪態つかれる生活だったと。

家作と 保有していた戦後有望企業からの株主配当で 悠々と暮らせた それが本条家で。昭和の20年代に 土曜日の夕餉には テーブルにビフテキが並び、メドックの葡萄酒が当たり前のようにあったという生活。
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三喜彦の父親 当時の本条家 当主である仁左衛門 氏は、県会議員を務めるヒトでしたが、

三喜彦が まだ4歳の頃、葉山から秋谷に広がる 地元の湾岸道路で、無灯火の上 飲酒、暴走していた 横須賀ベースキャンプのGIらが運転するジープにはねられ大怪我…命に別状在りませんでしたが、下半身不随 車いすの生活となり・・・
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それでも 敗戦国ニッポンの哀しさか・・加害者のGIらは、ロクに裁判も行われぬまま 当時最盛期でもあった 朝鮮戦争の38度線 最前線送りでチョン!

管理義務の米軍からは「賠償金500$」それですべては『無事に円満解決』って運びと。。。


下半身不随となった仁左衛門ですが、三喜彦が書き遺した表現によるなら…『不完全なロクデモない下半身不随』で・・・

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要は、動かなくなった下半身、だけども・・皮肉といいますか、【 性的機能のみは無傷だった 】のですと。。。


やはり、三喜彦の記述によるなら、仁左衛門の性欲は 以前に増して亢進されてしまったのだと。。。

もはや 議員の仕事も不可能となった仁左衛門氏は、気持ち的にスッカリと 世捨て人と化し・・・

さしあたって「するべき仕事も無い身」朝も起きだしては、朝食って以前から 「酒だ」「風呂だ」ってンな状態。。。

その風呂ってのも、下半身が利かない仁左衛門、それでも老齢ではなく、オトコ盛りゆえの 意地も有り、
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利かないカラダを引きずりながら、介添えとか 一切拒否して独りで済まそうって試みるものだから・・・

ぶっちゃけ 絶えず転んでは起き上がれない、生傷が絶えず、時に 浴槽で溺れる寸前になるって始末で。。。

そうしているうち、これまた「突如」・・・細君、三喜彦の実母 より子が心臓病で「急死」しましたそうで。

三喜彦が より遺伝が強いと思われる自身の健康を慮り、遺言を書き遺したのも このせいではないか?って気持ちも。
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           幼くして実母を亡くした本条氏

元々の心臓の持病があったせいでしょうが、事故により 皮肉に亢進されてしまった 仁左衛門の性欲を一手に観に受け手の事と・・・

やっぱ・・精力的に動き回っていた 壮健な夫が急な事故により、《カタワ》と化し、ズっと家の中に「くすぶっている」それへの心的ストレスは多大であったろうと清彦は書き遺しています。


しかし・・葬儀も済んで 状況を振り返りますと、細君が死んだことにより、この秋谷の広い屋敷には、下半身不随の父親と、三喜彦が居るダケって「在り様」。。。


女中っていうか、かなり年老いていた「ばあや」は近所から通いで 早朝から深夜までいてくれる関係で、炊事と洗濯等には困りません。
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         財産だけではどうにもならないのが家庭ゆえ

でもやはり、「一家にオンナ手がナイ」ってのは、なにかにつけ面倒が生じていたようで。


鎌倉の 小町に今も現存する「清川病院」そこの伝説の名医 清川謹三と懇意だった仁左衛門は、仁左衛門専用の看護婦を雇い入れるゆえ、世話を依頼したそうで。
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ですが 謹厳な清川謹三院長は、仁左衛門の今の状況と、亢進された性欲を考慮し、「謹厳実直」であり、「なにより頑健」そして…言いにくいですが「♂として その気にならない」・・・

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       実用100%の櫻井を紹介

リクめの応対に出てきました《櫻井》という看護婦を仲介したそうで。

そうやって、「表向きの面倒ごと」はカタがついた。しかし・・・一向にナンの改善もされないままなのは 仁左衛門の「性欲の処理」で。。。


ようやく小学校へと上がる 三喜彦の記憶によるなら、住込みで 看護婦の櫻井が一種の疑似家族となった と・・同時に。。。

屋敷には、さらに・・・【 ふたりの 若いオンナ 】・・それが同居することになっていたと。。。


鎌倉ってのは、ご存知の如く 旧い観光地として、性的風俗などとは無縁にも思える 見た目 清廉な土地ですが。

それでも、江戸から明治にかけての 江戸っ子の観光「江の島参り」江の島観光を終えてから帰途に就くって前には、

藤沢街道沿いには、リッパに(?)遊郭があったそうで。はい。

江の島にて 弁財天拝んで、帰りの藤沢では ベツの 観音様拝むって感じですわナ いひいひ♪


仁左衛門は そこから、早いハナシが「カネでもって 見受け」したんですナ。若いオンナふたり・・奇矯なことにそれは「双子姉妹」で。。。
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「ただ独りじゃつまらん」ってダケではなかったような・・・三喜彦は優秀な研究者だけあって、父親の一種《異常な捻じ曲がった性癖》それについて言及していましたが それはココでは割愛します はい。

その双子姉妹、今も生きてても不思議でない歳だとは思いますが、「その後の」生死は不明で。

三喜彦いわくに、昭和恐慌で借金のカタに遊郭に売り飛ばされたって娘ららしく、彼女らは「文盲」だったと。

幼い三喜彦が 彼女らに読んで聞かせる童話や絵本に聞き入り、「坊は偉いねぇ…キチンと文字が読めて」って、少し悲しげな顔でいつも誉めてくれたと。
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しかし「その代わり」ってのか?? たぶんに幼い時分より 業者らにより 仕込まれたであろう「性技」については、三喜彦いわく「スゴいものがあった」そうで。


ほぼ 日中夜間を問わず 屋敷の外にまでも響き渡る 双子姉妹の嬌声 笑い声 喘ぎ声・・・

付き添い看護婦の櫻井は、良く言えば「寛容」悪く言うならば「あくまでビジネスライク」で、仁左衛門の「ご乱行」については、見えてない、聞こえない姿勢を貫いていたと。

三喜彦自身『ついには《それ》は 家にとり、ワタシ自身にとっての《日常》と化し、なんの違和感も抱かなくなった。地元の人間らは、近くを通りかかると 耳をふさぎ顔をしかめ 足早に走り去るようになった』と。


・・・思い描きますに、まさしく「異常な空間」ですが、【それでも そこそこ】…本条家としては、平和であり安定した期間だったと云えて。。。


「思わぬ騒動」が起きたのは・・・その 2人 + 3人での奇妙な同居生活がはじまって 2年になろうかという時期で。

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双子の姉妹それぞれが・・葉山の猟師の兄弟、それまでにも時折、腰越の魚市場から、鯛やハマグリ、アワビとかを 本条家に納入していた出入りの猟師の逞しい体躯の兄弟それと「駆け落ち」してしまったのですと。

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クルったように 仁左衛門は4名に「追手」をかけましたが、正直、ドコへシケ込んだかの 目途はついているにもかかわらず、

マジメに 真摯に探索をするカネで雇った人間は居なかったのだと。それはそうっていうか、性欲にクルったカタワの壮年・・

最近では 怪しげな各種の精力剤、ついには…ヒロポンにまで手を出しているって もっぱらのウワサの 云いますならば『怪人』・・
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不具と化しても 色ボケだってことで 見下されていた気配もアリアリのうです はい。


いかに学がナイとはいえ、若い婦女子にとって、ンな怪人と、颯爽と逞しい若い猟師とドッチがイイか?ってなら 答えは明白。。。

2月後には、ニヤニヤしながら オンナらと逃げた兄弟は、葉山の漁港で見かけるようになり、地元もそれを受け入れて。

兄弟にしてみれば、本条家という 大得意先を失った訳ですが、ぶっちゃけ『単に それダケのこと』・・・

若く綺麗なオンナ ゲット出来たのですから 言う事も無し♪で・・・。

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・・・で、ココからが リクと八百政ともどもに 思わず『う~ん・・・コレは・・』って、唸ってしまった記述へと入ります はい。


 ワタシ三喜彦は、そんな《かれら兄弟》が許せなかった。。。

かれらは あからさまに「いんちき」を繰り返していた。腰越市場よりの逸品だと偽り、我が家へと納入する鯛やヒラメ アワビのそれは、

価格としても格段に落ちる、秋谷のすぐ隣の 佐島の漁港で仕入れた「それ」だったのだ。

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            当時の佐島港は格段落ちの二流港で
             
「そうであること」を父は知っていた。それでも、それが佐島であろうが 腰越であろうが、上空から俯瞰するなら 同一の相模湾、同じ海よりの産物であり、味にたいした変りなどは無いと。

先の大戦で父親をはじめ、上の兄らをすべて失くした兄弟を 父は密かに支援しても居たのだ。兄弟は その気持ちを裏切ってみせたのだ 身体の不自由な父のことを嘲笑い・・・ それが「許せなかった」。


その当時 小・学生だったワタシは、1年後に死んでしまったが 犬を飼っていた。

夏の 明けきらぬ ごく早朝に、その犬を連れ ワタシは葉山の漁港へと向かった。

子供の目にも 相当の中古品、ボロっちい 兄弟のいつも乗っている 小さな漁船あそこへと着いた。まだ地元漁師が起きだすにも早い時刻だった。
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ワタシはズボンのポケットから「あるもの」を出した。それは、家に出入りする大工職人が置き忘れた「糸ノコギリ」だった。

地元公立小・学校に通っていたゆえに、ワタシには知識として《小舟の弱点ポイント》についてのそれがあった。

焼き玉エンジンの 昭和30年代の粗末な小舟、小さくとも流石はプロの大工職人が使用する道具です、いとも簡単に 糸ノコで 底板部分には穴が開き・・・

細めの茶筒ほどの丸い穴に、ワタシは持参した もうひとつの「あるもの」・・それは《塩化マグネシウム》要するに 豆腐製造にも使用する《ニガリ》圧縮機械で極限まで固めた、それを穴塞ぎとして「詰めた」。

3時間もするなら、塩化マグネシウム、硬く固められた「それ」は、海水の浸透圧により溶け出す 完全に。。。

はっきりと自覚していたと記憶する それがワタシにとっての、父を裏切った兄弟への「復讐」だったと。

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 ちなみに その朝…いつも通り 漁へと出かけた兄弟の船は 2度と漁港へは戻らなかった。逃亡した 双子の姉妹の消息も未だ不明であることを申し添える。


その後 どういう経緯であったのか?子供だったワタシには判然としない。近隣のウワサでは、またもや父親がカネでひっぱたいてモノにしたのだろうって、囁かれたようだが真偽はわからない。

唐突に 父は再婚した。かなり年下の花嫁。父との歳の差よりもむしろ、ワタシ三喜彦との歳の差の方がより近しい、当時 二十歳を少し過ぎた程度の ごく若い 女性で。
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義母にあたる その人は「よいひと」だったと記憶している。そして なんとも なまめかしく かつ 美しい・・・


 「それが」・・・ある意味で 最大の問題だったのである。。。

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父も 看護婦の櫻井女史も 考えが及んでいなかったのだろうと推察する。かれらにはワタシ 三喜彦が既に【 オトコとしての《性欲》が芽生えていたという事実に 】。
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「新しい母親」というよりも、ワタシ三喜彦にとっては、完全に《妖艶な性的魅力を発している【♀】》それが 我が家の日常風景に飛び込んできた。

多少 ませていたと自覚するが、もはやワタシは、以前の双子姉妹と父との嬌態をやり過ごせる程の 性の知識も無く 純朴だった少年では「なかったのだ」。。。

初めて覚えた「手淫」、それの妄想の「オカズ」も 母だった。いつも毎日細やかに、父とワタシの世話をしてくれる母。

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ワタシは彼女に対し、もう既に 心の奥では、子供ながらも淫乱そのものの妄想を始終 抱いていることを 意識してけっして悟られないように最大限努めた。

そうしないと、ギリギリ・・まるで やじろべいのように、必死でバランス、均整を保っている我が家は 無残に瓦解してしまうだろうと思ったからだ。
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小・学生の息子が 既に 薄暗き性欲に毎夜毎晩 身悶えしていることを 絶対に悟らせてはならないと。。。


庭に面した物干しから幾度か、母の下着が盗まれた。パンティー、ショーツなどという名称よりもまだ、「お下履き」と称されていた時代の なんのこともないただの 白い婦人用のブリーフでしかないが。

無論というか 犯人はワタシだった。かすめ盗った 母の下履きを ワタシは狂った想いで、妄想、手淫の欠かせぬアイテムとした。行為の果てに 精を下着に向け放出するたびに、
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ワタシは妄想として完全に 母を征服、父のオンナを寝盗ってやったかのような 勝ち誇った想いに酔いしれていた。


だが・・・ある意味で 最悪に「恐れていた」・・・怖ろしき事実が露呈してきた。。。


清廉であり 貞淑で 清らかだと思っていた「新しい母」の、隠されていた もうひとつの【 暗黒面 】。。。

ワタシは目撃してしまった。どうして?目撃したかについては説明を要するので割愛するが、家の屋敷が広かったせいもあり、死角はいくらでもあったゆえと云えましょう。

「1人目」は・・・今でいうところの《リフォーム会社》、大正期に建てられた我が家を破損や損耗の箇所を修理及び管理をいたしていた関係の会社の30代の営業員。

そして「二人目」は、屋敷に出入りの《庭師》庭師親方の助手で、親方の遠縁であるらしい 二十歳前後の若者。

滅多には家人も来ない、建物の死角とも呼べる、廊下の奥のスペースや、仏壇部屋、箪笥部屋といった場所で その秘密の逢瀬は繰り返されていた。
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ではどうして?ワタシ三喜彦がその事実を知りえたのか? 最初のキッカケは、当時の少年層に流行していた「忍者ドラマ」それの影響でしかないのだが、

暗い性の意識が芽生えてからの それの行動は、やはり当時読んでいた 江戸川乱歩の「屋根裏の散歩者」だと思う。

体重は軽く、かつ身のこなしには自信があったワタシは、折々に 天井裏へと忍んでは、目的は 言うまでも無く 母の裸体とかを天井から 眺める事。
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当初は 母の裸体、細身の骨格に似合わないぐらいの豊かな乳房、そして 白壁にこうもりが止まったかのように観える 漆黒の陰毛…それさえ目撃できるならば それで目的としては満足だったのが、思うならば 次第に「その行為」が病的にエスカレートしていったのだろうと思う。


そうした折、母とオトコらとの不貞行為を目撃してしまった…。そしてワタシは、母の二面性を憎むことよりむしろ、母を「奪い取りモノにしてやりたい」・・その気持ちがどんどんと強くなっていったのだ。
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それだけでは済まなかった。少年のワタシにとって、正直 理解できなかった《異常な様相》・・・お抱えの看護婦だった《櫻井女史》と母の【レズビアン行為】。。。


いつものように、天井裏より睥睨しているなら、母の寝室へと櫻井が入ってきて 《奥様 肩がお凝りのようですね。マッサージして差し上げましょう》と。

うつぶせに伏せている母へマッサージが続き やがて《ああ気持ちいい、ずいぶん楽になりましたわ櫻井さん もう結構ですから》と母。

そうすると櫻井は不敵な感じに微笑み・・《満足した?それじゃあ今度はあたしを楽しませてよね》いきなり 乱暴な感じで母へと覆いかぶさったのだ。
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さすがに動転したらしい母が《どうしちゃったの??櫻井さん。やめて、いけないわこんなのって!》っと拒否を示すと 桜井は激怒して、

櫻井はドスの利いた怖い声で《自分でもわかっているんでしょうが!アンタのカラダそのものが、周りの人間すべてを狂わせる そんないやらしい妖気を放っているのよ!まだ子供の三喜彦坊ちゃんだって、やがてはアンタのカラダの虜になるのだわ 違いない》と。
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そして櫻井は乱暴に 母の着ていた夏物 薄い浴衣の前部分を押し開き、母の両の豊満な乳房をオトコみたいに揉みしだいては、

顔を乳房に押し付けて、桃色にけむったような乳輪を丹念に舐め上げ、愛撫に応じ 屹立したピンク色の乳首を吸い上げたのだった。

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《ああ!やめてください!いけませんわ こんな!・・》混乱し 身悶えしている母、屠られる直前の草食動物を観ている気がして ワタシの心には、狩人のような残酷な征服観念がもたげたのを記憶している。

やがて・・櫻井の手は、母の下半身、漆黒の茂みへと伸び、母の抵抗もそれまでだった。。。同じ同性、2匹の蛇がうねるような 異常な行為を眺め降ろしながら、ワタシは大量の射精をした。


・・・なんだ・・狂っていたのはボクだけではないのじゃないか。この家にかかわる人間らは全員が狂っている・・・もう遠慮なんてするものか。。。

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            若き悪魔 ここに覚醒す か・・・  後篇へと続きます





ケイトウの花だけが見ていた (3部作 序篇)

 神奈川の保養地として有名な「葉山」
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正確には、海水浴場が有ります 長者ケ崎を東方向に行くなら、そこは 横須賀市の西部地域となります。

M・ジャクソンがお忍びで宿泊したことで有名な 南葉山ホテル音羽ノ森 も、正しくは 横須賀市秋谷1番地で。
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ユーミンの曲のモチーフとにもなった 景勝地「立石公園」の方角へ 海岸線をとことこ歩きますと、進行方向 右側に広がる海へと降りる かなりに急峻な、坂というより むしろ崖に近い、目的地はスグにあたりが付きました。


その 海へと降りる急な坂の中間に、「かれ」の生家がありました。
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JR逗子駅への 京急の定期バスも通る 上の道路からは、そんな屋敷があるとは思えませんが、かなりにゆったりとした、いかにもの 名家、お金持ちだという事が明確に理解できる 木造平屋建ての旧家。

海を見下ろす 広い庭の片隅に、正直 毒々しいぐらいの 鶏頭の花がほころびを見せておりました。

 「失礼いたします。お電話で連絡をしました者ですが」

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会社での肩書ではなく、その日は『横浜●●協議会からの使いとして伺いました 港のリクと申します』

薄日が入る 長い廊下の奥から 対応に出てきたのは、60代半ば?失礼ですが 美女って感じではありません「女性」。

ただ、『なるほど…家の使用人として このような女性が居たならば、そこの家人はいつも安心していられるな』と思わせる、
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  名バイプレヤー女優「アイリーン・ブレナン」のようとでもいうか

やや骨太であり筋肉質、女性にしては低く太い声、多少の事ではギャルのようにきゃあきゃあ!と動揺したりしない、ある意味での 威厳と「頼もしさ」っそれを感じさせる女性でした はい。


その女性は「本日はご苦労様でございますね。」そう軽く会釈をして。「わたくしは、先代の旦那様の付き添い看護婦をしておりました《櫻井》と申します。先代の亡き後は、ご遺族の要請で、この屋敷の管理を拝命しております」と。

《文学的なモチーフ》にも十分に値するでしょう 海辺の旧い屋敷。でも…この先はどうなるのかな?? だってもはや・・もうこの屋敷を継ぐ継承者は【 途絶えたのだから 】。。。


「本条…三喜彦サンが、ご存知のように 突然・・・《ブルガーダ症候群》で急逝なさいまして。。。」

※ブルガーダ症候・・・心筋梗塞、狭心症、心不全等の所見が認められないのに心室細動を生じる疾患で、夜間に心室細動の発作を起こすことが多いとされています。
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多くの場合は一過性の心室細動を生じるだけで元々の正常な脈拍に戻り、一時的な症状で終わるのですが、希に重篤な不整脈である心室細動により失神し、死に至ることも。

旧来 これに類似した症候は《ぽっくり病》とも称され、このリクめが 大学時代に組んでましたロックバンドのヴォーカル、リーダーが、それの発病で亡くなった過去が有ります。


「本条三喜彦」世界的有名…には正直、「惜しい!今一歩足りない」産業機械研究分野における、世界的科学雑誌では ある程度その名が知られた「研究者」でした。
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        いつ観ても 地道に研究をしていた本条さん

国立大の工学部在籍中に 恩師の勧めで単身渡米、殆ど出来ないに等しかった英会話をマスターする頃に、留学先の米国にて 資質を買われ 州立大の著名な教授の研究室の助手の職を得て。

そのままずっと 帰国せず、いくつかの研究室、機関等を変遷しながら、地道な研究を続け、次第次第に評価を得ていたって、そういう まさしく研究肌の御仁で。


それが上記のように「突然死んじゃった」。。。まだ 還暦をホンの少し過ぎたぐらいの歳だゼ・・


しかし「ナンで?」そのヒトの用事で、同じ職場でも ましてや懇意でもありません このリクめが、南葉山まで来訪したかといいますなら。。。


例の、「ハマの協議会」が、3年ほど前でした、当時 ボストンのとある研究施設で 副チーフをしていました この本条氏をヘッドハンティングしたのです はい。
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          少人数ですが「助手」も居て おだやかなヒトだった。。。

ハントの理由は けっして日本人だからではありません。正直、他の候補者一覧からしますならば、ぶっちゃけ 本条氏はダークホースに過ぎなかった。

中には ノーベル賞候補常連の技術者・研究者も居ました はい。本条氏は 三番手以降の候補でしたのは事実で。


で・・・協議会の上層部が、具体的にダレ選ぶべえか??って、最終選抜の段階になって、【 議長が 】…『オメエはどう思うよ ああ?』って、

内密理に意見を聴取したのが、ぶっちゃけ 我が チーム暁の《夜逃げのキンさん》で。
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キンさんの議長に上程した意見『カッコ付けで 著名な人間選ぶのはヤメにしましょ~ヤ議長?特定の多国籍企業の手垢がつき過ぎてる研究者もパスです、成果横流しされて終いッス。本当の意味でマッサラでピュアであり、今後の成果も十分期待できる・・・オレっちが推すのは《本条》ですわナ』っと、

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この一言が「よし決定!」っとなったのでした はい。

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       本条氏とリクは「大学つながりの仲」ってことで

リクめが 週イチで 寄付講座で出かけてます大学、そこの研究室スペース それを協議会で借り受け、

米国時代よりも 遥かに恵まれた雇用条件で 本条氏を迎え入れ、「これからだ」って、そんな矢先で 惜しい人材を協議会は失ったと。。。

それゆえ・・正直ゼンゼン親しくなんてしてません、リクめの講師控室は、本条氏の研究室 それと、パーテーションで区切られたエリアであるだけって関係性。

時たま カオ合わせても お互い「あ ども」「おつかれさまです」って、短い挨拶を交わす それだけの関係。。。
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          大学工学部で講義していた本条氏なので
       ささやかではありまますが「大学葬」と相成りました


  それにしても・・・やっぱ《予兆》っていうのは、ダレにもアルのだろうか??

その日も、講義を終えたリクめ、そして研究作業に ひと区切りついた本条氏が 偶然、同じタイミングで、研究室の電気を落とすって際でした。


唐突に 本条氏がリクに向けて「リクさん。この後のご予定はなにか?」って問いかけて。。。

『はぁ…珍しい事もアルんだなあ。。この無口でヒト付き合いも良くないジミなヒトが』って思い、「いえ ま、帰るまでにジムでも寄ろうかなってぐらいで」と答えますと。


本条氏「もし…よろしければ 付き合っていただけないか?でも誤っておきます。ワタシ 完全な下戸で、サケ飲めませんので(笑)」

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          まず!普段なら近づかないエリア(^^;

ってことで、夕暮れの時間に 大のオトコ2名で、下戸で甘党とは聞いてたが、本条氏に付き合い、最寄り駅付近の、OLや女子大生で賑わう スイーツ・カフェにて『お近づきの一献』ってハメに(笑)


向かい合ったテーブル席で 唐突に 本条氏が・・「これ…長い手紙というか、備忘録というか、《告白書》でもあるのだけど・・・しばらく、あなたに預かっていて欲しいのです」って。。。


 本条氏は云います。

申し訳ない。本来 こんなテンテコなお願いをして許される関係それでは リクさん、あなたとの間には無いってことは重々承知してますが ええ。

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         正直『晩メシ前にケーキなんざ食えるか!』だった…

でも冷静に考えましてもネ、《預けておくべきヒトが周囲に見当たらない》のですよ このボクにはね。。。

ずっと米国に居続けてたせいもあって、この国内にはもう、心置きなくつきあえる友人は居りません。

60過ぎの今まで、1回も結婚とかはしてませんしネ、出身の 生家とはもう何十年も縁が途絶えたまま、ぶっちゃけ 実の父の葬式までも帰国参加なんかしなかったってボクで。

そう 完全にボクって《根無し草》なんですよ。それでも 迷惑至極なんですが、受け継ぐべき資格っていうか、義務がある生家もある。。。
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今ネ、ボクがポックリと逝っちゃったとしますならば・・シャレではなく、身寄りも無いボクですから、色々と多くの人に迷惑をかける。

で、弁護士に云われたのですよ、《イザって際に備えて【遺言】書いておけ》って。また こうも云われた《言いにくかった事柄も、隠さずに文面で書き残しておけ》ってね。

財産分与なんてのは、正直ナンのこだわりも有りません、法に則って処理してくださって結構。国庫に行こうが興味なんかない。


むしろ・・・《告白しておきたい 過去の【出来事】》・・それが どうにも気になって、縁起でもありませんが《死んでも死にきれない》のですよ ええ。
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でも…スゴい勝手なんですが、今スグに、その《過去の悪事》が露見すると ボクとしては誠にもってバツが悪いのも事実で。。。

ええ 正直、かなりに 恥ずかしい内容が含まれてもいます。ですから、リクさん 出来るならば、ナンも起きないうちは、開封などせずに、

1年間・・・1年でイイです。《もしも》って際への準備として、リクさんあなたに この書面を預かってて欲しいのです お願いです!


 っと。。。わたいですが、そりゃ…『なんヤ このヒト ヘンな御仁やわなぁ・・』って思いましたよ ええ。

もう2年になるか、週イチで カオ逢わせてるのも確かやし、存在も お互い確認しているって仲。

だけど、結構に大事な内容が書かれているだろう、ンな大事な書面、正式な意味で ダチでもなく、同僚ですらない、わたいなんぞに「それ託すか??」。。。


でも 同時にこうも考えられた。縁もゆかりも無い、1ミリの利益共同者じゃあない、ストレンジャーであるリクだから、安心して委託できるとも。
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          一切の利害関係がナイ「リクだから」だったのか…

おそらくは 本条氏が述べる《過去の告白》ってのには、相当に込み入った事情と、驚嘆に値する内容が書かれているかも。。。

正直 この書面を預かるリクには、それによる利益なんかは微塵もナイ、《だからこそイイのかも》。。。

少しも《仲よく交流》なんて、今の今まで少しも無かったが本条とは、本条が生きて暮らしている その「空間内」で、

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同じ場所で 同じ空気を共に吸っているって、その時間と回数となるなら、この 港のリクこそが、保管代理人に選ばれてしかりなのかもって。。。


で、書面を託されて 約束の通り、自分用の貸金庫で保管し、開封もしませんでした「それから4月後」

ホント 「突如」。。。ブルガーダ症候による 突発的な心室細動の発作を起こした本条氏は還らぬ人と。。。


で、当然ですが わたいは、本条より託された「書面」を貸金庫より受け出し、本条に 遺言作成を勧めた弁護士のヒトに連絡をしました。

そうしますと、弁護士は、「いったんそれを開封して、ご面倒ですがリクさん、あなたが全文をまず一読してください。」と。

そして「資産に関する相続には一切の権利も関係も無いアナタであるから、数字にまつわる内容を閲覧されようともなんら構わないでしょう。問題はむしろ…本条さんが書き遺した《過去の告白の部分》それだと思う。研究肌で世離れしたヒトでしたが、本条さんにも それぐらいの常識も判断もあると信じます。おそらくは、枚数で分けて書き遺しているでしょう、リクさんのご判断で、遺産相続にかかわる部分 それ分けてワタシへ寄越していただけたなら幸い。込み入っている部分については、とりあえずアナタ自身の判断に委ねます」と。


それで「開封」して一読させて貰った訳なのですが、予想の通り 相続等の事案についての部分はキチンと分けて記載が完了しており、

そっちの部分を早急に弁護士へと速達で送付し、【問題の】・・・『我が告白』って部分を読む。。。
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 ぶっちゃけ・・・そこには さしたる証拠に基づく犯罪に匹敵するような具体的事実等は無く 淡々としたもの。

完全な第三者でありますリクにとっては『そうですか』で済まされるレベルのものでしかなく。。。

しかし・・・角度を違えて読むならば 「それは」、本当に「トンデモない告白」でもありましてネ。。。

だけども・・・『だからかっっ!こんなワシに託したって訳はそれなんだ』そういう 見逃せない内容が それには書き連ねておりましてネ。

盟友の 八百政にも読ませて相談しました はい。八百政が曰くにも、『正直なところ、この中身が広く世間に喧伝されるのはよろしかないだろうネ。やはり、託されたリクさんが、関係遺族と直接 逢って、《で?どういたしましょうか??》って、打診するべきだナ』と。


小説やドラマ、映画に出てくるような、《衝撃の内容》でも無い。ユルい内容の「告白」

しかし、正直 「それに描かれた世界観」の中身には、ゲップが出るような 淫靡でもあり エグい、まるで 野生の蛇の 乱交にも似たというか・・・

迂闊には 見逃せず、かといって他言も憚られる内容が 記されていたのでした はい。

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   そしてこれから「迷宮への旅」が始まります はい


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港で働く ジツはとっても気の荒い(?)アンちゃん・・・ですが、産まれついてのホルモン分解異常の関係で♂なのにEカップの胸の持ち主 という混沌としているわたしです。

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