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穢猥なる都市の片隅で・・・


 行儀よく まじめなんて 出来やしなかった(by 尾崎豊「卒業」)

ってかよぉ、こんな マニラくんだりまで ワシを飛ばしやがって・・・

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1ミリの義理も 責任さえも存在しない 文字通りの《厄介ごと》・・・

それ… ワシに「おっつけた」以上はだ・・・「それ」の途中の 方程式や、目標へ 辿り着くまでの手段・・・

それについて、イチイチ、夜の蝶のケツ撫でながら やかましく、現場で汗かいてる こちとらにモンクつけたってヨ、


 ・・・ ダレが素直に従うかいっっ!! 気に入らんならばワシをとっとと《潰せ!》。。。


しっかし・・・本音で云わせて貰うゼ…『 穢ったねぇとこだゼ マニラってとこはヨ 』

このハンパに 豊かさに甘んじている 日本人ヤロ~からすんならば、ココの土地は、
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『貧しさ』・・でも、それは必ずしも、恥じ入るべき理由には 値しない。

同じく 貧しいでも、中東や 東欧州の極貧国には、貧しさという名の「絶望」の中にも・・・

どこか…太陽が沈み 灯がともる頃ともなるなら、家族が寄り添い、ささやかな夕餉を分け合い、今日という日を送れた事を 神に感謝するっていった、

明日への「希望」それを失わない そういう けなげさと、清潔さが たしかに感じられた。


だが・・この都市ってどうなんだ?? けっして街の風景の 汚泥ぶりではナイんだ ああ。

貧しさ?? ンなモンはもはや問題とは云えないって。豊かとされる 日本にだって、3大ドヤ街ってゆー 貧しさの面で 吹き溜まりはアルのだからサ。

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      この国ではカラダ売れる者が「エリート」って皮肉…

このマニラの「汚らしさ」は独特だと思う。便所どころではなく、おそらくココは、『この地球上の たん壺』それなんだとさえ思う。

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その街で・・・1人の クソッタレ・ジャパニーズを 見つけ出せってか? 上等じゃんか(嗤)


あえて断言しましょう、この都市で、正規の手段・・法規に則り お行儀よく作業を進めようって試みるぐらい《ムダな事は無い》。。。

「お役人仕事」で どうにかなるモンとは 根源的に「違うんだ」。。。なんたって 一瞬でも目の前のヤツに 気を許したなら、ビルの陰の路地で ブスリ・・・って世界だゼ。


『そっちの方の適性』それを認めてくれたなら ぶっちゃけ 誉めてやらぁ♪

イっとくがヨ このリクめの 本性ってなら《野生の 狼》だからヨ・・・

日本という社会で いかに、その牙を包み隠し、テメエの自我を押さえつけて暮らしているか アンタら知らんやろが。。。

こうして 腐った都市で、鎖を断ち切った 野生のケダモノが どのように動き回るか? まずは ご覧なさい お代は負けとくデ♪


まずはナンたって・・・テメエにとっての《手足が必要だ》。土地勘の無い場所で、オノレの勘に頼るのは、キケン。それは単なるヤマ勘でしかあらへん。


頼れるのは、地元のヤクザとかでない。 必要とするのは『ヤクザより 巧妙で《汚い》 限定にせよ 一定の権威を身に纏う者』それだ。
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このマニラの土地で それに匹敵するのは 唯1つだけ・・・「地元警察」だ。

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でも、制服警官とかじゃあダメだ。私服刑事で、今までの経歴にキズが無い、警部補以上の「正しき警察官」(嗤)ぶっちゃけそれが この都市のディープゾーンを司る《実質上の権威者》だ。

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             せっかくの女性化(嗤)利用しない手はネエって♪

イっとくが ワシかてナ『鼻は効くのだ』 こちとらの事を、やや歳がイってるのをムリして、夜のマニラの街に繰り出し オトコ漁ってル 日本人GALと思い込んで 寄ってきやがる、半グレを

ビルの木陰に回り『やさしくシメ挙げて』(笑)で 「それ」を4回ほども繰り返したなら スグに「掴めた」。
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          今回ばかりは『オレ流』でいかせて貰う…

《グレゴリオ・カスティーヨ》ってゆう 経歴にキズこそ無いけども、もう それ以上の出世は望み薄ってんで、カネに転ぶ人間へと転じた マニラ警察の警部補に辿り着いた。
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フィリピン ナショナル・ポリスは 日本の場合の地方公務員とは違い その全部が 軍隊と同じく内務省の管轄です はい。

みなちゃま御馴染みの、NBIやイミグレーション。 これらは、法務省の管轄です。

現在のところ、士官(管理側)

Director General (P D/Gen.)
Deputy Director General (P D/DGen.)
Director (P Dir.)
Chief Superintendent (P C/Supt.)
Senior Superintendent (P S/Supt.)
Superintendent (P Supt.)
Chief Inspector (P C/Insp.)
Senior Inspector (P S/Insp.)
Inspector (P Insp.)

って構成されており、「士官」ってなるなら、基本 大卒であり、出身も中層階級以上の家のコでないと まずムリだとか。

こちらが兵隊
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Senior Police Officer IV (SPO4)
?Senior Police Officer III (SPO3)
Senior Police Officer II (SPO2)
Senior Police Officer I (SPO1)
Police Officer III (PO3)
Police Officer II (PO2)?
Police Officer I (PO1)

ぶっちゃけ どんなにか優秀な人材であろうと、このフィリピンにおける 警察内部の「事実上のカースト制度」(武勲出世はほぼ無い)により、

グレゴリオ警部補のように、スモーキーマウンテンにて ゴミを漁る子供時代を過ごし、軍隊へ入隊。

ミンダナオ島のゲリラ組織壊滅という武勲も挙げて 警察へ機構へと転身、その彼ですら、《Chief Inspector (P C/Insp.) 》って階級が 精一杯で。

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 グレゴリオ『それゆえオレは、絶望でもヤケになったのでも無く、生きる為に《カネで動く警官》それになったのサ』
 

そんな かれらとてプライドがあります、馬鹿にするのはいけないってかそれはキケン。

待ち合わせのダウンタウン地区の マニラ名物《GOGO BAR》のシート席で、

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わたいは『Sir?』とワザとに敬称で呼びかけたならば、グレゴリオはサングラス越しに ニヤリと笑った。


グレゴリオは『 Es grosero, pero sexo a pervertido?(無礼承知で訊く。アンタはレディーBOYか?)』

スパニッシュで尋ねるって、この人間なりの 気遣いなのでしょう。わたいは

『 Tengo clase de un enfermo. Este organo se convirtio en el demonio en un capricho. Usted no quiere y yo llorando.(いや 病気やねん この身体は。悪魔の気まぐれでこうなった。ベツにアンタにゃ 泣いて欲しいとは思わん)』

グレゴリオは『 Me ha gustado. Mi gente por lo que puede ser.(気に入ったゼ オレら仲良くやれそうだナ♪)』


「で?具体的に訊く。このオレにナニをさせたい?」

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「数か月以前から…このマニラに身を潜めている 1人のジャパニーズ・ジェントルメン・・・だが、特記すべきは、そいつ 現在進行形の《トランスジェンダー》でヨ。。。正直 詳細はわからんが、今減の《見た目》はあきらかにレディーBOYなんだろうって思う。そいつの居所(ヤサ)突き止めて欲しいのだ。」

「ふうん…で?アンタはJapanの《Yakuuza》か?Hitmanってなら 職務上 見逃すわけにもいかんのだが」

「ワシャな 893ではあらへん。日本のYOKOHAMAには893のマブダチも居るがヨ、非合法組織には属しておらんけん安心しろ。ま…ある意味では ハンパな893なんぞよりも これまでにヤバい橋渡って来た生き物ヤけどナ・・」

「やっぱそれって、カネが絡んだ案件なのか?」

「カネなら むしろ それは単純やて。。数字いじくって 精算つくやんか…あのナ、ワシやけど《そいつ》に逢って、どうしても 言い渡したい事 委託されててヨ、ダレもやりたがらん伝言役だからヨ、ワシに貧乏クジ回って来た。イイ迷惑ヤ」

「ふうん。カネ以外の事象には 興味湧かないからオレは。」

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リク「で・・・ぶっちゃけ、せかすようでワルいがヨ、何日ぐらいで 成果揚げてくれますんヤ?アンタ この街の裏社会にも精通してますのやロ当然?」

そう云いますと、グレゴリオは「No No」と軽く 右の人差し指をヨコに振りながら かれは・・・


・・・ある程度以上 アタマ良いよナ アンタ? でも、やっぱり フォリナーに過ぎない。この国の《本質構造》理解してない。


いいか?【 フィリピンには、893組織は存在しない 】・・驚いたか ははは♪ でも本当なんだこれは。。。

この フィリピン とくにマニラ市内における 刑事犯罪事案のすべては、イってみりゃ《官製談合》・・・

《必要性が高まった結果として起きる》・・・まぁ 1つの《公共事業》みたいなモノでナ。

士官の警察官(含 軍)上層部などの一部がナ、昼間は警官でも《兵卒》な、そいつら指揮しては 夜893 見たいなことをヤラせてんだ。

在比日本人の893の中にも、コッチ勢力と結びついて、特権を得ている人間も少なくないゼ?

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Mrリク、それが《この国の現実》ってモンだ。見ない聞かない関係しない が鉄則だわさ、正義感ふりかざす人間は あの…《狂犬大統領》だって、見事に消されちゃうから。ああそうさ、ドウテ●テ《政治的に勝ったんじゃあない》・・アイツが保有する《私兵組織》こそが、この国の《軍隊・警察・裏社会》を制覇したってことだ。
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      「軍隊&警察」って暴力装置を握った【 帝王 】

JapanのTVNEWSでも観てないか? 今バカバカと、ヤクの売人だのジャンキーだのがとっ捕まってるだろ?

そりゃ一生懸命ヤルって!だって捕まえる連中の全員が《ドウテ●テと対立するファミリー側なんだから》(嗤)

なぁ?この国を軽蔑するか Mrリク?? だが もう1つのハナシも聞いてから 軽蔑するならスキにしなって。ああ。


あのなぁ・・マニラの警察署長や副署長の一番の仕事は、兵の管理。これが一番頭を悩ます仕事なんだワ。

それはどうしてか?? シンプルだ、【(警察官が)充分に喰ってける程の給料 支払われてないから】すべては「それ」に尽きる。

サイドライン…それするなとは本音では とてもとても署長は言い出せない、せめて凶悪な悪事だけは働いてくれるな!としか。

信じられるか??新卒巡査の初任給って、屋台ソバ屋の小僧と同じなんだゾ! 二十歳越えて 妻子も居るよな警官一家が コレでどうやって生活できるかヨ って!
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Lechon(レチョン フィリピン風 子豚の丸焼き)どころか、 ルンピア(lumpia フィリピン風 春巻き)もロクに喰えねえンだワ。

ある程度違法でも、市民に役に立っている商売。例えば、違法ショー、違法店舗、露店等をお目こぼしして、安い罰金を取るくらいならって そう働くのが人情ってモンじゃないか??

Mrリクよ、このマニラ社会ではナ、マジでもって チカラ(地位、権力、政治力)の強さ それを持たない奴が抱える恐ろしさは、想像を絶するものだゼ?

このオレが軍隊から マニラ警察へと転属したトキにナ、配属されたチームのボスってのが、無謀にも(嗤)警察機構内部の自浄作用を掲げて・・・

で・・どうなったと思う?? 真夜中の3時に…住んでた家が ガス爆発で、一家6人ごと《吹っ飛んだ》んだ 事実だから。。。


そんトキ オレは目が覚めた・・・何のチカラもない、貧民あがりのオレが、中層、上層部と揉めずに、《生きて年金を貰い受ける為には》生活の知恵。自分の本分をわきまえて生きる事なのだってナ。

それゆえオレは… カネで転ぶ《ものわかりの良い親切な おまわりさん》になったのだ ああ。

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          グレゴリオ『この国では警察こそがデンジャラスなんだ』

Mrリク、アンタに家族は居るか?考えてみろ・・その 愛する家族の【 生首が 】・・ナイフでグシャグシャに切り刻まれた生首が・・朝のゴミ集積所に並べられてる後継は見たくないよ な??

コレは 言い訳でも、開き直りでも無いゼ、オレは小金で生活費補填する程度のワルさ。覚悟の上《それ以上の悪事には身を投じない》ああ。


だからナ…その レディーBOYのジャパニーズぐらい 見つけ出すのは割に楽でもある。

が・・・案外に 厄介と呼べるのが、そう…《警察組織内部の 根回しと 付け届け》それなんだ。
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だから、この…メモに書いた《料金》、オレが欲かいて独り占めだと思わんで欲しいんだ。マジで 方々に 平等に(笑)配らにゃならん。


リク「判った 承知したデ。あと、も1つ お願いがアルのやけど ええか?」 グレゴリオ「なんだ?」

リク「拳銃が…1挺 用意して欲しい。安心しろヤ、ハナっから 撃つ気などは無いけん。弾丸なんぞも2発ぐらい入ってりゃ問題ない。作業終わったなら この手でアンタに返す。間違っても日本へ持ち帰るってトチ狂った真似はせえへんよって」

グレゴリオ「押収品の、スカイヤーズビンガム社製のコマンチ38口径リボルバー拳銃ならスグ用意できるが」
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リク「それって、たしか コルト・トルーパーのコピー銃やろ?エエやん♪」

グレゴリー「意外に詳しいんだなアンタ。1発でも引き金引いたなら…銃創痕から 4年前に地方で起きた 雑貨屋強盗死傷事件それの、Main Offender(主犯)に祭り上げれちゃうゼ、庇い切れないから憶えとけよ ああ」


 汚れていようと「警察はやっぱ警察」・・・たとえ日本の 外務省の「外交ルート」を使っても、

半年 1年経過しても サッパリ 1つとして成果が挙がらない案件が、ぶっちゃけ ボクちんの「尋ね人」は、

まるで 泣いてる幼・児の迷子の親を見つけ出す程度の「手間で」、潜伏先と云うのかな?? とにかくそこが判明しました はい。


案外と 大胆に隠れてやがりました「尋ね人」は、日が暮れて 街が宵闇へとなるなら ほぼ毎晩、繁華街に出かけ、決まっているらしい 2つ3つの店に顔を出すって情報をゲットしましたわたい。

トランスジェンダー、レディーBOYらの 情報交換の場であるPUB、それと 性欲盛んな労働者階級のオトコらで賑わう 地元の酒場とかで。
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集めました情報によるなら、「そいつ」は、お決まりのメイク&女装して、夜毎 オトコ求めて街を彷徨うってのとはチョイとばかり違うらしい。

ってか・・地元の人間の証言によれば『まだ あのパーソンは、《それのレヴェルにはいってない》♀に間違えられるまでにはネ』と。


どうやら、いわゆる《オンナ修行の 効果測定》のようです はい。よほどにオンナに飢えてる人間 もしくは酩酊したオトコから 声かけられ 誘われることは よくあるらしい・・

でも それに応じ 一緒に店を出ていく事は 稀で、要は 間違われるにせよ ナンパされる そのこと自体を愉しんでいるって感じだそうで。
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       Heyギャルソン このマズいビール も一杯くれヤ


観た・・・なるほど、アレは ぶっちゃけ《オンナにゃ観えないワ まだまだ》・・・

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自慢する気も 嬉しい気なんか1ミリもあらへんけど、まだ・・・リクめのレヴェルにまでは 到達してない。。。


でも・・・ずいぶんと、体型変わったよナ・・ワシも かつて経験してます、か細き体にムチ打って 喰って喰って 築き上げた筋肉が削がれていくって「あの感じ」。。。

おそらくは、(女性)ホルモン・ジャンキーなんやろナ、同郷のルルでのケースでそれも観てる、副作用がハンパなくて、胃腸障害とシャレにならない食欲不振でドンドンと体が小さくなっちゃうんだ ああ。


手元にある そいつのオトコ時代の顔写真、怖いモンだわナ ホルモンって・・スッカリ別人とは言い難いが、おそらくアイツに♀兄妹なりが居るならば、ああいった顔つきなのだろう。

パッド入れてるかどうか?わからんけど、胸も かなり《膨らんでる気配が》。。。

イっとくが、「説得する気」なんかは 無い。。。アイツはもう 走り出した機関車だ、ワシにそれを止めるチカラなどあらへんからネ。

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 そっと  背後から近づき「そいつ」に 声をかけました。『…探したゾ。。。そないビックリすんなって。そう 日本からはるばる来た。説教とかじゃあない 《伝言》がある・・カオ貸してくれるよナ? 【ワタル】よ・・・」


「ワタル」、そいつは リクめの 元カノのひとり、通称「未遂」のダーリンそのヒトでした はい。
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東大卒 某省庁のキャリア、神奈川県庁への出向って文字通りの出世コース その人間が・・・

それが、大学同窓の仲間らと、当時 産声を上げた「クラウドシステム」IT関係会社を立ち上げ、役人つながりのメリット活用し、神奈川をはじめ 多くの堅調に納入を果たし 要は「大儲けをした」。


破格のサクセスで その当時は まさに【ダレも気付かなかった】。。。

いつだか…読んだ記事がある《世に 12人に1人は LGBTの素地を有しているのだ》と。。。

それが・・まさか こんな身近で起きるだなんて。。。築き上げた栄達、それの・・すべてを放り出してまで オメエは オンナになりたかったのか ワタルよ・・・
      

ワタルが 潜伏(?)している マニラは マグノリア通り沿いのアパートメントで。
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「・・・リクさん相手じゃ、逆立ちしたところで、適うはずも無いし、ジタバタしませんよ。で? ボクを殴りに来たんですか??」

「率直に言う、ワシに向かって《アタシはぁ》だなんてクチ走ったならば、0・5秒でブチのめすツモリだったが。ボクと云ったからには それ勘弁したるワ ああ」


ワタル「無論…悪いとは感じています。未遂には。。。でも、ボクが 消えても、その後の生活に困らないだけの慰謝料と 生活費は遺したツモリですから・・」

リク「銭金の問題で このマニラまで来たのと違うけん、他人の家の金額交渉で動くほど 今のワシはヒマやあらへん・・」


ドライ・ジンを無理して呷ったワタルは、

「やっぱり、軽蔑しますか?ボクのことを・・・」

わたいは ムリでも 不動心を装いつつ

「ワタルよ まあ聞け。ワシは、オメエの人生を背負いきるだけの甲斐性は無いけん。ナンもかも捨てて、オンナへと変わりたいと オメエが そう思うならば、それもひとつの人生の選択肢なのやろナ。それについて 四の五の説教する気はない だが・・」

「・・・・・」


トイメンでの「話し合い」に 長時間はロクな結果をもたらさないものです。コッチが ワタルを一方的に《責める》だけでは、この案件は根本からナニも解決しないのです。

 『チョイと 街に出てヨ、歩きながら話さへんか?』と、ワタルを誘い 夜の街へと繰り出しました はい。
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夜の10時過ぎに、繁華街 Malate Ermita (マルタ・エミルタ)地区に出かけるってこと自体が、この地域では《ワタシはカタギの人間じゃありません》って証左となる。

上等さ、こちとら そんな、いかがわしき「花街」で生まれ育った人間。国は違えども、いかがわしさ ヤバさの空気にこそ、自我を満喫出来るってモンだ ああ。
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思っていた以上に、夜の繁華街の通り、そこに建つ 各店舗はキレイに整備されているようにも映る。だけど・・・どんなに「表向き」整えたように思えても・・・

ぶっちゃけ「それ」は、荒んだ生活をしてきたもはや老婆が、その 深い皺に ムリやり ファウンデーションを塗りたくっているのと なんら変わらない。

街の通りの舗道上に、いたるところ這いまわる「虫」、カナブンかと思うなら それはゴキブリ、それもかなり大量の。。。


要するに、街として 大事な部分の整備、「ゴミ収集」が 街の規模と伴っていないって証拠なんです。町中の 至る所に残飯とかがブチまかれているに近く散乱し、

それを 糧とするゴキブリにとっては、まさしくの「この世の天国」、この マニラってとこは、そういう土地なんだと断言させて貰う。

それは、家の中にウッカリと 便所を作らなかったせいで、家じゅうが便所と化してしまった…その 薄汚さが わたいはどうにもスキにはなれない。


「ワタルよ、キミが興した会社・・・正確には 元居た会社か・・経営状況は順調だが、今チョっと…苦境に陥っててナ」

「おおよその事態は聞き及んでいますよ リクさん。でも・・正直、今のボクが出てったところで、ナニ出来るものか? って・・・」


「クラウドの、システム構造に隠れていたバグだっけか・・それは テクニカル部門の問題、メカとかではない、主に 営業・売り込みを担当してたワタルよ キミのミスなんかではない。ああ でもナ・・・」

「でも??」


リク「ああ。《でも》ヤ。ぶっちゃけワタルよ、キミは未だ、《官僚当時の気分》が抜けてへんのとチャウか??」

ワタル「っと 云いますと??・・・」


リク「官僚の身分のままならばヨ、他の部署のライバルのシッパイを テメエの出世の追い風ヤ♪って、せせら嗤ってりゃよかんべ・・だがナ・・それが《イチ企業の人間》となった以上は、世の中 そうはいかないモンやデ?わかるか?」
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ワタル「でも・・・会社を去るにあたっては、ナニひとつ 瑕疵のない手段で、すべての始末と、責任の有り様は果たした気なのですが・・・」


リク「ああ それはマッタクもって《正論》。。だけどナ・・考えろ、今の社会、ビジネスシーンにおいては、PCのシステムそのものって、とくにもう《社会のライフライン》それなんヤ!」

ワタル「・・・・・」

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リク「ちいさな町があったとして・・その町中の電化製品を面倒みている 街の電気屋が・・・テメエの都合で イキナリ、店畳んだなら、町の住人は困るやろが?会社って いわば《内部手続き》の問題じゃあないのだ、さいわいテクニカル面の救済措置はカンペキに修復できているそうヤ。しかしだ・・」

ワタル「しかし・・っていいますと??」


リク「あのナ・・日本って国の、その《商い習慣》それ スッ飛ばしては、この先 キミが去った会社、エラいことに陥るゾ・・・ハッタリカマシ澄まし顔の弁護士が出てくりゃ事は済むってモンではないゾ、やっぱヨ・・最初に、官僚時代のコネクション 最大に活用して、システムを各企業なりに納入した、《会社のカオとしての代表》・・ワタルよ、キミが 納入先1軒1軒、《ご迷惑おかけしました》って、詫び入れる、それをしないことにはどもならん・・・」
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         謝罪の「絵面」が欲しいだけなんだ

ワタル「でもそれじゃあ・・・去った筈の会社の為に、ボクに 一時帰国して、お詫びの行脚をせよと??・・・率直に言って、それはボクにはナンのメリットは無いような・・・」


リク「わかるよ その気持ち・・・。ワシかて 同じような想い、これまでに何十回となく思った・・。でもナ、その《詫びを受ける会社》ってのもナ、ぶっちゃけ 心底からキミに謝罪して欲しいなんて思ってはおらんのヤ?わかるか??」

ワタル「よくわかりません なぜですか??」


リク「なら教えましょう。キミの詫びを受けた その会社の社長か?もしくは営業部長はだナ、《納入担当者からの正式謝罪》って、【 その図が 】欲しいのだってことサ ああ。あちらさんかてナ、ワルいのは納入した 営業のキミの責任じゃないってのは十分理解してル。が、その「絵」がナイことには、《まぁ実害も無かったし、担当者からの謝罪も受けたし、従来通りってことで♪》って、そう・・物事の《収束》が出来なくなるんだ ああ。納得いかないかも知れんがヨ、コレが《売り込んだ人間の責任》それなんだ ムリでも理解しろ な?」
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     善悪とかでなく、それが「日本社会」ってものなんだ

ワタル「でもなぁ・・・率直に言って・・せっかくココまで伸びた髪の毛 お詫びの為CUTするのもイヤだし、もっと正直・・進行形のこのカラダとかカオ付き、元の姿知ってる連中に観られるのはイヤだなあ。。。」


リク「おい バカにすんなヨ・・マッタクのNOプランで、ワシがこのマニラまでやって来たって思うか??オメエ独りを恥さらしになどさせん。。ああ 交渉した、納得もいかない このマニラ行きの引き換え条件としてナ。お詫び行脚には同行としてヨ、与党の▲▲衆議院議員と、ハマの協議会《議長が》オメエに随行して、すべてマルく納めてくれよるからシンパイすな!ハラの中で舌出して、ドタマだけ機械みたいに下げとけ それで済む♪ダレひとりキミ観て笑ったりはさせん!」

ワタル「相変わらず 抜け目ないですね リクさんは 適わないなあ。。。」


 『 しかし《コレ》は あくまで 表向きの案件ヤ・・ワシの、港のリクとしての本題は むしろココから 』


・・・なあ?ぶっちゃけ 事が事だけに、みんな妙に必要以上に キミへ気を遣っちゃって、ダレも言い出せずに居るから、便宜上 ワシがあえて悪役になる・・・

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なあ?どないすんねん?? 他ならん《未遂》と・・それと大事な キミと未遂の 一人息子の事・・・責任果たしたとは どうしてもワシには《そうは思えない》のやけどヨ・・


わかってル!ワタルよ、キミも長年 悩み続けた性同一の問題、それについて あの 気の強い《未遂》ヤ、詳細はわからへんがヨ、たぶん 立ち直れないぐらいに、酷い言葉をブツけられたのだとは理解する ああ。。。

正直なところ・・今現在の時点においては、この世の中で ダレよりも《二度とカオ合わせたくない》そやろ? そやけどナ? フラットに聞いてくれ コレはワシからの《お願い》だ。

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やっぱヨ、世の中には、委任状と 印鑑証明ダケでは 事が全て完了不可能なモノがアルのヤ、かつての《愛の住処》それを処分するにしても、法的にいまだ 持ち主である、キミが売り手業者との折衝に同席するのとしないのでは、ヘタすりゃ セコ業者にサンザンに買いたたかれる結果になっちまうデ?

まぁ 気は強いし 弁も立つオナゴやけど未遂は(笑)でも・・・突如ダンナがオンナに替わるって、放り出されたに近いオンナ…その 哀しさと絶望感を考えてやれヨ??

コレはナ、元のカレシだから云うのではないけん、思えば 《未遂とは》・・・タイミングがワルいってか、ベッドインのチャンスが事あるたびにスカされてヨ、結局は 最後の一線まで越えられなかった。

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でも、そんなんで関係切れてもナ、このワシにとっては、大事な 元カノ。それ以上に・・【 大事なマブダチ 】やねん ホンマや。

未遂に 謝罪しろとは云わない。だけども・・たとえ 悲惨で酷い最期だったにせよ、この世で 縁有って、暮らしを共にした人間じゃないか!

望むってなら 今ココで 土下座してもいいデ?預金通帳ダケ渡して 事が済むとは限らん、【逃げてないで】・・その 責任の取り方を完遂して欲しいのヤ 頼む!!


ワタル「・・・・・わかりました。。。リクさんには これまでにも、圧倒的に《借り》が上回ってます。こうして わざわざマニラまでおいでになった、それを無視できない」

リク「じゃあ・・1回 帰国してくれるか 日本に?」

ワタル「ええ。でも・・・言っておきますが、一対一での話し合いはイヤですよ。お互い 第三者同席の冷静な話し合いが保証されない限り 未遂とは会いません」


・・ああ それのセッティングについては ワシに任せろ。けっして ワタルよ、キミに独り 恥はかかせないから。


  ・・・だが・・ぶっちゃけ ココまでは、あくまでも事後処理としての交渉ごとに過ぎない。

ワシのつまらん生涯で、ぶっちゃけ 今回ぐらい 気が進まない 使者の役目は無くってヨ、胃袋から血を吐く思い・・・覚悟決めて それを云う。。。

ワタル「それ以上って なんでしょう??」


 ・・・じゃあ 云おう。。。ワタルよ、【 息子には どう? 説明するツモリなんヤ?? 】
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パパはパパのままでは いられなくなりました…って、わかってル まだ息子は5歳、むつかしくて、フクザツな部分までは理解出来ひんよナ?

だが、幼いなりに、大枠は理解出来る筈ヤ、置手紙1つで その責任から解放されただなんて思うなヨっっ!!少なくともワシは 認めンっっ!!

たとえ 身を割かれるぐらい辛かろうと・・・逃げずに 息子と向かい合って、説明を果たせっっ!!
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《パパのバカぁっ!》って、息子からなじられ、ドタマをドツかれようが、逃げないで【 向かい合え! 】


いいか?夫婦は 別れてしまえば他人やけどヨ、【 父と子の関係はどうやったところで 断ち切れないんだ! 】それ忘れるな!
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それから、ワタルよ、《未遂》の実家の父親にも 1度でエエから 直接逢って 詫び入れてこいって。あの昔気質のおやっさんからゲンコツ喰らってこいヤ、

キミも さぞかしや 辛かろうが・・・いいか?キミの行動で、ココロに傷を負ってヨ、糸の切れた凧のように 彷徨ったココロを引きずっている そのヒトたちの事、オメエも人間ならばチっとは 考えたれヤ このアホンダラぁっっ!!


 それらがすべて終了してからが・・・ワタル、オメエの 本当の 第二の人生のスタートとなるんだ ああ。。。


『Hey! Elder sisters nice lady bellboy.(WWW) Don't you play with us? I make them satisfied sufficiently♪.(よぉステキなレディーBOYの姐ちゃんら、遊ばねぇか、満足させてやんゼイ♪)』

泥酔した いかつい 米軍属らしき 大柄白人の二人連れが、わたいらに声をかけて、無遠慮に肩に腕を回しながら、リクめの乳をば 乱暴に揉みしだきました。
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           テメ ナニしやがル。。。


甘めぇナ・・まっすぐ歩けないぐらい酩酊してたなら、体躯のデカさなんてのはヨ、ナンのメリットもネぇのだ。

むしろ ワシが修練してきた武道は、カラダ小さく 非力な者にこそふさわしい それなんだ。。。

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「1人目」のヤツは 《四方投げ》でカンタンに仕留めてやった。190cm超え 120kgが大きく 夜の舗道に回転し 果てた。明日の小・便はコーラ色だゼ(嗤)

もうひとりは、《隅落とし》にしてやった。極めた相手の左腕を離さずに、迷いなんかするかって・・そのまんま【 折った 】
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       高くついたナ♪ ヤロ~の乳にヨ(嗤)

デカい図体して 泣きワメく白人。心配すんな 折ったといっても、骨はたぶん無事だ。イカレたのは肘の靱帯だから、明日になったら整形外科行けヤ。


ワタルが呆然と 硬直しながら「相変わらずだなぁ・・・見事ですが なんとも・・・」

わたいは「オメエ ナニ ボ~っとしてんのヤ!」 「だって。。。」

「オメエ、今 キャッシュ持ってるか?」 「よ、4500ペソ(約1万円)ぐらいなら」 「それでエエ 寄越せ」

わたいが持ってます 120$と加え、通りの反対側で さっきからジっとコッチを見ている マニラ現地の オンナ警察官に走り寄り わたいは、


『 Because the act now is justifiable defense to the end. Please take care of a settlement.(あくまで 今のは正当防衛ですけん。後始末よろしゅぅ~に♪) 】と札を握らせた。
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♀警官はニヤリとして『 OK♪ 』 「こら!ワタルっ!ナニをボケっとしてんねん!とっととズラかるんだヨっっ!!MP来たなら監獄行きやゾ!」


ワタルのアパートへと戻りました。
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「牛乳貰うデ カルシウム補給しねぇと、高まったアドレナリン抑えきれん」

「しっかし・・本当に注意してかないと、いつか…死にますヨ リクさん・・・」アキレ顔のワタルが云います。


「さてと・・・。さっきまでのハナシの続きしないことにはナ?」

ワタルは顔を曇らせ「それなんですが・・・」

ワタルは云います

・・・ねえ リクさん?このマニラくんだりまで出かけてきてくださって それは本当に感謝しています ええ。

今ですからココロの底から云えます・・・未遂は本当に、リクさんっていう 良いトモダチを持った。。。

だからではありませんが・・1度…日本へ帰国して、カタつけるべき責任を果たそうと思いますよ 本当に。。。

未遂当人とも逢います。すべての後始末を責任以ってカタつけますよ。あの怖い 義父さんにもゲンコツ喰らうのも致し方ないかも(笑)


・・・ですが・・・ムシがいいってのは充分 承知してます。だけど・・・

やっぱなぁ・・・・・今の姿で・・息子の前へ出るのは、出来るなら 手控えたい・・・。リクさんはこんなボク 軽蔑するでしょうが、
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アナタほどには 強くもない、弱虫ののボクって人間は どうしても、息子に会う勇気が湧いてこないのですよ・・・。


わたいは「あのなぁ。。。ワシはガキの頃から 藤山寛美の お涙頂戴の人情風味の 説教劇がキライでヨ、寛美サンの世界観で割り切るなら、ワタルよ オメエも このワシもこの世におけるゴミ!みてぇな人間だワ♪ゆえに説教するよな資格はあらへん。せやけど 云わせて貰うド・・・」

「・・・・・はい。。。」

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      ぶっちゃけ それはオメエの勝手な都合だろ~が!!

リク「テメエっちの息子やけど、ありゃ処女懐胎で産まれよってンかい?オナゴとヤローが ひぃひぃ はぁはぁ…アホみてぇな狂態サラシての結果やろが!?エエかっ!生き物なんてのは どんだけか気取ったところで、そんな生臭さと不潔さの過程をして生を受けるんだワ。たしかに、突如パパがだ、オナゴに替わるって、居らんよになった家の息子は不憫といえる・・・。けどナ、《そうなったからには》それをも受け入れて…他の子供よりも早めに《オトナになる》、それが息子にとっての 今後の成長の糧って思わへんか??どないやねん!?」

「・・・っっ!! でも・・それって、あまりにも 酷くないですか??息子だって ひとつも微笑むべき事柄なんか無いし・・・」泣き出すワタル。

リク「泣くなっ!!ってか、オメエにゃ まだ泣くべき資格すらあらへん。おいワタルっ!テメエっちは自分が 西行法師にでもなった気分でおるのんか?」

ワタル「だって!・・だって、《人生にムナしくなる瞬間》ボクにだって有っても不思議はないでしょう!?官僚キャリアだなんて もてはやされたところで・・要は定年間近まで神奈川県庁で飼い殺し・・・呼び戻されて せいぜいが課長補佐…だから、ボク、仲間と起業したのですよ。だけど、一度は運命共同体だった仲間も、儲けが出るにつれ、よそよそしく、上辺ダケの関係になって・・・」

リク「それはナ、成功者の勝手な愚痴泣き言ヤ。銀の匙咥えて産まれてきた者が当然に味わうモノなんだ」


ワタル「そうはいえけど!そういう《リクさんだって!》アナタだって、リッパにキャリア・・いいえ 準キャリアじゃあないですか!」

リク「え?? このワシがか??アホ云うなヤ。コ汚いドブ川の水すすって泣いた 叩き上げやゾ ワシは・・」
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            ワシなりに 少しは努力もしたのだ ああ…


ワタル「そうはいうけど!アナタは 国立大出てるし、現社長の甥っ子って立場、完全に出世するに値する 恵まれたスタンスじゃあないですか!」

リク「あのなぁ…《隣の芝生は青く見える》って、まさしく《それ》やねん。ワシはイッペンだって テメエのことエリートだなんてウヌボレた事はあらへん。思いもよらず、さあ人生これから!ってトキにカラダが 女性化してヨ、それでもって 人生投げ出すのもシャクやから、クソ意地張って 結果が 今でしかあらへん。ワタルよ、オメエにはわからんやろけどナ、泣き言とチャウよ。。だが、このワシが 女性化しちまった その事で、ドレだけの それまでに抱えていた《夢が》・・・ポロポロと 掌から零れ落ちていったかを知らない・・・」
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  『 ドレだけか オレが泣いたのを 知らないだろう オマエは・・・ 』

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・・・いいかワタルよ、西行法師・・・西行は《西行はおもしろくてしかも心ことに深く、ありがたく出できがたきかたもともにあひかねて見ゆ。生得の歌人と覚ゆ。おぼろげの人、まねびなどすべき歌にあらず。不可説の上手なり》って、新古今の、藤原俊成と並ぶ大歌人と呼ばれるが・・・

どっこい! ワシ個人は1ミリもアイツ認めンからヨ ああ。北面の武士ヤメて出家するってなら・・ぶっちゃけ《どうして??》捨てられることとなる妻子を、自ら手を下してコロしてやらなかったンだ!?ってナ・・・
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       妻子を捨てた ロクデモ野郎やんか!

あの時代 テメエの勝手で捨てられる 妻子の気持ちなんぞアイツは完全に 放棄して テメエの浪漫 優先して勝手に逃げて・・・その悔悟のココロを 和歌や詩でもって誤魔化すって、自己韜晦してやがったダケの【世紀の卑怯者だわサ!】

ワタルよ オメエが、オンナになりたいって気持ち・・云うナっっ!!ンなモン聞きたくも無いし 興味もあらへん。オメエのココロの奥側なんざ覗き見たくもないワ!

せやけど、一切の 文学的にして情緒的な《その言い訳》排除して、冷徹に考えてみようやんか?

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その動機は【 性欲 】やろ?? それが有るのを恥じてもどもならへんデ?ワシかて充分ある!ダレにだって有って当然の、生き物としての当然の本能なんやからヨ。

人間は・・・その《本能》をサラケ出すのが怖くて、長い歴史の中で 百万通りの《言い訳》を創りあげた。
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勘違いすなヨ? 問題はワタルよ オメエじゃねぇンだ!残される運命となる オメエと未遂の間に産まれた息子にはナ、オメエのことを《パパのバカぁっっ!!》って、ドツきまわす【権利があるのだ】。。。

ああ お節介だ 完全にナ。。だけどヨ、この【 禊 】が終わらないうちは、少なくともワシはオメエを認めん。それが 未遂の《マブダチ》であるワシとしての《矜持》だ ああ。。。
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             ワタルよ 償ってキミも身軽になりなさい…


いよいよと 泣きじゃくるばかりのワタル。 しゃあない・・・いっちょ ショック療法でいくとすっか。。。


観ただけで粗悪品とわかる 汚職警官 グレゴリオ・カスティーヨに調達して貰った 38口径のリボルバー。
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わたいはワタルに向かって「しゃあないナ・・説得してもアカンようやから、これでもワシかて忙しい身、早いとこシロクロつけよヤ?」


・・・この銃 1パツだけ弾丸入ってル。いっぺんヤってみたかった♪ そう…【ルシアンルーレット】な。

ぶっちゃけ・・《最後の1パツ》まで 引き金引き続ける度胸はワシかてあらへん(笑)(笑)そこまでメンタル壊れてへんしヨ。

せやから・・・お互い 1回ダケ…引き金を 引き合おうやんか?そんでなお無事に済んだならば、もうワシは ああだこうだ云わへん。決定権はキミに委ねる。

え??バカげたキチガイやて? ははは♪ 今頃気付いたか♪こうしたキチガイの悪魔とかかわりを持ったのも ワタルよ オメエの運命なんだって納得せぇヤ。じゃ 行くデ。


ンなアホの究極の行為 考える秒数が多いほど 恐怖心は高まるってのはハナからわかってル。あえて考えないフリして 銃口を額に当て 引き金を。。。


「カチャリ」って、ある意味むなしい音がして。


おおおおおおぉぉ~っっ!!ビビったぁっっ!! ぶっちゃけタマがキュっと体内に引っ込んでまったやんケ・・竿さえ無ければ わたいこそが『オンナの子』やんかって(笑)

『さ…お次はオメエだ。逃げるのは許さん ワタル・・・』

おそらくは 生まれてから初めて手にした凶器・・・ワタルは・・・「それ」を額に当てることすら出来ないまま、ブルブルと蹲って震えながら・・・

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『 出来なあああいっっっ!! 勘弁 勘弁してくださああい!す、すべて 云う事聞きますから どうかっっ!! 』

よおし、話し合いでは ぶっちゃけ一週間かかっても結論出ないだろうモンが、ものの1分で 解決したやんか♪世の中『シンプル・イズ・ベスト』だわナ いひいひ♪

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蹲り 大量の汗をかきながら ブルブルガクガクと震えている ワタルの手からリボルバーを奪ったわたいですが、


  そのシリンダーあたりを確認したなら・・・「おや??」

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 翌朝、日本へ帰る 空港へと向かう前に落ちあった

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「じゃ 約束通り コレ返しまっさ グレゴリオはん」

「これって 事件の報告も受けてない。どうやら、平和裏に事が終了したようだナ まぁよかったよかった」とグレゴリオがリボルバーを受け取り云います。

グレゴリオ「《探し人》は、いったん帰国するってかい??」

リク「ああ おかげさんでナ。首に縄つけて しょっ引いて飛行機乗ったろかいとも考えたが…後日《必ず帰国します》って、アイツの言葉を信じてやろうって そう思ってるワ うん」


わたいは・・・「それにしても…随分と 気を遣ったっていうのかナ??マニラ警察も ぶっちゃけ おもろい真似しますのやナ??」

グレゴリオはとぼけて「ん?さあ ナンのことか判らんが」
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       くそったれのナイスガイ グレゴリオ…


「トボケなさんなって。その銃・・たしかに弾丸は込められてた。。。けど・・グレゴリオ、アンタ・・・ワザとに【撃針折れてるの 渡しやがったろが…】アレじゃあいっくら引き金引こうと、永遠に弾は出ぇへんやんか(嗤)」

グレゴリオは サングラス越しにニヤリと 猛禽類を思わせる笑いを浮かべて 云いました。

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「Mrリク云っただろ? オレは多くの欲は持たない。夜の食卓に《カレカレ(フィリピン家庭料理)》が載ってりゃそれで満足。信じなかろうがこれでも、街の平和と人々の安全を祈る《しんせつなおまわりさん》なのサ♪」


・・・コイツ… なっかなか《喰えねぇヤツ》だ♪ だが あんがとヨ・・・おかげで マジ犯罪者にならずに済んだワ ああ。。。

グレゴリオ「アンタは、善悪でいうなら あきらかに悪魔に近い側の人間だよナ?だが 長年の刑事の勘かナ??アンタは、チンケな悪事に手を染める人間とは思えなかった。もしも…仮に実行するなら、要人暗殺か 政権転覆だろうヨ♪ そんトキはぜひ呼んでくれ♪かなり頼れる助太刀だゼ俺は。まあ、だからこそ要望に応じた。・・・細工付きでナ」

初めて 感情をさらけ出すように グレゴリオは がははは!! と、腹から声を出して 笑いました。


「Hey Mrリク いつか、このマニラに、プライベート・ホリデイで来いヨ。色々 面白いとこ案内するゼ♪ ガイド代はお廉くしとくからヨ」

「けっっ!ンなクサりきった街にダレが2度と来っかヨ!!頼まれてもゴメンだわっっ!」

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         やるダケの事はヤった 後悔は  『無い』


  ・・・グレゴリオよ いつかキミこそ日本に来い。港ヨコハマの街にも このマニラとたいして変わらん風情がアルのを キミに見せてあげたい フト、そんな気がするのだ ああ。。。


              《 完 》

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  《 Tom Waits - Downtown Train 》


Outside another yellow moon     外では いつもの黄色い月が   
Has punched a hole in the nighttime 夜空に (ぽっかりと)穴を開けている
I climb through the window     俺は 窓をすり抜けて 這い出ると
and down to the street       市街へと 繰り出して行く
I'm shining like a new dime    俺は 新品のダイム(10セント硬貨)みたいに 輝くのさ

The downtown trains are full   ダウンタウンの列車は 満員で 
with all of those Brooklyn girls ブルックリンの娘たちで (あふれている)
They try so hard to break out   彼女たちは 抜け出そうと必死でもがいているのさ 
of their little worlds      彼女たちの 小さな世界から

Well, you wave your hand      そう、お前が その手を振れば
and they scatter like crows     連中はカラスの群れみたいに 四散する   
They have nothing          奴らは 何も持っちゃいない
that will ever capture your heart  お前の心をとらえるようなものを
They're just thorns without the rose 奴らはバラの花が無い ただのイバラに過ぎないのさ

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Be careful of them in the dark   暗闇にいる 奴らに注意しな
Oh, if I was the one        もし俺が その一人だったら
you chose to be your only one   お前が決めた 唯一人の男だったら
Oh baby, can't you hear me now   俺の声が 聞こえるかい
can't you hear me now       俺の声が 聞こえないのかい?

Will I see you tonight      今夜 お前と逢えるかい
On a downtown train       ダウンタウンの列車の中で
Every night it's just the same  毎晩 いつも同じさ
you leave me lonely now     お前が去ってから、今は独りきり

 
I know your window       お前の(家の)窓は 知ってるさ
and I know it's late      でも もう遅いことも判ってる
I know your stairs       お前の家の階段も 知ってるし
and your doorway        お前の 出入り口も わかってるさ
I walk down your street    俺はお前の 通りを歩いて
and past your gate       お前の門の前を 通り過ぎて
I stand by the light at the four-way 四つ角の 灯りのところに立つ 

You watch them as they fall   お前は 奴らが倒れるのを 窓から見張っている
Oh baby, they all have heart attacks 奴らがみんな 心臓発作で(倒れるのを)
They stay at the carnival    奴らは お前のカーニヴァルに居残るけど
but they'll never win you back でも誰一人 お前を取り戻せないだろう

Will I see you tonight     今夜 お前と逢えるかい
On a downtown train       ダウンタウンの列車の中で
Where every night,       どこも毎晩、
Every night it's just the same 毎晩 いつも同じさ
Oh baby

Will I see you tonight     今夜 お前と逢えるかい
On a downtown train       ダウンタウンの列車の中で
All of my dreams         すべての 俺の夢は
they fall like rain        雨のように 落ちて行く
Oh baby, on a downtown train   そうさ、ダウンタウンの列車の上へと

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Will I see you tonight     今夜 お前と逢えるかい
On a downtown train     ダウンタウンの列車の中で
Where every night,      どこも毎晩、
Every night it's just the same 毎晩 いつも同じさ
Oh baby             ベイビィ

Will I see you tonight  今夜 お前と逢えるかい
On a downtown train    ダウンタウンの列車の中で
All of my dreams      すべての 俺の夢たちは
Just fall like rain     ただ雨のように 落ちて行く
All on a downtown train   全て ダウンタウン・トレインの上へと

All on a downtown train   全て ダウンタウン・トレインの上へと
All on a downtown train   全て ダウンタウン・トレインの上へと
All on a downtown train   全て ダウンタウン・トレインの上へと
...... a downtown train...     ダウンタウン・トレインへと・・・

 

 https://vimeo.com/31168238


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Paradise of a purgatory(煉獄の楽園)《 それでも・・・ 》

 『 お早う 』

気持ちよく晴れた 翌日の朝、朝食の後 ジイさんがわたいに云いました。
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「ワシなりに《反省》してヨ(笑)なるほど・・・リク坊が飛び出してってから、あの・・貰ってきたという 牛肉をよくよく見て 触って、吟味してみた・・・」

「そうですか・・・」


「ワシの《目利き》も捨てたモンやないデ? 確かにアレは、近頃では珍しい、キチっと・・・肉の捌き方のイロハから習得した 職人としての技量持った品減の手仕事ヤ」

「・・・・・」

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      長崎湾に面した崖地で育てられるウシさん

「それと・・おもろい事にも気づいた。あの牛肉・・・但馬でも松阪でもあらへんわナ。あの風味は おそらく・・・九州は長崎・・たぶん《平戸牛》間違いないって思うワ。平戸はクセがあってナ、旨味は濃いが、柔らかみに欠ける、捌きが難しいねん、それにチャレンジする姿勢は好感が持てる ああ」

「・・・ってことは・・??」

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「ウチとこ店のイチ押し看板料理は《ビーフカツ》やろ?どうしても、仕入れ単価の問題で ¥1280円になる・・・ワシ、それ なんとか、も少し安価にしたい・・・。あの肉使えば千円はムリでも,端数の80円は下げられるって思うねん。リクよ その娘の父親に、時間成る時 いっぺんカタログとサンプル持って、ウチとこの店 訪ねるよう伝えてくれへんか?」

「えっ!ホンマに?」


「そやけどリク坊・・・勘違いするなヨ?《おなさけ 人情》とは違うけんコレは。あんな 吹けば飛ぶような店やけど、その主人であるワシなりの経営施策なんやからヨ」
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「アリガト おジイはん!」


高校の正門前にひとっ走りして、登校するマミコをつかまえ、この事を興奮しながら告げました はい。
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でも そういや 一昨日 昨日と、ガッコですが《ムケやん》休んでいる・・・。今日も出てこないなら いっぺん顔身に行かないとナ。。。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ああっっ!!いよいよ アカン!マジでウチ 廃業の瀬戸際になっちゃった!」嘆きのムケやん。 どうしたん??
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「福井の海でさえ・・・手頃の大きさのイワシが獲れへんようになってまった・・・。ど~なっちまったんヤ?日本海の海は・・・。網にかかるんは、7センチ以下の極小サイズのばっか・・。どないもならん!!」

ナマイキですが、ボクはチョっとだけ、昨夜の経験で モノの考え方が《オトナになった》。

ムケやんヨ、嘆くのはカンタンやけど、でもそれは、問題の解決には1つも近づかないゼ?

この苦境を 家での出来事とスライドして考えてみよう・・・今 《雨漏り》してるんだ家が。屋根裏の修繕や、屋根瓦とかをしっかり修繕、修理する必要じゃモチロン必要だ。

だけど・・《とりあえず 雨漏り箇所にバケツ置く》それは安易だと批判するヒトも居るかも知れんが、ぶっちゃけ それだって!リッパに状況に即した 対応手段なのだってボクは考えるのだ。


「ムケやん。チョっと、ワシの家の台所 着いてきてくれへんか?マミコも お手伝いで協力してくれ」


リクめの家の 土間 タタキの調理場で、

リク「エエかムケやん?ワシら ナンたって、《まだまだガキや》出来ることってなら、根本的な打開策はムリ!でも、知恵をヒネって、親とかにアドバイスは出来るやん?今日はそれ考えようヤ」

ムケやん「その気持ちありがたいが・・具体的にナニすんのん??」

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リク「キミとこの生簀から持ってきたヒコイワシ・・要は《新規製品》の可能性を模索してみようやん?。ワルい予想として・・もはや昔のような丸々太ったイワシは もう獲れないかもしれへん。じゃどないする?泣いてもしゃあない、《在るモン使おうヤ》それ」

ムケやん「新規製品かあ。。。」


・・・エエかムケやん。今からヤル 1つの料理はナ、ウチとこの家が いよいよ月末で家系苦しくなったトキに作る料理やねん うん。
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小さいサイズのイワシを、1つずつ丁寧に開いて、ワタを抜く。希釈した酢と塩分に15分ほど漬けとくねん。腐敗防止処理と風味付けの目的ナ。

通常の場合、コレはよく《マリネ》って方向に行くのがセオリーなんやが、あえて そっちには行かない。。。


コレ・・なんやわかるかムケやん? うん《オリーブ油》。それも ぶっちゃけかなりの上等品、《国産 小豆島の手絞り エクストラヴァージンオイル》や。
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オリーブ油ってならば、ナンたってイタリアって、常識は排除や。当たり前やが 油脂は《生き物》ヤ、遠いイタリアから海路で 赤道渡ってはるばる日本に来るモノよか、200キロとは離れてない、小豆島産の絞りたて 信用できるやん。

知ってるやろけど、よくノルウェー産の缶詰で、《オイルサーディン》がアルがヨ、アレのイメージで作るねん。今から作るコレは、もっともっと《オイル漬け》って部分を強調する。

ニンニク、ショウガ、エシャロットを出来る限りカスミ切りに小さく切って、ごく少量のオリーブ油でフライバン 弱火でソテーする、焦がさないよう注意。


火を止めたなら、そのまましばらく放置、ホンの少し、鷹の爪(トウガラシ)の輪切りを入れ、利尻昆布を5ミリ四方にしたのを投入する。最後に月桂樹の葉を少量投入ナ。
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で 全体が熱を放出したなら この段階でナ、ウチのばやい 山口県産の やや甘い味が付いてる醤油の 薄口を コレもごく少量・・・味付けやなくて、あくまで《風味付け》な。

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コレでもう味付けは完了、出来たこの下地に、さっきのイワシを《漬けとく》ねん ああ。漬けのタイミングの好みは個人差アルわナ、浅い方がエエってヒトも 深漬け好むヒトも。


・・・どや?? この味はヨ? 大きな声ではイえんけど・・なんか ビールが欲しくなる味やと思わへん?(笑)

マミコがクチを挟んだ「だけど・・・コレを新たな 売り上げの柱としての実現はどうなのかなぁ??製造ラインに居るワタシとかからいわせて貰うとネ、《手作業の部分》がイワシの醤油漬け缶詰より増える分、熟練が求められるやんか?正直・・現状のパートのおばちゃん連中、連いてこれるか??労働単価の問題でも、《完成品個数》上がらない気が・・・」


リク「ふむ、冷静で賢い評価やわナ。そう・・確かに、コレは手間が 今よりかかる製品ヤ。」

ムケやん「ワルいけんど、ウチとこ工場のオバハン連中に、あまり高いスキルは期待出来へんデ・・・」


リク「ぶっちゃけ《そこの部分》やがナ。イワシの醤油漬けって、キミとこのロングセラー商品、それにあまりにも囚われて、失礼やけど 発想が固定化されてる、それから一度離れろヤ?」

ムケやん「っというと??」


・・・エエかムケやん?キミとこの製品 イワシ缶詰・・賞味期限近くなると、スーパーのワゴンで《100円セール》って・・・それの発想から脱却するのヤ!

カナダって国あるやろ?カナダは健康政策として、タバコの抑制目的で、従来の価格 250円程度だった1箱を ジツに1000円!って値上げした。

みんな《それじゃあ 街のタバコ屋は滅ぶやろ》って思った。が・・・事実は【 逆だった 】本当なんヤ、確かに、売り上げとしての《個数は激減した》そやけどナ・・・

1ケ売るごとの《販売利益が上昇したゆえ経営的にはトントン、ケースによっては微増》したのやて うん。

前から思ってた。ムケやんとこみたいな、失礼やけど零細な工場が頑張らはって、関西地域で有名な缶詰製品をマルハやニッスイに対抗して よくよく作ってはるってナ。


せやけどヨ・・・もはや そう《時代》・・・いつまでもキミとこも、安価な価格帯の缶詰 それ大量に売り捌いてって状況から、そろそろ脱却するべき時期やって思わへんか??

薄利多売はどない頑張っても、大手資本会社には適わない・・・。ムケやんも 工場継いでいくならヨ、これからは【 少ない個数で大きな利益 】それ検討するべきやないかな??


この《オイルサーディン》やけど、ぶっちゃけ、安売り乾物屋なんぞに卸すべき商品とチャウねん。ああ。

ナンボで卸そか?? 200円? いや!もっとヤ! 思い切って《1缶 ¥400円》で卸せ!(※今現在価格は 550円です)


大丈夫!売れる!丹後湾 宮津のイワシやデ 小さくともコレは♪広島岡山あたりの軽油まみれのイワシとは質が違うんだ!


それからナ、これからの時代は、《ナニがナンでも安けりゃ正解》って時代とはチトばかり違ってくるデ ああ。

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スッカリと「第2の名物品」となった 竹中商店の『オイルサーディン缶』

主に 三菱系商社がナ・・《高品質スーパーマーケット》それに着々と動いてるねん ああ。丸の内キャピタルって、社会からの《ファンド》集める会社がナンボでも、資金を調達するんヤ。

ムケやん もはやナ、物売りショーバイは、《ナミダと汗と根性》って時代とは変貌するんだああ。いよいよ 大きな商社が、日本人の食卓に上がるモノ取り扱う。

大きな資本力でもって、世界中から 良いモノ すぐれたモノを仕入れては、今の時点でも、大都市にはヨ、紀伊国屋スーパー や、UNION、成城石井ってな 高級スーパーがアンテナ店として おおいに流行ってる。
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《この新製品》・・ぶっちゃけ そういうコンセプト狙うねん。ムケやんヨ、世の中にはナ、《アーリー・イノベータ》って、早いハナシが《流行先取り人間》ってのが存在してるのヤ。

《こんな新しいモノ知ってるゼ オレってスゴいだろ♪》って、ある意味で・・アホなんやけど(笑)
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そやけどナ・・そういうイノベータ人間らの《クチコミ能力》は無視できないんだ ああ。現に精密家電のSONYでも、イノベータらに 新規製品の、あえて《アラ》探させてヨ、

そのイノベータの批評を元に、すぐまた《改良版》を創り上げて売るねん。東京の青山、大阪の梅田に住んでるイノベータは、このイワシのサーディン缶詰が、まっさかこんな宮津のコ汚い台所で作られたモンだとは思わないだろう(笑)


普段サカナそのものを あまり食べない、自分ではサカナも捌けないって《そういう層》こそがターゲットや!


わかっとると思うが ムケやんヨ、だからって・・こういった新製品に突っ走って、キミとこの社運を賭けるってのは いかにも《危ない》。。。

暫くの間は、行けるとこまでは ネームバリュー高い イワシの醤油漬けで可能な限り 引っ張るべきヤ。新規製品のウェイトは段々と増加させtくのが正しかろうヨ うん。


手前味噌やけどナ・・なっかなかウマいデ これは♪ イワシってサカナ凄いわナ やっぱ。。。日本人の舌が感じる 旨味の基本なんヤ イワシの味ってのは。

白メシで食べても旨いし、パスタ、スパゲティーと合わせてもコレが案外イケるねん♪ おとうさんやお兄さんと協議してみろヤ トライする価値はあるデ♪
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        マジでコレ美味しいから♪

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・・・思い出すならば ぶっちゃけ《アレ》は・・・

リクめが もっとも畏れ、《出来れば見たくもナイ!》って思ってた《それ》でした はい。


なんの帰り道だったかは失念しましたが、自宅の場所からホンの100mほどの場所に、神社、といっても常駐の神主さんも居ない 単なる 祠(ほこら)ですが、それが在って。
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そこの脇を通過していた まさにそのトキでした。


夕暮れめいた風に乗って、複数の人間による《一種 独特な感情のこもった息遣い》それが 流れてきて・・・。

ボクも花街のエロガキです、イッパツで《それ》は、カップルとかが《姦(や)ってる》声なのだと理解しました はい。


聞こえてないフリで ヤリ過ごす、それぐらいの世間智はアリました。とっとと その場からラナウェイしよっと そう思ってましたなら・・・


・・・違う・・・コレは、フツーの 男女カップルの《それ》とは あきらかに異なる・・・おそらくは ♂と♂によるヘンタイ行為のそれだろうって・・・

それと・・・どうしても気になる・・・片方の声、ぶっちゃけ それが・・よく知っている人間の声質にクリソツで。。。


・・・結論から申しますならば・・・その祠の陰で、『 千代彦が作業服の大柄なおっさんに 後ろから突っ込まれていた 』。。。
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正直、《醜悪であり おぞましい》としか思えなかったです。可愛いマミコの その弟だからといって、とても許容する気になれない・・・。

『いっそ 蒸発して消えてくんないかコイツ?』って思ったです はい。


だが・・・千代彦の声・・ハッキリはわからないけど、アレは・・・歓んではいない・・ドッチかいうなら、拒絶し 嫌悪している声だ・・・。童貞にはそのへんが難しい機微で。


だったら《しゃあない》・・いっちょ 救出してやるっきゃないか やれやれ・・・。

どうしたって きっとバイオレンスな状況となるだろう覚悟で、ボクはユックリと近づきました 声のする方へと。


あれれ?・・心臓の鼓動ドキドキして 怖い気持ちもアルのに・・・ナンでやろか??【 笑ってるじゃないかワシは・・・ 】

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ぶっちゃけ『この瞬間』なのかも知れません、テメエの中に、泣き虫の天使と同居して、堕天使ルシファー そいつが巣くってやがるのを意識したのが。。。


 『おいオッサン!エエ加減にしてれヤ 《可愛い子チャン:嗤》イヤがってるやんケ。たいがいにしとき。まだ夜半にゃ早いデ』


オッサンが怒りクルうのは承知の上だ。《あえて》・・一発目は 殴らせた。そりゃ痛いけど、ナニ 空手の師匠の正拳突き受けるのに比べりゃ ガキの遊び以下だゼ♪

『はぁ~い 正当防衛成立♪』 あとはリクちゃま独演会(笑) 心配ないス、コロしちゃいません♪

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『ぶふぉ~!ぶふぉ~!』って、おっさんはベソかきながら、地面に落ち転がった テメエの上の前歯4,5本を掌に拾い集めて 泣き声あげながら逃げ去った。


千代彦は 乱れた衣服を直しながら 怯えた顔つきでリクめを見ながら、それでもどこか 不貞腐れたような表情で・・・


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『ちぇっ・・余計なことしやがって・・・。貰える筈のお小遣い 貰いそこなってまったやんか けったくそワルい・・・』

そう悪態つく 千代彦の5センチの距離まで カオを突き合わせましたリクめ。

「ひっっ!!カ、カオは殴らんといて!カオはっ!!」

わたいは「殴らへんヨ。それに説教もせん ああ。ワシらももう15、カンペキにガキやあらへん。テメエの人生ヤ 好きにするがイイさ」
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      ボクはもう知らん スキにするがいいサ

千代彦「・・・家のモンには・・。マミコねえちゃんには云わんといてくれるか??」
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リク「ああ 云わへん。封印するこの出来事はナ。せやけど・・気ぃつけヤ?今さっきみたいにヨ、この地元にもヘンタイはよぉけ居るけん、そいつらに 千代彦、オメエ《良い 餌》それになってまってたなら・・・【 いつか死ぬデ お前 】いつもワシが近く通りかかると期待すなヤ」


千代彦「同情・・してくれとは言わへん。でも・・・わかって欲しいんヤ。わたいナ、ココロはホンマ オンナやねん・・・」

リク「ってか、ぶっちゃけ《わからん!》てんで理解出来ない領域にはナンも言及出来ひん。だけど・・コレだけは云わせろ。マミコの弟やから助けたのとはチャウ。それはナ・・ナンであれ、千代彦、オメエはわたいの【ダチだから】や。それに♂も♀もあらへん。ナンでも性別をダストシュートにするなヤ?じゃなっ!」


・・・ボクらももはやガキではない。《かかわりきれない事柄》・・・これがきっとドンドン増えていくのだろう。

千代彦よ、ワシはいかにも スケベ男子 それに間違いナイけどヨ、だけど あまりにカルトで淫靡って、隠花植物の世界は好かんのヤ。

その意味では お前とワシ、近いようで いっちゃん遠く離れた立ち位置なのかもナ。

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          孤高な 狼でいたいボクは
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それからして・・・ウチとこの ジイさんの理解とかあって有難かったですが、残念にも・・・

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マミコのお父さんらが展開する 肉卸の協同組合は 努力奮闘叶わず、解散の憂き目と相成って。。。

ムケやんところも、レクチャーしました新製品、実現化には まだまだクリアすべき難問がいくつも有りますようで。。。
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肥え太ったイワシも、まだ完全に全滅した訳でもない、以前の時代のように ほぼ無尽蔵に近いぐらい獲れた時代ではありませんが、ボクらの街の海は《まだ 生きている》

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        もはや周囲もサジ投げてました はい

それと 千代彦も・・・正直 ココロ入れ替えたって風向きでもナイようですしネ。。。 そう・・・事はナンも解決したとは呼べないのです はい。


それでも この丹後 宮津で暮らす ボクらの生活は、アっと驚くような変化などは無く、丹後湾の波の如く おだやかに過ぎていく。。。

ハっとする 思いがけないヒトの賢さや冷静さも、反対に いかにも愚かしく、哀しくせつない、地上における 三文オペラを繰り返しながら。
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この故郷の地は《煉獄》でもあり、かつ《ハーレム》だ。よくは判らない正確にはネ。きっと・・この世のダレにとっての「ふるさと」も こういう感じなのだろう うん。


いつもの 太陽が昇りきらない ごく早朝。いつものバイト仕事、ボクは地元の漁連までの道をアクビしながら歩いていました。


反対側 駅へと向かう方向から、ライト点灯した自転車が走ってきました。「おおい リクちゃんヨ」
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その声の主は マミコ、千代彦の お父さん そのヒトでした はい。


「色々すまんかったナ。ワシなんやけどヨ、西舞鶴にありよる ハム・ソーセージの工場に採用決まって、で 今日が初出勤なんヤ。2番の上り列車これから乗るねん うん」

「そうでしたか・・・」


「しばらく毎日早起きヤ 正直それ辛いわナ(笑)まぁワシ、肉の事しかわからへんし、頑張るワ。マミコのこと いつもやさしくしてくれて有難うナ。いつも家で云ってるデ、《リクちゃんが リクちゃんが♪》って、この色男が!(笑)千代彦も・・長い目で見てやって欲しい。じゃっ そろそろ行くけん頑張るワ♪」
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少し」キイキイ軋む軋むペダルの音を残し 次第に遠ざかる お父さんの背中を見送りました はい。


こないだ、ムケやんとジックリ お互いの将来の事 話し合いました。

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ボクはムケやんに云いました。・・・やっぱボクやけど、高校終わって進学ならば、大きな都市・・・親戚が居る 神奈川のヨコハマに出ようと思ってる ああ。

《なんや結局オメエ 故郷捨てるのやないか》って、誹謗する声もアルやろナ。でも・・自分だけ 楽な方へ逃げてしまおうって、それとチャウねん ああ。

なあムケやん? ボクはナ、その大都会で・・【 大泥棒 】それになろうって思うのヤ。
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知識やノウハウ、人脈含めて、ある程度の社会的肩書も必要やろナ うん。それ努力してつかみ取る。ほんでナ?いつの日か、それの《大きな土産》手にして、この街に帰るんだ ああ。


正直 この街 ボクら産まれた 宮津って街は、もはや小手先の細工じゃ もうどないもならへんぐらい疲弊してるやんか?観光地としても、その賞味期限は 正直切れてる。。。

そうなると《新しい血脈》それを導入することが必要だとは思わへんか? まかせろ!こちとら 先祖は 忍びの者やけん♪その斥候の役はお手の物ヤ♪

ムケやん キミはこの宮津で頑張れ。そんでもって いつの日か、この街で合体しようやんか。

ナンでもいい 事業起こそうやないか。人口の流失を食い止めるにはそれっきゃないやろ?労働人口が定着し、産まれる子供が増えれば、この街にも きっと再び 笑いが甦るって期待したい。
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      「港のリク」基礎設計図の完成

風景ダケじゃない。 いい街なんだから!オレらの この街はヨ!


ボク思うのだ。けっして贔屓する必要は無いだろう。けど、マミコ、千代彦のお父さんとか、ボクとこの知り合いの 丹波の猟師のおっちゃんとか、

不遇に置かれてても、メゲることなく 懸命に生きてはるヒトたち。そのヒトらが・・【 流す汗と努力が正当に報われる そんな世の中じゃないといけないんだ! 】

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理想論ダケじゃムリだ。それには確固とした《地元の産業基盤》ってモンがないとネ。ボクはナ ムケやん? 貿易や流通って、《実業方面》へ 進もうと思う ああ。


ぶっちゃけ・・・愛と正義 理想、正論を語るキャラでもないしヨ(嗤)危ない橋や エゲつない、法律スレスレの事もきっとしてくのやろって思う。。。天国はもはや 諦めてるヨ(笑)


  まだまだ・・・  先は長いゾ な?ムケやん。


           《 完 》
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   《 harlem blues ~ハーレム・ブルース)》

 You can never tell what's in a man's mind

 And if he's from Harlem there's no use of even trying

 Just like the tide his mind comes and goes

 Like March weather when he'll change Nobody knows,nobody knows


 The man I love Well,he just turned me down He's a Harlem brown

 Offtimes I wish that I was in this ground Six feet underground

 He allows me as no other could  NO,no

 Then he surprised me leaving me a note saying he's gone for good

 And since my sweetie left me hollow Well,it ain't the same old place

 Though a thousand dandies smile right in my face

 I think I'll mooch some home-made hooch and go out for a lark

 Just to drive off these mean old Harlem blues


 You can have your Broadway Give me Lenox Avenue

 Angels from the skies stroll Seventh And for that thanks are due

 From Madame Walker's beauty shops to the Poro system too

 That made those girls angels without any doubt 

 There are some spots up in Harlem Where I'm told it's sudden death

 To let somebody see you even stop to catch your breath

 If you've never been to Harlem

 Then I guess you'll never know about these mean old Harlem blues

 There's one sweet spot in Harlem known as Drivers'Road

 Ditty folk song call'em One thing you should know

 Is that I have a friend who lives there I know he won't refuse

 To put some music to my troubles and call them Harlem Blues

 To put some music to my troubles and call them Harlem Blues


  Harlem , the Harlem Blues


アンタに何がわかる?人の心にあるモノなんて 決して伝えることはできないのサ

 アイツもこのがハーレム出身の者ならばヨ、ちょうど潮のように、彼の心は(波のように)寄せては返し

 まるで 3月の 天気のように、そいつが変わりゆく様を 誰も知らない 、 誰も知らない。。。

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 愛すべき男、そいつは ただオイラを倒したヤツの名ははハーレム・ ブラウン

 ぶっちゃけオレとしてはだ、この地面が 、 地下 6フィートであることを望むのサ

 ヤツがオレのことを偶像化するってなら、いっそヤツを地面掘って

 アイツ生きたまま埋葬してビビらせてやる・・・


 オイラの甘いお菓子チャンが オイラを残して逝っちまって以来 、

 ハーレム ・・・オレの街は段々と昔と同じ古い場所ではなくなっちゃってナ

千人の ダンディがカオ観ては笑う オレはテメエをバカだと無理にも納得させ

 豚野郎どものために出かける だろうと思う オレの旧いHarlem Bluesを追い払うためにも

 アンタははブロードウェイを持ってりゃいいサ、オレにもレノックス アベニューくんないか?

 空見上げりゃ天使たちが7thアヴェニューを歩いてるだろ?

マダム ウォーカーの美容院からプロロシステム へ

 それは疑いの余地のない 女の子らは 天使になり 一層汚れていくのサ


ハーレムに は、 サドンデスの場所がいくつもアルもんだ

誰かがアンタが息を止めてる事すら気付かないよう忍び寄るから気を付けナ

 アンタがハーレムに行ったことがないなら、まず一生わからんだろナ

それがこの街のアヴェレージ 《ハーレム・ ブルース》の所以さ

 ああ、 だけどハーレムには、 交錯する通りの中に1つダケ スイートスポットがアルんだ 知っておくべきだ
 
 そこに住んでいるダチがいる そいつはオレをけっして否定しない

 まあ オレの幾つもの悩みについて音楽を入れて、「 Harlem blues 」ってそう叫ぶしかナイ野郎なんだが


 なあ?・・・景色ばかりが風光明媚で、訪れる旅人のアンタにはナンの不満もナイわナ?

 だけど この街にもリッパに悩みも地獄も存在してて、それだけは他と見劣りしない

 困ったことには それの「出口」それの在り処さえ皆目見つからない・・・

 だけども見つからなくて当然、むすろそれだから《ハーレム》なんだ 間違いない

 そう・・・《 Harlem blues 》なんだ・・・
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 https://www.youtube.com/watch?v=J1g6OUq8i9U


Paradise of a purgatory(煉獄の楽園)《ボクの名は リク坊》

 《四つ》・・・四つ足 -> 動物 -> 畜生、人間以下の意味。 動物の解体処理を業としていたから。小指から士農工商と数えると、親指で穢多非人だから。平民が5だとすると、人格的に何か1つ足りないから。
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 外部と通婚ができず狭い部落内での近親婚が重なり、指の欠損など奇形児が多発したから。武器を持って蜂起しないよう、親指を切り落とされたから・・・。

ぶっちゃけ・・『そんなのは《こじつけ》だっ!!』 切れば赤い血が流れる 同じ人間同士じゃないかっっ!!

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自分自身が 暮らす社会で、納得できない仕打ちとか受けて・・・『でもアイツら《四つ》よりかよっぽどマシや』って、テメエよりも 弱く 惨めな立場の者を設定して、それでもって安易に日々の鬱屈を抑え込んでいるダケじゃないか!

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それって アンフェアだ。そして・・・身震いするほどの《卑怯者》それではないか!


絶望的な 怒りで身震いしてます リクめに、ジイさんは 追い打ちかけるように・・・。


・・・あんナ リク坊 聞けヤ。 っと ジイさんは云いました。


この日本の国なんかは、ズ~っと、平和な時代が続いているって錯覚あるけどヨ、日本人が・・やあらへん。 ぶっちゃけ 人類の歴史はイコールで《闘争の歴史》なんヤ。

数え始めたらキリないぐらいの戦い それがあった。このワシかてナ・・部落の連中が、人間としてなに1つ 世間の者と変わっちゃいないのだってのは判ってる。

ワシも昔 戦争行ってナ、部隊には 全国からいろんな人間 集まるやんか。よぉけ居ったでぇ、被差別部落出身者。

おそらく戦前・戦中とかは 今よりも 倍以上も《四つ》と称される人間 多かった筈ヤ。

で、アイツらがナンで?誕生したか??無論やけど 当人のせいではナイわナ? それはアイツらの先祖まで遡るねん ああ。

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戦闘行為を含んで、《政治闘争に敗北した一団》それが 穢多・非人の正体ヤ。そういう かれらの数は 戦後あきらかに半減した。どうしてヤと思う??


みんな戦争で死んでまったのとはチャウ、日本の国が初の 敗戦国となって、従来の制度や価値観が激変した そのせいもアルけんどヨ、

ワシは思う・・・。《かれらの多くは》ダレかを妬み 恨むのをもうヤメて・・・自分が置かれている現状を《受け止め》・・同じ境遇の者ダケで凝り固まっている《轍》から抜け出してヨ、

新規まき直し、《新しい自分》を目指して、戦後の社会に自我を捨てて 柔軟に 溶け込んで《消えていったのだ》ああ。


なあリク坊よ、日本人は そんなに残酷な民族とはちゃうエ?悔い改める・・とはチョっと違うけどナ、まっさらになってヤリ直し試みる人間を けっして邪険になんかしよらんから。

そうはイっても、この 平成となった世の中にも、差別・・部落民らは残っとるやんか。どうしてヤ??

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・・・それはナ リク坊、《彼ら》が、世の主流の者らを、《オレらを踏み台にヌクヌクと生きてやがる・・》って、妬み・恨みの念を捨てず、自分らの境遇の者ダケで《小さく固まり》この社会全体をクチ穢く罵りながら生きている・・だから《嫌われ 排除される》のヤ。

リク坊 オマエがガッコにワルい奴が居ってヨ、コテンコテンにやっつけたとする。そやけど そいつはいつまでも 自分の負けを認めず、グジグジと陰でリク坊のワルクチ吐いてる・・どや?そういうヤツを好きになれるか??

社会からナ、嫌われ 排除される連中ってのは、案外と その根本原因は、自分らの日頃の態度から由来するものなのヤ ああ。。。


・・・一理あるだろう。そうなのかも知れない。だけど・・・この ジイさんの考え方も、ある意味では 固定した概念の《押しつけ》だとはいえないか??

様々な思いがアタマの中で交錯し クラクラするリクめでありました はい。


「そおいや・・リクの お手掛けはん・・今は が~るふれんど っちゅ~ンかい?どや?それとは もう《姦ったンかい》??」

「ナニ 云いますのんヤ・・・そんなん してへんヨ まだ・・・」

「そなんか?ワシなんぞは 15のトキはも~とっくにオトコになっとったけどナ。なんせ ココの通りは 花街やけん」

「ナニ云いたいねん ジイさん??」


「うむ・・よぉ聴きヤ?」お茶を一口 クチに含みながら ジイさんは云いました。


・・・堅苦しい説教 ワシャせんよって。エエがナ♪ ガッコの勉強や仕事の合間に、可愛いコチャンと逢うて お愉しみするのも。

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          ジイさん・・アンタ本気で云うてますのんか・・

そやけど・・・リク、忘れなヤ??《ああいう 隣保館で暮らしてる連中の《タネ》》・・・ウチとこ家の中に入れようなんて事、間違っても考えたらアカン!適当に《遊ぶダケにせえ》


恋愛は当人同士のもの。そやけど・・・《結婚》となると、それは《家同士の問題》それはどうあっても 否定出来ひん・・。学ばなアカンえ?

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  ・・・なんたることを!! ボクは本気で ジイさんを はっ倒してやろうかと思いました はい。


本当に「時の氏神」って感じで・・・『ゴメンやス ジャマしまっせ』っと、以前 ジイさんと栗拾いに行った際に 知り合い、それ以後親しくしております、丹波の 猟師《ミツヨシさん》が来訪しました。
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「ホレ♪ 季節外れやけど、《アオクビ(真鴨の牡)》獲れましたエ。ジブ煮にしたら なんぼか美味しかろって。ありゃ??今晩すっきゃきでっかお宅?呼ばれるなら 断りまへんデ わたい(笑)」

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        いつも 豪快で面白い猟師のミツヨシさん

「ただいま~」「帰りましたデ あら!ミツヨシさん よぉお越し♪」家の家族も続々帰ってきて。早目の夕飯となりました。


メインデュッシュの すき焼き、投入した 牛肉の味には1点の文句などはなかった。 旨い! 完璧な味だ。。。

オトナたちはビールとかをクチにして、正直・・・かれらなりにチョっと・・【 調子にノリ過ぎた 】のだと思う。。。


テーブルでの話題は、次第に リクめのことを貶す、って、そっちの方向へと向かいましてネ。。。

母が「リク坊 先週の小テスト 何点やったんか?」うん アレは難解なテストだった。わたいなりに頑張った。ホメられるだろう気で、「97点やったワ」
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        ヤメてくれヤ!今日ぐらいは説教・・・

でも逆でした・・・。「アンタはなぁ~~・・ナンで??最後の詰め甘くて 100点満点逃すの繰り返しますのヤ?ホンマにアホかいなアンタ・・」

オヤジまでが、普段は仲ワルいくせに、調子よく 母の尻馬にノって「そや。もっと お姉ちゃんを見習え!少なくともワシの血が流れとるんやから、もうチっと、成績良くて当たり前なんやゾ リク坊」


・・・うるせぇヨっ!!そりゃあ 姉ちゃんはかつて《宮津の 神童》って呼ばれた秀才ヤ。でも 比較すんなヨ イチイチ。。。

アンタら両親の、そういう物言いが、息子にハッパかけて ヤル気のスイッチ押せるって思てんのかい!
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祖母が「そういや・・リク坊はまだ、あの《部落のコ》と親しゅ~付き合ってはんのか?」

すると母がクチ歪めて「イヤやわぁ~!アタシの留守に、リク坊アンタ、この家の中 引き入れたりせんといてヤ!かといって・・居るトキ来られても困るワ、やさしく接してやる自信があらへん」


 【 い い 加 減 に してくれヤ アンタら!! 】気が付けば コレ以上にない 大声で叫んでいましたボク。
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関係のない ミツヨシのおっちゃんの前で 大声上げるのは正直 抵抗ありましたが、もはや・・・ガマンも限界に来ていましたリクめ。

そのトキ、そばに鏡は無かったから判りませんが、おそらくは・・・ボクは 物凄い形相、表情をしていたのだろうって そう思います はい。

家族らが 呆然としたカオをしている中 ボクは《吼えました》・・・。


・・・そうやってヨ!・・・ボクのこと貶して そんなにも面白いンかい!?

そりゃ 姉ちゃんに比べたなら ボクはアホや。そやけど、今まで ボクはそんなにも「ワルい子」やったか??

アレ食べたい コレ買ってくれって、駄々こねたか?? ボクはなぁ・・・こんなボクやけど、【この家の事考えて】・・・云いたい事も限界まで我慢して、15の今まで生きてきたんヤっ!  っっっ!!
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      ボクのココロの悲鳴 聞こえるのか?アンタらには・・・


わかっとるンやデ お父ちゃんお母ちゃん・・・ウチらの子供やったら、もっともっと良い成績取れて当然やろが?もっとしっかり勉強せぇ って・・じゃあ だったら【アンタらどうやねん!?】・・・

ボクのケツ叩く事でヨ・・【親である自分はホントは優秀なのだ】って事・・そうやって自己催眠かけて安穏としてたいダケやろがっっ!ボクはアンタらの 安全弁か!?


    『 ・・・リク坊・・・ 』


それと ジイさん。アナタ程のヒトが・・・どうしてっっ??

無責任で残酷な 世間の風潮に同調して、被差別者らを一方的、根拠もナイ『決めつけ』をしてサ、どうして??物事の《本質》それを見ようとしない??

ジイさん程の料理の腕ありよるヒトなら 判る筈ヤ、その手切りの牛肉の断面・・まるでダイアモンドカッターで切ったような それの見事さ、100%味を引き出す その技量 判らない筈ナイやろ??

ヒトはクチでウソついても、ヒトの手仕事はけっしてウソはつかん・・・それがジイさんの口癖やんか!アレはウソなんかっ!?

ボクはなぁ・・ナニも マミコん家のお父ちゃんだからってヨイショしようって思ったンじゃあらへん・・・。
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       今そこにある 肉片こそが証拠じゃないか!

大きな枝肉からナ、それはそれは見事に 切り分ける、そのお父ちゃんの《技量に惚れたんヤ》 隣保館に暮らしていようが、このヒトの技術・技能は《ホンモノや》ってな。


・・・そうなのヤ・・・ボクには判ってる・・・。お父ちゃんお母ちゃんも、ジイさんの固定化した常識とやらも、ドッチも【根っこはイッショなんだ ああ・・・】

どんだけか殴ろうと蹴ろうとも、アンタらは、けっして殴り返してこない サンドバッグを欲しているダケなんだ ああ。。。

報われてないテメエの不遇に対する鬱屈の思いを・・自分らより もっと低い立場、弱き者を設定し、「そいつ」責めて貶す事で 留飲を下げてるのサ!
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その根拠や理由なんて ぶっちゃけ 後付けの《こじつけ》そうやろがっ!! 子供世界のイジメなんか 無くなる筈ないデ!なんせが 世のオトナらが《これ》なんやからナっっ!!


テメエでも訳が分からず、収集つかなくなってきて ボクは夜の街に飛び出しました。正直 独りきりになって 思い切り 泣き出したい気分でした。

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でも、ボクはやっぱり・・宮津の人間なのだなあ・・・ 泣き場所を探しているうちに、天橋立の 松林に出ていました はい。

とっぷりと夜も更けた無人の砂浜に 膝を抱えてボクは座り込み、さっきまでの出来事をリフレインさせながら、物思いに浸っておりますと・・・

やがて慣れてきた夜目に浮かびますは、ボク以外「もうひとりの人影」。。。
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               誰か 他に居る。。。

アレは・・・ダレが 見間違えるかって・・《マミコじゃないかっ!》。。。

マミコも やっぱ独り、月の下で 砂浜に座り、まるで自分を抱きしめるかのように、前のめりで膝を抱えている。 空気の乗って マミコの すすり泣く声が聞こえた。

どうしようか??・・・しばらく逡巡しましたが、放ってもおけず、おそるおそる ボクは声をかけました。

『マミコ・・・どないしたンか??』一瞬ビクっと反応をみせたマミコでしたが、声をかけたのがリクめだと判ると 安堵したものか?すすり泣く声は より強くなって。。。


「あんナ・・・リク坊が帰ってから・・・ウチでチョっと・・色々あってネ・・・」そう呟くように言いますマミコ。

・・・お父さんと、一緒に協同組合してはる仲間内の何人かのオジサンが入れ替わりにやって来てネ。

うん・・・協同組合の 経営面の事で、言い争いになってしもたの。で・・次第に争い声が大きくなって・・・
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『約束と違うヤないかっ!!』『チョっとも 儲からんやんか』『ワシはもう 協同組合抜けたるワ!』って、殴り合い寸前にまでなって。。。

なんとか 近所のオバチャンとかが とりなししてくれはって、お客さんが帰った後、すっかり失望・・・ヤケになってはる お父さんにどう?声をかけてよいものか わたい迷っていて。
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・・・タイミングが悪かったのよ ええ。。。弟・・千代彦が・・・割れたビールのコップの欠片を 外のごみ箱に捨てに出た お父さんに・・・

よりによって・・よりによって、《女装の姿で》家の前に戻ってきた 千代彦が【 鉢合わせ 】・・・っっ!!
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       避けたかった事が遂に起きちゃった・・・

《ワレっ!オカマかっっ!?オナゴの格好してナニ愉しいっちゅうんじゃい!!殺(と)ったろか!このクソガキがっ!!》 地獄そのものやった。。。
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そしたら・・・ボコボコにされながら 千代彦が・・《ああ 愉しいワっ!ナンでかって? わたい、ココロは【オンナやもん!】》って。

そして《なんもかも・・お父ちゃんとお母ちゃんのせいヤっ!!ナンで?ナンで わたいをチンチンついてる♂に産んだんヤ?それが大元なんヤ!》って 泣きじゃくりながら・・・。
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で、パート仕事から帰ってきたウチとこの お母ちゃんが・・・そうだよネ、《この構図を見て》いったいナニが起きたか 一瞬で理解しはったみたいで。。。

お父ちゃんと千代彦を分けるようにして座らはって・・・突然・・《わああああっっ!!もう もうアカンわっ!限界ヤっっ!!》って大声出して泣かはって・・・

それから、焦点の合わない目つきした お母さん わたしら固唾を飲んで観ていたら・・・
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《もう・・もう みんなして 楽になろう な?? そこの・・・ 灯油かぶって火ぃつけて  死のうヤ》って・・・ っっ!!

わたいもネ もう訳わかんなくなっちゃってサ、《嫌や!! わたいは死なへんっっ!!》って つい叫んで 家飛び出してきちゃった。。。



・・・なんという・・・《甘い野郎》なんだボクは・・・。

テメエだけが この世で悲劇の主人公のようにウヌボレていたダケじゃないか ああ・・・。
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   マミコん家の圧倒的不幸に比べりゃボクなんざ・・

この・・10センチの距離に居る 少女が抱える 圧倒的な量の不幸・・それに比べりゃ、ボクの悩みなんて・・・。


無言で マミコを横抱きにしようとしました。『ヤメてっっ!!こないなトキ、キスとかする気分とちゃうわ!!』激しく反発するマミコ。


『チャウねん。。ホンマや、ヤラしい事なんかしないから うん・・・』チェリーBoyなりに、精一杯「やさしく」マミコを抱きしめました。

しばらくの間 ボクら二人は 無言で  【 泣いた 】。

誰も居ない 夜の砂浜。いっそのこと この世なんか滅びてしまえって そう思った。滅んでない この世でも ボクらは『ふたりぼっち』なのだから。
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普段イキがってるくせに、イザってなると とんだ弱虫だなって、嗤うなら笑え!・・・ボロカスだヨ もうボクは・・・


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「有難うナ 送ってくれて。うん もう大丈夫♪ スッキリした充分。後はウマいことやるワ♪」って 住宅の前まで送りましたリクめに 明るいフリをしてマミコは。

『ただいまぁ~っ』って、ワザと明るい声を出し ドアの中へと消えました はい。

ノロケではないけど、やっぱ・・・マミコは 強く優しい。きっと あの《明るさ 聡明さ》に 他の家族も救われているのだろうって感じました。


 ・・・っと、差し迫り 次の問題は《このボクや》・・・家へ帰って 家族とカオ合わせるの バツわるいなぁ。。。

重い足取りのまま トボトボと家路を歩いていますと、家から50mのところにありました。古民家を改造した 喫茶店のドアが半開きに空き、

中から コッチへ 手招きするヒトが居ます・・・『 リク坊、チョとコッチ来ぃヤ 』 あ?あれは ミツヨシのおっちゃんやないか。。。

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ミツヨシのおっちゃんは「まあ そこ座りぃ。クリームソーダでエエか?この時間やし コーヒーよかそっちがよかろ?」「うん すんません・・・」


おっちゃんは云いました。

・・・色々・・・考えさせらてたワ ホンマ。このワシも 昔の事とか 改めて思い出される それが多かった。。。
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      たとえアルツハイマーになっても忘れない話を始めたおっちゃん

リク坊が、怒って 家を出てった その後なんやけどナ、ワシやけど・・キミとこ家族の前で 1つ・・・告白したんヨ うむうむ。。。

《なんやのあのコ?勝手な事クチ走って ハラ立てよってからに》《反抗期でストレスたまってんのとチャウか》《四(よ)つ エラい肩入れしてからに あのコは》

そういう会話の中 ワシはクチ開いた・・・。『・・・あのネ・・みなはん知らんかったでしょうけど・・ジツのとこ このワシも【四つですねんやデ】・・・』ってナ。
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そりゃあ・・みんな驚いてたワ ああ。。。《い、いや!そんなツモリとチャウねん!》《誤解せんといてミツヨシさん!アンタんことはダイスキや!》って。

わかってる・・・リク坊含めて、キミとこご家族はみんなエエ人ヤ。これからも お付き合いさせて貰おうって思うとる 心配あらへん。


あんナ、ワシのケースはチョっとばっか変わっててヨ、《サンガ》いうねん ああ。一定場所に留まらず、山々を渡り移動する いうなら《山の民》や。

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 ※ サンガ・・・定住地を放棄し、山間部 または川地域を漂泊し、不定期移動して暮らす人間の一群を指します。

明治初年の頃は全国に20万人居たともいわれます。サンガ→山窩(やまが)《ワシャいたって山窩者で》という風に自分を卑下する表現で使われました。

木こり 山の猟師 炭焼きといった作業に従事する者の多くはこのサンガ出身が多いとも。一説でしかないですが、かの豊臣秀吉も、このサンガの出身だとも。

教科書にはゼッタイ載ってないハナシやから リク坊にしたら信じられないと思うが・・・ワシな、【無戸籍の人間やった】ンやワ ああ。戸籍上 存在しないユーレイ・・・。


・・・今のワシからすっと 信じられないやろけど、リク坊 ワシな・・・《教員免許持ってるんやデ♪》いやホンマ・・《成ってた筈》やねん、【アレさえ無ければ】。。。
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ワシやけど、物心ついた時分にはもう、両親は離婚しててナ、母親が 尼崎で料亭の仲居して ワシ育てて。それやから 父親がサンガだなんてチっとも知らんかった。


ワシも昼間働き 夜間の 大阪教育大なんとか出て。で、中・学か高校の 生物の教師になろうって決めて、赴任先も ほぼ決まってた。

そしたら・・・受け入れる学校の方から ミツヨシさんアンタ、戸籍が・・・該当者がみつかりませんデ どないなってますんヤ?って、云われたワシがギョギョっ!や。

もう少し早く・・・当時やけどワシ 運転免許も持ってなかったしナ。自分の戸籍とか 確認する機会がなかった。

ほんで 自分には この」「日本国民としての正式な国籍がナイ」ってことが判明・・・

その時ヤ、自分がはじめて親や先祖が《サンガの出身》だと知った・・・。弁護士に相談したら《新規に戸籍を申請するしかない》っと。


そやからナ、木曾の山奥へ出向いて探し回ってヨ 産まれてから初めて、実の父親にワシ逢って、署名やら委任状 なんせがオヤジは印鑑証明すら持ってない人間やったからありゃあ苦労した・・・書類そろえて 法務局へ申請作業したワ。

タイミングの問題やったんやワ ああ・・・。戸籍は すんなり許可されたのやけど・・・でも、その《発効日》ってのがヨ、ホンの・・・ホンの数日、4/1の教員採用日に【間に合わなかった】・・・。
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今更 ワルクチも云いたくないけどナ・・日教組って、アレもイザとなるとアテならんわナ・・・。社会党(91年当時)の議員動員して護ってやる 支持するよ!とかイってて・・・

行政手続きの問題としてナ、ワシみたいなケースで 新規の戸籍を得る者ってのは、《官報》って、お国の回覧板にその名前が出るねん。

オヤジがしてた仕事《サンガ》ってのは 世間的には《山師》それの語源でもアルからヨ・・・根拠なんてあらへん!それまでワシ支援してた連中・・《コレはヤバい奴や・・》って、途端に腰引いてビビりよった。。。

で・・ワシも若かったし《も~エエわい!》って癇癪起こして(嗤)以来 今のような仕事してるのヤ ああ。
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      ミツヨシさん『結局、オヤジの職業継いだワシなんヤ』


・・・なあ?リク坊?・・・。ワシやけど本心で《思うデ》。さっきのキミの怒りは 純粋であり、なにひとつ恥じるべきものなどあらへん!


でもナ・・・キミの お父さんとお母さん、あのヒトらかて、どんだけか・・リク坊のこと 愛してるか・・・キミももう15なんヤ《判ってやれ!》

正直・・キミとこの お父さんはチョっと 気ままなヒトやけど(笑)毎日クタクタになって働いてます お母さん、あの姿にウソなどあらへん。違うか??
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お爺さんが キミに あないな云い方したのも、おそらくお爺さんは おためごかしの理想論・・それやなくてヨ、不可解であり かつ不条理とも呼べる、《理想の条文と違い 社会にはこういう実態が在るんだ》って、それを隠さず 教えたかったのだと思う うむうむ。

な?リク坊 キミは健気でホンマ《いい子》ヤ。いかにも はしこくて、大人びたとこもアルけど、家族全員にとっての《希望》でもあるのヤ ああ。


みんながキミのこと ココロから愛してる。もっと《自信を持て!》・・・。それにナニよりか云いたい・・・。【 自分のココロに鍵をかけずに さらけ出せ! 】


リク「・・・おっちゃん・・・」


・・・勝手にカテゴライズしてワルいが、リク坊 キミが同世代の男子と やたらケンカに走りよる その原因は・・・

他でもない、云いたいことを必死にガマンして、周囲の空気ばかり読んで、自己の思いを発散しない、蓄積された心理的ストレス、それの神経衰弱によるバクハツ たぶんそれだ。。。


リク坊 ワシは説教なんかせんヨ♪ そやけど・・・【 正直、自分でも《しんどい》のとチャウか?? 】
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ボクですが けっして「泣くつもりは無かった」・・・だけども 勝手に・・・大粒のナミダが4滴5滴と、両の目から下へと落ちて、履いていたジーンズの生地を濡らしました。


・・・リク坊 キミと同じような子供は せつないが・・この豊かと呼ばれる国に数えきれないぐらい大勢居るのだ。みんなそれぞれで《苦しんでる》。。。

メンタルクリニックってアレはアカンぞ。リタリンなんて、覚せい剤薄くしたヤバいクスリでヘロヘロにされて終いヤ!

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心配すな♪ リク坊 人間はナ みんな・・・ココロの中に、最高のドクターと薬剤師 それ両方持ってるのヤ♪ ホンの少し・・ココロの中を切り替えて 自己を解放してみるなら アって間に正常へと回復する!早いゼ それこそが 若さってもんだ♪


ボクは思っていました。関係なさそうで いっちゃん関係ある・・・

・・・このミツヨシのおっちゃんが、ナニも支障が無くて、ガッコのセンセになってはったなら・・・さぞかしや!生徒に慕われ 尊敬される《よき先生》になっていたのだろうナ って。。。
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    でも、リクにとって「最高の教師」ですアナタは・・

お店もそろそろ 閉店の時刻になり、別れ際に ミツヨシさんはこう 云いました。。。


リク坊が憤る、もうじき21世紀だって この日本に、未だ根強く残っている《出身差別》・・・。

でもワシ思うんヤ。《それって ホンマに存在してるのやろか??》って。もしかしたら、《在る》って思い込んでるダケで、もはやそれは《幻》かも知れへん・・・
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      在りもしない、存在しないモノに苦しむ・・・

キミとこの おじいさんかてナ、けっして差別的人間とはチャう。かつて身分差別が在って 当然の時代を見ていたゆえ、今現在もそれが在って当然って、そう意識に刷り込まれてるダケなんヤ。

ある意味で それだから、この 忌まわしい旧き因習を払い去るのが難しい・・。カタチとして存在し、目にも見えるモンとチャうからナ。

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そう・・・《実体なんかナイのヤ》早熟の天才詩人 アルチュール・ランボーはこう言ってる・・《I’ll go slowly, it’s to the inside in a deep forest from there to a way of a flow!::ゆっくり行こうよ、流れのほうへ、そこから深い森の奥へ!》

な??差別ヤメろ!って、いきり立って この世間へオノレの権利を叫んでも、人間の平等ってのはヨ リク坊、けっして声のデカさで勝ち取れるモノやあらへんのヤ。

だけど、カビ生えた 意味も無いモンをいつまでも放置しててはつまらんやん?理想は・・リク坊 キミのよな若い層が、世間にはびこるモノ よく咀嚼して、

《あれ? コレ今の時代に必要か?》って、意識の改革を畏れない それやと思う。ランボーはこうも《時代なんて一瞬で変わる》ってナ♪身分差別なんてモンが存在したのさえ、みんながサラリと忘れる社会、それこそがゴール地点とチャウかなあ。。。

で、リク坊 ランボーはこうも言ってる 《あらゆるものに縛られた哀れ空しい青春よ。気むずかしさが原因で僕は一生をふいにした。》

ヒトにはヨ リク坊《今 この瞬間しかない》のヤ。今を暗い気持ちのまま生きてる者に、将来 笑って暮らせるなんて保証はあらへんデ?
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もうちょっと・・・自分自身のココロを解放して 毎日を愉しく暮らせ! せやないと・・・せっかくの青春の意味がナイやないか な??


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    すいません なんとか次回で終わられますから(^^;


Paradise of a purgatory(煉獄の楽園)《ムケやんの嘆き》

テメエでも 小・学生の頃より リクめは、かなり ココロ屈折した「ヤなガキ」だったと思いますが。

でも、マミコを「本命のカノジョ」って決めたトキのリクは、案外と「ピュア」だったように思います ええ。
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周囲から ひやかされようが 知るもんかい! マジで100%でアプローチしましてネ。アホ丸出しそのもので。


でも、正直 地元には、わたいがマミコに積極的にアプローチかけることについて、なんといいますか、ミョ~に息苦しい そんな雰囲気もあり・・・

それは・・・『内心で思っていても なかなかクチには出しにくい』って それでして。

ズバリそれは・・・地方におけるところの 隠れた「身分制度」だったと 今にして断言できます はい。

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トキにダイレクトに、『え?リク、お前 あの《隣保館》の娘と付き合ってるンか?・・・』って、結構ロコツにカオをしかめる人間もおりました。

だけども、リクめにとって、マミコは 美しく、気高く・・・キチっと 正しい価値観を持っていて、問題の多い弟を護る 慈愛深きやさしきココロを持つ少女。

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  『 ナニが 変わりがアルってんだ? アルなら云ってみろ 』それでした。


「アルバイト・・・。したいと思うねんアタシ。リクちゃん どっか知らへん?学校終わりから夜まででも構へんよって」ある日 マミコから そう打診され。

もう高1になっていたマミコ。そういう相談受けましたリクめ。

「ふむ・・・ナイことも無いのやけどナ。でも、なんせクソ田舎やん?ココ宮津はヨ。マクド(McDonald's )でのカウンターバイトなんか、採用倍率20倍以上っていうしナ。コジャレたバイトなんざあらへんデ ええんか?」
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       オシャレなバイトは「奪い合い」でして地元は

「うん 製造とかでエエねん」

・・・そうか・・じゃあ《ムケやん》とこの 缶詰工場あたってみるか・・・。

通称 ムケやん、同級生でス。ぶっちゃけ 学年イチの《デカいチ●コ》持ってて(笑)学年のダレよりも早く、先ッぽの皮が剥けたってんで このアダ名がついた御仁。
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そのせいか?5年生にして童貞を卒業したって 豪傑なんですが。ムケやん家は 関西限定ではありますが、「イワシの醤油え漬け」って、ワリとスーパーでもよく見かける ロングセラー商品の缶詰を製造販売する小さな会社やっておりまして。

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     ちなみに、その後 宮津新名物ベストセラー商品を生み出します

いつもパートさんが不足していたようで、よく ムケやんは事あるごとに「なあ?オメエんとこの お母ン、ウチとこでパートせえへん?聞いてみてヤ」って言ってた。

マクドの あの可愛い制服を着たマミコの姿も観てみたいリクめでしたが、ぶっちゃけ・・この街の 他のオトコに「スマイル0円」の 笑顔を見せたくはないって、いたって「狭い根性」で(笑)


自転車で走って 10分ぐらいで ムケやんとこの自宅兼工場に着きました。あれれ?? いつもなら決まって、イワシを熱処理する独特の匂い、そして 7,8名のゴム長に白衣姿のパートの婦人連が 忙しく立ち働いている それなんですが・・・。

静まり返っています。「ごめんくださーい ムケやんおる??」事務所の奥に ムケやんは居ました。なんだか暗い顔をしているムケやん 「おお リクか。なんやの?」

わたいは「ああ・・ジツはヨ、1人 バイトで雇って欲しい 高校生のコ居るのやけど。でも、今日は・・・休みなんか?キミとこ・・・」

ムケやんは暗い表情のまま「ああ・・。ぶっちゃけ 人手は欲しいデ。でもウチとこ 時給は低いデ?。そうなんヤけど・・・ジツは今、人手以外の 大きな問題が出ててナ・・・」と。


 ムケやんはつぶやくように わたいに云いました。
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ウチとこ工場の 唯一の売りってか ロングセラー「イワシの醤油漬け」な。ココだけのハナシ、危機に瀕してる・・・。

違うねん、売れてんねん。ある意味、売れてるからかえって困ってる・・・。ナンでかって??



・・・【 イワシが獲れへんのヤ 】・・知ってるように あの・・・公共工事、【護岸開発工事】それのせいヤ・・・。

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なあ?リクも 思わへんか? あの大工事は、ホントのとこ、ウチとこみたいな、海からの恩恵で息しとる人間に、行政は『死ね』ゆ~とるのとチャウやろか??・・・


沖合の 潮の流れが完全に 変わってまった・・・。丹後湾のイワシがナンでウマいか? それは、秋口から冬にかけて 本来波のキツい 日本海だけども、

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丹後湾は地形が幸いして、回遊するイワシの群れにとっては、絶好の休憩場所に当たってたからヤ。それが・・太古からの自然の地形を 護岸工事が無謀な掘削とかしやがって《オジャンにしやがった・・・》

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知ってるやろ? 日本三景の《天橋立》あの 松林を支える砂ですらもが、年々ヤセ細るばかりで、毎年 宮津の役所は、兵庫の須磨から砂仕入れては補填してるやんか アホらしっ!

ホンマ・・《ドコの誰ヤっ!!》宮津を こうまでダメにしやがった、開発計画立てたアホはっ!? ドツキ倒してやりたい気分やワ。。。
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もぉホンマ・・ドコの漁師あたってもダメなんヤ・・。網にかかるのはホンの5,6センチの ヒコイワシとかばかりで。脂のノった ウチとこの缶詰の材料となるイワシが獲れへん・・・。

今日もナ、材料であるイワシを探しに、工場休みにして オヤジもオフクロも 兄貴も。みんな 福井や兵庫まで足伸ばして、必死コイてイワシ確保に奔走してんの ああ。

冗談やなく、今・・・ホンマ困ってる・・・。大阪と滋賀方面へ納入期日迫ってるんヤ、契約通りの個数挙がらんと、販路失って ウチとこなんざイチコロや。。。

ココ数か月 ズっとこんな具合なんヤ。ああっっ・・・どないかならんモンやろかなあ??

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ズっと 市の漁連でバイトしてますリクですから、漁連に上がる サカナ類の その「激変ぶり」は身をもって知っておりました はい。

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   かつては、おクチがとろけるような「甘鯛」いくらも獲れましたが・・

宮津の街にとって「イワシ」は まさに生命線です はい。ぶっちゃけ リクめなんぞは、カラダの細胞の半分はイワシで作られたと云って過言ではないと思う。

名物でもある「イワシの味醂干し」それにどれだけ ウチとこの家なんぞは救われたことか。アジ干物半分ぐらいのサイズですが、実質1枚 ¥20円でしたからネ。
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       コレがあったから「生き延びられた」とも

こういった基軸となる「雑魚」が獲れなくなった。食物連鎖のセオリーでス、そうなると・・・そのイワシを捕食する 大型魚 高級魚が獲れなくなる・・・。

あの「護岸工事」・・それの計画を立てて 設計図描いた人間を連れてこい!!ブチのめして 沖のサカナのエサにしてやりたい・・・。

大型バスでやってきては【通過するダケの観光客】そのかれらが目にする海岸線をコ綺麗に整備できたってダケだ!この地元で暮らす人間は【みんな困って 迷惑してるんだ!】


 だけどサ・・・《生き残っていかなきゃならんのだ》ココは ボクらの街なんだから。。。

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           滅びる訳にはいかねぇゼぃ。。。

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 ムケやん家の 苦境は なんとか・・・おとうさんやお兄さんの奮闘で、丹後湾の地場産ではありませんが、海続きの福井のイワシ調達に目途がついて。

日本海産のイワシを チリだのノルウェイだって 輸入モノで代用する訳にはいきませんから、地元の「誇り」として。

工場は再開され、マミコもそこ ムケやん家の工場でアルバイト出来るようになりました。

マミコがバイトを求めた理由、それは 「隣保館」に住む 住人らの特殊事情ともいえ、「かれら」には、従事できる職種が・・・

ぶっちゃけ ナンの法規や条令などは存在しません はい。だけど・・・この貧しき地元の土地には、まるで見えないベールのように、いくつもの制限・・それが機能していて・・・


隣保館の住人だという《事実》が判明すると・・・人間の基本的な「自由」・・・当人が望み 進むべき職業、それの選択範囲が事実上「制限されていて」。。。


比較的 ワリが良いのは「産廃」です、でもこの職種は、地方に行くほど、正直ダークな部分が濃くて、誰でも従事できるわけではない。摘発もあり、場合によっては前科や入獄を覚悟しなくてなりません。
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マミコの家の父親は、「食肉処理場」に勤めていました。腕の良い 食肉解体の職人なのだと聞いていた。あとは、ゴミ収集の公共からの下請け。

昔ですと「犬殺し ネコの皮剥ぎ」と呼ばれた、「野犬捕獲技能者」、ヒトが安全・無事に 暮らしていくについて 無くては困る・・だけども ダレもが自分は出来れば「したくない仕事」・・・

要するに世間の《汚れ仕事全般》本当に ダレが決めた訳ではない・・・隣保館の人々は ハタと気付けば、この領域の仕事のみしか与えられていなかったのでした はい。

隣保館住民だからといって、面と向かって罵られたり、石投げられはしません。だけど・・・「職業選択の自由」その点では 依然、【目に見えない 厚い壁】それは確かに存在してました はい。


それで マミコの父親ですが、つい先日です 新規に 4名の仲間を集め、食肉を仕入れ 解体して卸す 簡易法人である「協同組合」を起し、

それの「資本参加金」なんでも 組合参加者ひとり400マンって額、相当に苦心して 借金なんかもしてかき集めたらしい。

で この事業が軌道に乗るまで 家としては無収入に近いので、少しでも家計を助けたいという マミコなりの「孝行」でした。


で リク目の家でも、居抜きで 魚沼屋から引き継いだ物件に チョっとだけに内装工事をして、ウチのジイさんシェフによる ごく小さな「洋食屋」が晴れてスタートしました。

宮津はあくまで 小さな街、行列なんぞはゼッタイ起きません。なんたってヒトの数 多いとは言えませんから。
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あくまでも「小さなショーバイ」カレンダーや 気候 温度によってバラつきありましたが、平均して「そこそこの売り上げ」仕入れた食材が廃棄せずに終わるって、それは数年後にジイさんの健康問題で閉店するまでこういうノンビリとした感じで続きました。


で・・ボクは「いよいよ」忙しくもなった。学校生活 クラブ活動 習い事の格闘技 そして、毎朝のバイト それにプラスして ジイさんの洋食屋の仕込み 下準備があらたに課せられることにもなり。

母親がやかましいですから、勉強もしなくてはなりません。それにボクは「意地っ張り」、忙しさを言い訳に 成績下がることがなんか許せませんで。

マミコとは 逢ってもホンの15分ぐらいのデートでした、ボクはまだ完全チェリーBOYで 清い交際ま・・・。キスして アチコチ触るってしてましたが いひいひ♪

でも あまりにもヤラしく触りまくりますと「ヤメてぇ!」っと ほっぺた殴られたり そんなていたらくでしたが。。。

眠る時間も 多いとは呼べませんでしたが、けっこ~ボクとしては「充実した日々」を過ごしていました はい。

・・・ナンたって、するべき仕事に追われている時間だけは、『自由でいられたから』。。。

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中・学も3年生にあがりますと、そろそろ「進路 希望校の選定」その時期になり、丹後には特出した 偏差値の高い高校はアリませんでしたが、

その中でも 進学率とかで「まあ そこ出てれば地元で恥はかかかない」って 府立の高校に リクめは『まぁ 現状の平均点続くなら リク坊なら受かるやろ』って、担任から言われて。

幸運なのか?場所も自宅から 15分もかからずに着ける場所で、今後を考えますと いかにも都合がよい。

洛南高校か 立命館宇治高校を受けてみないか?って 声もありましたが、そんな 有名私立高校に間違って合格したところで、ウチとこの家の経済を考えるなら、正直「ムリやろ」って思ってました はい。

リクの2歳上に姉居りましてネ、姉は 大阪 高槻の親戚の家に下宿するカタチで、大阪府内の私立女子・高に通っていて、その仕送りやらで なんせがカネがかかる。。。

大阪という大都会でガッコに行ける、そんな姉に対する リクめとしての羨望のココロは 狂おしいものがアリましたが、
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でも・・この 宮津っていう土地で暮らすしかない《家と家族》・・・それを放棄して テメエのみが都会で愉しく日々を過ごすっていう気にもならず・・・。


1級上のマミコも その府立宮津高の生徒でした。『先行って待ってるで♪アンタも後から来ィや』

ですが・・・正直 ボクには かなり強いといえます「もやもやした気分」それがアリまして。。。


考えれば 一種のリッパな(?)神経疾患だったかも・・・『丹後という牢獄に閉じ込められた気分』それが どうにも晴れませんで。。。

大阪 通天閣付近に住んでる親戚、そして 横浜で出世果たしている 母方の伯父。大阪と横浜って、宮津なんぞとはマルで規模も勢いも違う「都会」の、

その華やかさ 煌めきを 目にいたしますと・・・今 暮らしています 丹後半島 それはいかにも「都落ち」そのもので・・・。
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新聞配達でもいい・・・学校は 定時制だってかまわない。【 大きな都会に出たい! 】それの「思い」は まるで 無限大の風船のようにココロの中で 膨れ上がり。。。

故郷の街を 愛している気持ち・・・それにウソなどは無いのですが・・・思い切りウヌボレさせていただくならば・・『自分にとって この土地は狭く 小さ過ぎる』と。


ある日のこと ホンの少しダケ時間が空き、隣保館のマミコの家まで出向き、同級である マミコの弟 千代彦も交えてダベっておりました。
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わたいは「なあ千代彦。オメエは進学どないするねんナ?志望校とかあんの??」と 訊きました。

千代彦は ややクラいカオつきで「う~ん・・なんせ わたい《Z組》やん?担任のセンセ云うには、京都翔英高校なら受かる可能性アルっていうのやけど・・・」


・・・あちゃぁ・・京都翔英高校かヨ・・・入学したなら、英語は「A・B・C」数学は「分数計算」からはじめるガッコやん・・・。ぶっちゃけ 行くべき価値あらへん。。。

千代彦「で、わたい勉強好きやないし。あんナ、大阪の美容師専門学校に進もうか 思ってんねん うん♪」

リク「手に職つけるのリッパや思うけどナ・・・進路最終決定まで まだ半年ある。チョっとぐらい 本腰入れてヨ、真剣に勉強してみよーって気ナイのんか?」

千代彦「って・・ムリやワ・・頑張ったって、アンタ、リクちゃんのレベルまでなれっこないし・・」

リク「あほ!ワシなんぞ むしろアホ代表やデ。それなりに・・・積み上げた結果なんヤ。ボ~っとしてりゃ ある日突然、大秀才になれるヤツなんざ居てへんて!」

千代彦「ムリや・・・数字やアルファベット見ると 頭痛がしてくるねんわたい」


『お? マミコ姉ちゃんのカレシさんが来とったンかいナ♪』「あ・・お邪魔してます こんにちわぁ」

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         「よいお父さん」だったと記憶してます はい

予定外に マイコと千代彦の 父親ってヒトが、早目に帰宅してきました。片手に 大きな荷物を抱えています。

「よっこいしょ ああ重かった」二重三重に巻かれた新聞紙を剥いだ それは、冷凍戻しの かなりに大きな 牛肉の塊の 枝肉で。

「計算ミスでナ、簿外のニクが出たんヤ。ほかす(捨てる)のならワシ貰うって、貰ろぉてきた ゴッツいやろ♪」機嫌のよい父親。

そして父親は「リク坊 おすそ分けしたるワ♪ 千代彦 台所からマナ板と 牛刀持ってこい。今晩キミとこの家で すき焼きにでもせぇヤ」

まだ少し凍っている塊の牛肉を 父親は シュッシュ サクッサクっと、巧みに牛刀を駆使して 薄めの切り身にしていきました。
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          それは手練の職人技でした はい

牛肉をくださるって その興奮もアリましたが、リクめは 父親の、その手練の職人技、一点の迷いも躊躇もなく、肉をさばいていく その「手際に」見惚れていました はい。

・・・スゴいワ このおとうさん・・・。ホンマもんヤ。さぞかし 美味しいのやろな、こういうおとうさんが扱う肉っていうのは。

なによりもまず 切りさばく肉の「断面が美しい」。和食でも、リクめはジイさんから手ほどきの際「ええか?タイもマグロもナ、刺身にするトキの《包丁の入れ方 引き方次第で》味も食感もゼンゼン違ってくるのヤ。これ大事やデ 覚えとき」と。

きっと このマミコのおとうさんは、食肉卸とかではなく、コックになっても、大工さんになっても、同じく「名人」になったのだろうって フト、リクめはそう思いました はい。


謝辞を述べて家まで帰り、その日の夕飯の下準備をしてましたなら、「なんヤ 今晩は すっきゃき(すき焼き)かヤ?エラい豪勢やナ」って ジイさん。本日は お店は休業日で。

ボクですが 瞬間・・ヒラめきました『そ~ヤ!ウチとこでも洋食屋ショーバイ、一般家庭のウン十倍もの肉の量 毎日のように仕入れてるやんか』って。

「なぁ おジイはん?」「なんヤ?」

「ウチとこの 洋食屋、牛肉とか、ドコから仕入れてはりますのん?」

ジイさんは「あれヤ、島崎町の《いながき(肉屋)》とイッショの、■■物産からヤ。但馬牛ってゆ~けんど、ホンマやろかなぁ??タマに 但馬のとは思えんニクあるしナ。まぁウチとこ程度の量でわ、特別扱いは期待でけへんしナ。アタマ痛いとこヤ」

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リク「あの・・・その おニクやねんけど・・・。マミコ・・し、知り合いの家のおとうさんが こないだ仲間と開きはった《●シン協同組合》いっぺん そこから仕入れてみぃへん??」


・・・嫌も応も無かった。。。 ジイさんは『 アカン 』って・・にべも無く・・・。「え・・・どうしてなん??・・」

ジイさんは クチをゆがめるようにして・・「それ・・その 協同組合のことはワシも知っとる。ってか・・アイツらは《四(よ)つ》やんか! あんな連中の仲間や思われたら心外ヤ」


・・・ウソやろ? ジイさん、アンタまでもが マジでそういう考え持ってはんの?? ひどいヨ。。。
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          以下 続きます

Paradise of a purgatory(煉獄の楽園)《隣保館の姉弟》

「市場通りのな、《へぎそば 魚沼屋》がいよいよ・・撤退するのやて・・」

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夕食時 寄せ鍋・・って、正確には、ホンのお体裁の量の タラの身と、豆腐とシイタケ 白菜煮た鍋物でしかないのですが、それを突きながら ジイさんが云いました。

「魚沼屋」は、リクめの家よりも 200m程先 駅寄りです。悪い意味でも良い意味でも、変化が少ない 丹後半島は宮津の街でも、

再開発事業が起き、自動車専用道路出口から、他府県よりいらっしゃる クルマの流れがよりスムーズに・・・って、ごリッパなスローガンですが・・・

結果として、腐っても鯛である 日本三大名所の 天橋立へと クルマは よりまっしぐら。宮津の街なんぞは、タダの通過点となってしまい・・・

海沿いの護岸開発事業も、『風景がワルなったやんケ!』『《鳴き砂の浜》の砂がヤセ細った』『ロクなイワシが取れへんがナ』って、非難轟々で。
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     正直、都市開発計画の典型的『シッパイ事例』で・・・


宮津の街の商工会も、座して死を待つよりマシやろってんで、もはや廃屋と化している 通りの店舗跡 そのいくつかを『敷金・礼金無用!その年の年末までの家賃は自治体が負担します』って「破格の条件で」

宮津市の外部よりの 新規 開業者を募集した・・・までは「良かったのか??」。。。

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「魚沼屋」も その一環の店でした はい。リクめも1度だけですが 食べに行ったことがあった。

たぶん 新潟出身なのでしょう。メガネをかけた おとなしくて上品そうな おばさんが独りで切り盛りしてる店で。

おばさんは不思議と きれいな標準語を喋りはりますヒトで。京都弁というより、ドッチかゆ~なら 福井の方言にも近い、宮津の街にはチョっとマッチしてなかった気が。

「へきそば」は 美味しゅうございました はい。だけど・・中・学生のガキでしかないリクが云うには いかにもナマイキですが、『長続きは難しいかも・・』って そう感じてました はい。
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          十五歳当時の「港のリク」


ナンで? ってなら、『どうして?この宮津で 新潟地方の名物に近い へぎそばなのか??』それの存在意義ってのか?《押しが弱いのでは?》そう思ったのです。

当時のリク、空手道場へ稽古の帰りには いつも 魚沼屋の前を通りがかりましたが、店の内側が僅かに透けて見えるガラスを通して、店自体 こじんまりとしていますが、お客で賑わっているって感じは ほぼ無かったような気が。


  ・・・そっかぁ あのお店もヤメちゃうのかぁ・・・。

「で・・商工会の会長から言われたのやけどナ・・・」っと ジイさん。

「《どや?ケンタロウはん、アンタが あの店の跡 引き継いで、どんな店でもエエねん、やってみぃへんか?入居条件優遇するさかい》って・・・そない云わはって誘われたのやけど」


ウチの家は ぶっちゃけ【 全員が忙しい 】。ガキである リクめとて「忙しい」のです はい。

5年のトキから、ほぼ毎朝早朝、宮津の漁港にて 仕訳と掃除等のアルバイトを欠かさず続けていました。ってか《それしか仕事が無かった》・・・新聞だったり 牛乳配達って仕事でさえ、リッパなオトナのヒトらが 奪い合いで取り合うって、そんな街でしかないのです 哀しくも我が街は。

観光シーズン、かきいれともなれば、近隣の 観光旅館のいくつもを 掛け持ちしながら、布団敷きや、時に庭掃除や雑用、調理場の下働き 野菜洗ったり、サトイモの角剥きしたり、
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いよいよってなら、お客様に出す御膳の、ヒカリモノの魚とか それのお刺身 引いてました はい。


父親は「ろくでなし」です(笑)いちお~町はずれにあります グンゼの工場で、ボイラー員の仕事してますが、当人いわく『ワシはアーチストや!』・・・

関西地区限定とするなら、『知るヒトぞ知る(イコール 知らんヒトはあくまで知らない:笑)ギタリスト』だって。でも、ホンの月に2度ぐらい、お金になるのだかもわかりません、

数十人程度のお客相手のライブ仕事に意気揚々と出かけるのみ。ぶっちゃけ ギャラよりも 打ち上げのビール代が勝っていた気がします はい。

オヤジは「浮気者」・・・ってより ぶっちゃけ もはやそれは「病的」で・・・。月の一週間ってもの 自宅と浮気相手の家とを 半々で過ごします。
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                家は少しも 暖かくは無い・・・
                誰も 教会で赦されはしない・・・


そんなでも 坊ちゃん体質が抜けず、あれこれと見栄張ってやがるのですから、家に入れるお金・・ましてやボクへと回ってくるお金など 期待すべくもなく。。。


なので、母親が、お料理の腕を活かして 京都市内、大阪はいうに及ばず、兵庫や奈良までも お料理インストラクターとして働いていました。

ジックリ作れば 母の料理は美味しい、だけど 当然ですが、帰ってきた母はグッタリ疲れていて、不憫ですからネ、やっぱ5年のトキから、お米研ぐ、お味噌汁作る、カンタンな副菜って段階までは ほぼリクめが担当してました はい。


ジイさんとバアさんも ともに働いています。ってか・・・ウチとこの家こそが『まず最初に』衰退していく 宮津の街で、斜陽の憂き目に遭った1号ともいえ・・・

元々 ウチとこの家業は、『洗い張り 湯のし』って ご存知ですか? 要は「和服の日本式クリーニング」それです。
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          日本に誇る「丹後ちりめん」です

ウチとこの前の通りは ズっと、江戸時代からの「花街」で、そっちのニーズで賑わっていた頃、芸者さんだったり、料理屋や 娼郭って、そこらで働く女性の「戦闘服」は時代的に 皆 和服で。

それはそれは 忙しかった時期もあったのだそうですが、少なくとも、リクめが物心ついた時分には、それは既に 開店休業そのもので・・・。それも「時代」。

街そのものの衰退もありますが、「丹後ちりめん」で有名な この街でも、もはや和服はダレも着なくなった。それが 何よりもの要因で。


バアさんは、対岸の街にあります 某企業の研究所の、職員さんの食事とお風呂管理を担当する仕事しており、

ジイさんは、一番軽度ですが、小児麻痺でビッコ引いてるってこともあり、基本 フラフラしてる、それでもオヤジみたいな散在しないからリッパなんですがネ、

でもジイさん 「揮毫」、お習字するなら それを買い求めるヒトがいくらも居るって、家の貯蓄が「いよいよ」ってなると、墨を刷りだし 半紙並べて 2,3日 一心不乱、
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そんで結果として、サラリーマンさんなら数か月分のお給料に匹敵する程の お金を得るって、そういうヒトで。


で・・まさに この頃でしたが、《バブル》ってのを 身に持って感じたってのは これのみだった気が。。。

ジイさんは、クライアントから受け取った お習字作品の代金、その小切手・・「0」のケタを1つ誤っていて。

銀行で換金して、予想よりも 10倍もの現金前にして ビックリ!@@; 一時的にせよ ジイさんは「コ金持ち状態」で。

それゆえ 商工会筋から「おさそい」かかったのですネ。ジイさんは、戦争へ行ったけど 身障者ですから正規兵士には成れず、

基地の 「調理兵」だったと。総隊長ってヒトがグルメだったようで、田舎料理しか知らなかったジイさんは そこにて 中華や 殆どの 洋食を覚えて。

身内の 贔屓目としても やはり、ジイさんは 料理の才能有ったって思えます はい。洋食の《命》、「ドミグラスソース」「ベシャメルソース」、

今 ドコでも購入できます「ハインツ」アレも なかなかのお味だと思いますが、ぶっちゃけ アレとかの 倍は『ウマかった!』

リクめは ジイさんがこさえます「ヒラメのムニエル」」(実体は 柳ガレイでしたが:笑)が大好き♪で、
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         火入れの加減とソースが抜群♪でした

ぶっちゃけ ムニエルってのは、ドコでも ジイさんが作るのと 同じだろうって思ってた・・・京都の新京極で 外食でいただいたムニエル それ『すっげぇ マズくて・・』ショック受けました はい。

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 そうやって ラッキーが重なり 開始しました ジイさんがコックの 洋食屋でありました はい。


15の リク、ココロは 藍にも負けないぐらい「ブルー」でした。

学校や空手の道場に行くなら ボクは ほぼ無敵♪ 調子にノっていた ・・・ところで・・、
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この「家に居るなら」、ボクは イチバン立場の弱い生き物・・・それになんら変わりは無くて。それは この家で暮らす限りは変わりようもなく、


  ・・・どこか 遠いところに 行っちゃいたいなぁ。。。


それほどリッパな格式でも 裕福でもないくせに、母や祖父祖母は、お箸の上げ下ろし、行儀作法に「とにかく厳しくやかましい」。

ボクは一応 1日に 3、4時間は自宅勉強している、でも・・ホントは勉強なんて けっしてスキなんかじゃない。
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要するに、勉強してれば 他にうるさくモンクを上の人間から言われない・・・存在を貶されずに済むのだ・・・それダケなんだ ああ。

空手や柔術の習い事もしてますから、本当、TVなんか観ているヒマがない。朝は夜明け前からバイトだしね。学校でもTVの話題にはゼンゼンついていけません、つまらない毎日・・・。


そして 最近、ワリに真剣に悩んでいます。『この街に生きる限り、勉強した、成績上がったところで《ナンになるのだ??》』って。。。

「頑張って 京大入れ」だなんて 無謀で(笑)勝手な期待を母親なんぞはするけど、たとえ そうなっても、正直 この丹後には、大卒の人間が就職するに相応しい 職場なんて1つもナイじゃないか・・・。
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         「経済・産業としてダメな街」現実が見えてきて・・

オトナのヒトとかからは ボクはよく「気が利く」とか「愛想良い」とかホメられますが、それは この『弱い生き物』ゆえの、生きていくための あくまで「外面」「処世術」で。

唯一の産業の柱「観光業」バカにしません だけど・・・将来 大学出てまで、旅館の番頭仕事なんか ヤル気なんか無いゾ!


こんなボクにだって「理想」はアルのだ。よそから来る 観光客に ヘコヘコ頭下げるなんて ダレがするかいっ!



春から秋が終わるまで、冬となり降雪となるまでの 丹後は気候が良い それは確かです はい。
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     ひょっとしたら、天国はこんな感じの場所では?って思ってた

本当に 5月の連休の頃なんかは、よく晴れた休日の空の下 遊ぶ鳥の声を聴き、太陽の日射し浴びていますと、きっと 天国とはこういう処なのではないか?って、マジ思ったりもして。

この丹後の気候の下 のほほんと1日をボンヤリと過ごす それダケならナンの不満も無いです。

でもサ・・・『一生をボンヤリとしてるダケなのか??』それが この世に生を成した 人間にとって意味があるだろうか??

当時のボクは、この丹後という土地を誰よりも「愛し」、かつ 誰よりも「憎んで」いました。
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空手の稽古の帰り道、フト 長くなってきた日の入り、そのせいか? フト、幼馴染である 通称《巨神兵》の家へと立ち寄りましたリクめ。

「よぉリク坊 よおお越し そこ座りなヤ」って、巨神兵のおとうさんが その日はもう帰ってらしてて、ビールのコップ片手に、ステテコ姿で寝っ転がってて。

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ブラウン管Tでは、朝日放送だったか? 横溝正史の「蔵の中」って、タイトルの角川映画がオンエアされてました。

リクめは 巨神兵と どうでもよいことを くっちゃべってましたが、やがてTVの場面は、いわゆる「濡れ場」ってのになってきて・・・
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おとうさんは起き上がり「(超小声で)こんなのはワシ個人は どぉってことあらへんって思うのやけどナ、台所におかあちゃん居てるやんか、だからいちお~ナ・・・ほらほらっ!!子供がいつまでも観てるモンとチャウやろが1もういい加減 屁ぇコイて 寝え!」って、TVを切っちゃって。

奥の間に おとうさんは入って行って寝ちゃったようで。そうしますと 巨神兵が、なんか・・言いにくそうに・・・

「なあ?リク」 「なんヤ?」

「今 TVついてた映画やけど。あの主人公やってた 松原留美子ってヒトな・・・。あれ、《オトコなんやて》知っとったか?」って。

わたいは「へぇぇ~・・ゼンゼンわからんかったワ。ホンマもんのオンナやとばかり。要は《オカマさん》かいナ?」


巨神兵「よぉ知らへんけど そうらしい。ああいうの どう思うリク?」

リク「まぁ ヒトそれぞれやん?わたいは興味もあらへんけどヨ」

巨神兵「あの・・怒りなヤ?・・・1歳上のリクの《カノジョ》・・うん マミコちゃんやけど、弟居るやん そう・・《千代彦》・・・」

リク「ああ 千代彦か。ワシらと同級やんか。でもアイツ・・・《Z組》やけどナ」


A組からはじまって「Z組」までって、ボクらが通っている中・学校は そんなにデカいところではありませんでした。

「Z組」ってのは 通称で。昔風に云うならば《特殊学級》・・・Z・・も~後は無いヨって意味。定められた学習要領に てんでついて来れてない そんな生徒が属させられてて。

リクめの当時のカノジョ、マミコの年子の弟《千代彦》も、普段しゃべってる分には、正直 アホだとは思えない千代彦ですが、ぶっちゃけオール1ぐらいに成績は壊滅的で・・・


巨神兵「その千代彦なんやけど・・・。知っとぉか?? アイツ・・・なんかサ、今TVで観てた 松原留美子とイッショみたいな恰好して 家の近所とか歩いてる・・って・・」
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リク「げっ! ホンマかヤ?」


だけど・・ジツのところ「それ」は既に《 知っていました 》。。。それが マミコにとっても、多大な日常ストレスだってこともあって、ダレにも漏らしはせず 今のように 知らんぷりしてましたが。

テメエの母親や姉とかの化粧品やヘアピース、洋服を持ち出し・・・もう小・学生の当時から《オンナと化して》近所周りを徘徊してるってのは 一部で有名でもあった。

一部で 千代彦は陰で「千代子」だの「チヨミ」だのってあだ名がついていて・・・。中には その「千代子の姿」気に入ってるらしい 地元のヘンタイも居たようで。。。


マミコ・千代彦 姉弟が住む、その地域は 【 隣保館(りんぽかん) 】と、宮津周辺のヒトから そう称されていました はい。

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街の南西の端っこ、遠目にも粗悪な木材で建てられた木造平屋の 長屋群で。要は「被差別部落」・・それに当たりました。

貧困・教育・差別・環境問題などにより世間一般と比較して劣悪な問題を抱えるとされる地域(スラムや同和地区など)において、その対策を講ずる事の出来る専門知識(教育学や法律に関する知識・社会福祉援助技術など)を持つ者が常駐(住み込む事が理想的であるとされる)し、

地域住人に対して適切な援助を行う社会福祉施設。セツルメント( settlement)と呼称される。現在では広義で、特にセツルメントの語は専門家による一般市民への福祉的援助・指導を指す意味合いがある。

近代日本の発展から 完全に取り残された人々、破産者、らい病罹患者、在日朝鮮人、穢多・非人、軽度精神異常者、本名を名乗れない《おたずね者》 etc
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そのようなヒトらが集まり、肩を寄せ合うように ひっそり暮らす一群でした。振り返れば、「時代の常識」ってのは、残酷であり 忌まわしいと リクめは思います ええ。

我が家にしたって、『隣保館を笑えるのかヨ?』なのですが、特段 差別意識などありません 我が母でさえもが、「あそこの地域のコとは遊ぶな。立ち入ってもいけませんよ」と、クチにしてました。

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けっして 正義感に燃えていたのではない、ごくシンプルに「納得いかない」・・・隣保館地域のヒトたち、ぶっちゃけ ボクらと なんら変わらない 同じ人間やないか。言葉も感情もチャンと通じるし。

同じ小・学校に通う子供も 何人も居ましてネ、親にこそ伝えたりしませんが、リクめは その地区のコと、抵抗なく一緒に遊んだりしてました。

千代彦ですが、このような 世間から虐げられていると呼んで過言でなく、他の地区よりも、近隣同士の結びつきが強い その関係性の中ですら・・・

千代彦は 周囲からハブられていたようです。その理由はスグにわかった。 ぶっちゃけ「キモい」のです はい。

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オトコらしさが無い・・・座るならば アグラかくではなく「ヨコ座り」しやがりますし、コッチを見上げるトキの 千代彦の「上目使い」 それと「流し目」

『テメエは歌舞伎の女形かいっ!』って、いつも周囲の男子からツッコまれていたような。

それでもリクですが、隣保館を訪れ 他に遊ぶ男子が居ないトキなどは、いつも「ぼっち」で、砂場で独り遊んでいる(コレが ままごとモドキだから余計にキモい・・)

千代彦つかまえ、子供めいた1つのゲームをその場でデッチあげて、それにしばし興じるも・・・、千代彦は露骨に《ズルをします》・・・ガキの当時より 手先の器用だったリクめを騙せるはずもないのわかってて。。。

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1,2度なら あえて 見逃しますが、「それヤメろヤ」って注意しても・・性格的なのか? 幾度も 同じズル 千代彦はヤメないので、短気な少年リクは「ヤメろ!いうのがわからへんのかいっ!」ポカポカと千代彦のドタマ殴っちゃうって。


 だけど・・・ 次の日も そのまた次の日も・・・『 千代彦は わたいを待っていた 』・・・。

それはなんか マルで、『ドツかれてもイイから、自分と時間を共有してくれる相手に飢えていた』そんな気がします はい。
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上記したように、少年期のリクにもココロは ストレス多くて。直前に 家で目上の家族にボロカス言われ、クサった気分でいた日、

千代彦と遊び、ま~たしつこく、ズルしやがる千代彦を いつも以上にボッコボコにしちゃいましてネ・・・

『オメエたぁ も~遊ばへんっ!』って、憤然と帰り道についたのですが、冷静になってくると、「ぶっちゃけ あそこまで殴ることなかったわナ・・」慙愧の念が湧いてきて。


チョっくら流血させちまったようだし、心配になり、今来た道をリワインドして。

今の時代 無い風景ですよネ? 窓ガラス部分にヒビが走ってて、そこにセロテープ貼って、入ってくる 風や雨をしのいでますって そんな貧しさを表現する「風景」・・・
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千代彦の家も まさに「それ」でして。おそるおそる外側から 中をリクめ覗いてみますと・・・

鼻血出して さすがに痛がっている千代彦を、マキロンと脱脂綿手にして 手当をしています、姉の「マミコ」その姉と、偶然・・「視線が合った」。

なんだかマミコの目は わたいを責めるって目つきではなく、家屋の片隅に産み落とした子供を見つけられた 母猫と同じ目つきとでもいうか・・・

警戒しながらも、子猫がひどい目に遭わないか?それをひどく畏れている、そんな「目」で。

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 ・・・違う。 ボクはそんな・・粗暴であるが、残酷な人間ではない。 むしろ 強いどころか、とっても弱い部類の生き物なんだから ああ・・・

言い訳したい気分でイッパイになりました。そして・・その 千代彦の姉、マミコに「ひとめ惚れ」しちまいまして。


 無論・・・ボクは 惚れっぽい(笑)そこは 我がオヤジの血を濃くひいているのかも知んないス。

千代彦の1歳違いの姉 マミコの、その 切れ長の目と、意志の強そうな貌、それに磁石に吸い付けられる砂鉄の如く 引き寄せられた少年リクでした はい。


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       この号 まだまだ続きます(^^;


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港のリク

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港で働く ジツはとっても気の荒い(?)アンちゃん・・・ですが、産まれついてのホルモン分解異常の関係で♂なのにEカップの胸の持ち主 という混沌としているわたしです。

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