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Paradise of a purgatory(煉獄の楽園)《隣保館の姉弟》

「市場通りのな、《へぎそば 魚沼屋》がいよいよ・・撤退するのやて・・」

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夕食時 寄せ鍋・・って、正確には、ホンのお体裁の量の タラの身と、豆腐とシイタケ 白菜煮た鍋物でしかないのですが、それを突きながら ジイさんが云いました。

「魚沼屋」は、リクめの家よりも 200m程先 駅寄りです。悪い意味でも良い意味でも、変化が少ない 丹後半島は宮津の街でも、

再開発事業が起き、自動車専用道路出口から、他府県よりいらっしゃる クルマの流れがよりスムーズに・・・って、ごリッパなスローガンですが・・・

結果として、腐っても鯛である 日本三大名所の 天橋立へと クルマは よりまっしぐら。宮津の街なんぞは、タダの通過点となってしまい・・・

海沿いの護岸開発事業も、『風景がワルなったやんケ!』『《鳴き砂の浜》の砂がヤセ細った』『ロクなイワシが取れへんがナ』って、非難轟々で。
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     正直、都市開発計画の典型的『シッパイ事例』で・・・


宮津の街の商工会も、座して死を待つよりマシやろってんで、もはや廃屋と化している 通りの店舗跡 そのいくつかを『敷金・礼金無用!その年の年末までの家賃は自治体が負担します』って「破格の条件で」

宮津市の外部よりの 新規 開業者を募集した・・・までは「良かったのか??」。。。

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「魚沼屋」も その一環の店でした はい。リクめも1度だけですが 食べに行ったことがあった。

たぶん 新潟出身なのでしょう。メガネをかけた おとなしくて上品そうな おばさんが独りで切り盛りしてる店で。

おばさんは不思議と きれいな標準語を喋りはりますヒトで。京都弁というより、ドッチかゆ~なら 福井の方言にも近い、宮津の街にはチョっとマッチしてなかった気が。

「へきそば」は 美味しゅうございました はい。だけど・・中・学生のガキでしかないリクが云うには いかにもナマイキですが、『長続きは難しいかも・・』って そう感じてました はい。
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          十五歳当時の「港のリク」


ナンで? ってなら、『どうして?この宮津で 新潟地方の名物に近い へぎそばなのか??』それの存在意義ってのか?《押しが弱いのでは?》そう思ったのです。

当時のリク、空手道場へ稽古の帰りには いつも 魚沼屋の前を通りがかりましたが、店の内側が僅かに透けて見えるガラスを通して、店自体 こじんまりとしていますが、お客で賑わっているって感じは ほぼ無かったような気が。


  ・・・そっかぁ あのお店もヤメちゃうのかぁ・・・。

「で・・商工会の会長から言われたのやけどナ・・・」っと ジイさん。

「《どや?ケンタロウはん、アンタが あの店の跡 引き継いで、どんな店でもエエねん、やってみぃへんか?入居条件優遇するさかい》って・・・そない云わはって誘われたのやけど」


ウチの家は ぶっちゃけ【 全員が忙しい 】。ガキである リクめとて「忙しい」のです はい。

5年のトキから、ほぼ毎朝早朝、宮津の漁港にて 仕訳と掃除等のアルバイトを欠かさず続けていました。ってか《それしか仕事が無かった》・・・新聞だったり 牛乳配達って仕事でさえ、リッパなオトナのヒトらが 奪い合いで取り合うって、そんな街でしかないのです 哀しくも我が街は。

観光シーズン、かきいれともなれば、近隣の 観光旅館のいくつもを 掛け持ちしながら、布団敷きや、時に庭掃除や雑用、調理場の下働き 野菜洗ったり、サトイモの角剥きしたり、
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いよいよってなら、お客様に出す御膳の、ヒカリモノの魚とか それのお刺身 引いてました はい。


父親は「ろくでなし」です(笑)いちお~町はずれにあります グンゼの工場で、ボイラー員の仕事してますが、当人いわく『ワシはアーチストや!』・・・

関西地区限定とするなら、『知るヒトぞ知る(イコール 知らんヒトはあくまで知らない:笑)ギタリスト』だって。でも、ホンの月に2度ぐらい、お金になるのだかもわかりません、

数十人程度のお客相手のライブ仕事に意気揚々と出かけるのみ。ぶっちゃけ ギャラよりも 打ち上げのビール代が勝っていた気がします はい。

オヤジは「浮気者」・・・ってより ぶっちゃけ もはやそれは「病的」で・・・。月の一週間ってもの 自宅と浮気相手の家とを 半々で過ごします。
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                家は少しも 暖かくは無い・・・
                誰も 教会で赦されはしない・・・


そんなでも 坊ちゃん体質が抜けず、あれこれと見栄張ってやがるのですから、家に入れるお金・・ましてやボクへと回ってくるお金など 期待すべくもなく。。。


なので、母親が、お料理の腕を活かして 京都市内、大阪はいうに及ばず、兵庫や奈良までも お料理インストラクターとして働いていました。

ジックリ作れば 母の料理は美味しい、だけど 当然ですが、帰ってきた母はグッタリ疲れていて、不憫ですからネ、やっぱ5年のトキから、お米研ぐ、お味噌汁作る、カンタンな副菜って段階までは ほぼリクめが担当してました はい。


ジイさんとバアさんも ともに働いています。ってか・・・ウチとこの家こそが『まず最初に』衰退していく 宮津の街で、斜陽の憂き目に遭った1号ともいえ・・・

元々 ウチとこの家業は、『洗い張り 湯のし』って ご存知ですか? 要は「和服の日本式クリーニング」それです。
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          日本に誇る「丹後ちりめん」です

ウチとこの前の通りは ズっと、江戸時代からの「花街」で、そっちのニーズで賑わっていた頃、芸者さんだったり、料理屋や 娼郭って、そこらで働く女性の「戦闘服」は時代的に 皆 和服で。

それはそれは 忙しかった時期もあったのだそうですが、少なくとも、リクめが物心ついた時分には、それは既に 開店休業そのもので・・・。それも「時代」。

街そのものの衰退もありますが、「丹後ちりめん」で有名な この街でも、もはや和服はダレも着なくなった。それが 何よりもの要因で。


バアさんは、対岸の街にあります 某企業の研究所の、職員さんの食事とお風呂管理を担当する仕事しており、

ジイさんは、一番軽度ですが、小児麻痺でビッコ引いてるってこともあり、基本 フラフラしてる、それでもオヤジみたいな散在しないからリッパなんですがネ、

でもジイさん 「揮毫」、お習字するなら それを買い求めるヒトがいくらも居るって、家の貯蓄が「いよいよ」ってなると、墨を刷りだし 半紙並べて 2,3日 一心不乱、
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そんで結果として、サラリーマンさんなら数か月分のお給料に匹敵する程の お金を得るって、そういうヒトで。


で・・まさに この頃でしたが、《バブル》ってのを 身に持って感じたってのは これのみだった気が。。。

ジイさんは、クライアントから受け取った お習字作品の代金、その小切手・・「0」のケタを1つ誤っていて。

銀行で換金して、予想よりも 10倍もの現金前にして ビックリ!@@; 一時的にせよ ジイさんは「コ金持ち状態」で。

それゆえ 商工会筋から「おさそい」かかったのですネ。ジイさんは、戦争へ行ったけど 身障者ですから正規兵士には成れず、

基地の 「調理兵」だったと。総隊長ってヒトがグルメだったようで、田舎料理しか知らなかったジイさんは そこにて 中華や 殆どの 洋食を覚えて。

身内の 贔屓目としても やはり、ジイさんは 料理の才能有ったって思えます はい。洋食の《命》、「ドミグラスソース」「ベシャメルソース」、

今 ドコでも購入できます「ハインツ」アレも なかなかのお味だと思いますが、ぶっちゃけ アレとかの 倍は『ウマかった!』

リクめは ジイさんがこさえます「ヒラメのムニエル」」(実体は 柳ガレイでしたが:笑)が大好き♪で、
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         火入れの加減とソースが抜群♪でした

ぶっちゃけ ムニエルってのは、ドコでも ジイさんが作るのと 同じだろうって思ってた・・・京都の新京極で 外食でいただいたムニエル それ『すっげぇ マズくて・・』ショック受けました はい。

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 そうやって ラッキーが重なり 開始しました ジイさんがコックの 洋食屋でありました はい。


15の リク、ココロは 藍にも負けないぐらい「ブルー」でした。

学校や空手の道場に行くなら ボクは ほぼ無敵♪ 調子にノっていた ・・・ところで・・、
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この「家に居るなら」、ボクは イチバン立場の弱い生き物・・・それになんら変わりは無くて。それは この家で暮らす限りは変わりようもなく、


  ・・・どこか 遠いところに 行っちゃいたいなぁ。。。


それほどリッパな格式でも 裕福でもないくせに、母や祖父祖母は、お箸の上げ下ろし、行儀作法に「とにかく厳しくやかましい」。

ボクは一応 1日に 3、4時間は自宅勉強している、でも・・ホントは勉強なんて けっしてスキなんかじゃない。
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要するに、勉強してれば 他にうるさくモンクを上の人間から言われない・・・存在を貶されずに済むのだ・・・それダケなんだ ああ。

空手や柔術の習い事もしてますから、本当、TVなんか観ているヒマがない。朝は夜明け前からバイトだしね。学校でもTVの話題にはゼンゼンついていけません、つまらない毎日・・・。


そして 最近、ワリに真剣に悩んでいます。『この街に生きる限り、勉強した、成績上がったところで《ナンになるのだ??》』って。。。

「頑張って 京大入れ」だなんて 無謀で(笑)勝手な期待を母親なんぞはするけど、たとえ そうなっても、正直 この丹後には、大卒の人間が就職するに相応しい 職場なんて1つもナイじゃないか・・・。
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         「経済・産業としてダメな街」現実が見えてきて・・

オトナのヒトとかからは ボクはよく「気が利く」とか「愛想良い」とかホメられますが、それは この『弱い生き物』ゆえの、生きていくための あくまで「外面」「処世術」で。

唯一の産業の柱「観光業」バカにしません だけど・・・将来 大学出てまで、旅館の番頭仕事なんか ヤル気なんか無いゾ!


こんなボクにだって「理想」はアルのだ。よそから来る 観光客に ヘコヘコ頭下げるなんて ダレがするかいっ!



春から秋が終わるまで、冬となり降雪となるまでの 丹後は気候が良い それは確かです はい。
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     ひょっとしたら、天国はこんな感じの場所では?って思ってた

本当に 5月の連休の頃なんかは、よく晴れた休日の空の下 遊ぶ鳥の声を聴き、太陽の日射し浴びていますと、きっと 天国とはこういう処なのではないか?って、マジ思ったりもして。

この丹後の気候の下 のほほんと1日をボンヤリと過ごす それダケならナンの不満も無いです。

でもサ・・・『一生をボンヤリとしてるダケなのか??』それが この世に生を成した 人間にとって意味があるだろうか??

当時のボクは、この丹後という土地を誰よりも「愛し」、かつ 誰よりも「憎んで」いました。
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空手の稽古の帰り道、フト 長くなってきた日の入り、そのせいか? フト、幼馴染である 通称《巨神兵》の家へと立ち寄りましたリクめ。

「よぉリク坊 よおお越し そこ座りなヤ」って、巨神兵のおとうさんが その日はもう帰ってらしてて、ビールのコップ片手に、ステテコ姿で寝っ転がってて。

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ブラウン管Tでは、朝日放送だったか? 横溝正史の「蔵の中」って、タイトルの角川映画がオンエアされてました。

リクめは 巨神兵と どうでもよいことを くっちゃべってましたが、やがてTVの場面は、いわゆる「濡れ場」ってのになってきて・・・
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おとうさんは起き上がり「(超小声で)こんなのはワシ個人は どぉってことあらへんって思うのやけどナ、台所におかあちゃん居てるやんか、だからいちお~ナ・・・ほらほらっ!!子供がいつまでも観てるモンとチャウやろが1もういい加減 屁ぇコイて 寝え!」って、TVを切っちゃって。

奥の間に おとうさんは入って行って寝ちゃったようで。そうしますと 巨神兵が、なんか・・言いにくそうに・・・

「なあ?リク」 「なんヤ?」

「今 TVついてた映画やけど。あの主人公やってた 松原留美子ってヒトな・・・。あれ、《オトコなんやて》知っとったか?」って。

わたいは「へぇぇ~・・ゼンゼンわからんかったワ。ホンマもんのオンナやとばかり。要は《オカマさん》かいナ?」


巨神兵「よぉ知らへんけど そうらしい。ああいうの どう思うリク?」

リク「まぁ ヒトそれぞれやん?わたいは興味もあらへんけどヨ」

巨神兵「あの・・怒りなヤ?・・・1歳上のリクの《カノジョ》・・うん マミコちゃんやけど、弟居るやん そう・・《千代彦》・・・」

リク「ああ 千代彦か。ワシらと同級やんか。でもアイツ・・・《Z組》やけどナ」


A組からはじまって「Z組」までって、ボクらが通っている中・学校は そんなにデカいところではありませんでした。

「Z組」ってのは 通称で。昔風に云うならば《特殊学級》・・・Z・・も~後は無いヨって意味。定められた学習要領に てんでついて来れてない そんな生徒が属させられてて。

リクめの当時のカノジョ、マミコの年子の弟《千代彦》も、普段しゃべってる分には、正直 アホだとは思えない千代彦ですが、ぶっちゃけオール1ぐらいに成績は壊滅的で・・・


巨神兵「その千代彦なんやけど・・・。知っとぉか?? アイツ・・・なんかサ、今TVで観てた 松原留美子とイッショみたいな恰好して 家の近所とか歩いてる・・って・・」
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リク「げっ! ホンマかヤ?」


だけど・・ジツのところ「それ」は既に《 知っていました 》。。。それが マミコにとっても、多大な日常ストレスだってこともあって、ダレにも漏らしはせず 今のように 知らんぷりしてましたが。

テメエの母親や姉とかの化粧品やヘアピース、洋服を持ち出し・・・もう小・学生の当時から《オンナと化して》近所周りを徘徊してるってのは 一部で有名でもあった。

一部で 千代彦は陰で「千代子」だの「チヨミ」だのってあだ名がついていて・・・。中には その「千代子の姿」気に入ってるらしい 地元のヘンタイも居たようで。。。


マミコ・千代彦 姉弟が住む、その地域は 【 隣保館(りんぽかん) 】と、宮津周辺のヒトから そう称されていました はい。

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街の南西の端っこ、遠目にも粗悪な木材で建てられた木造平屋の 長屋群で。要は「被差別部落」・・それに当たりました。

貧困・教育・差別・環境問題などにより世間一般と比較して劣悪な問題を抱えるとされる地域(スラムや同和地区など)において、その対策を講ずる事の出来る専門知識(教育学や法律に関する知識・社会福祉援助技術など)を持つ者が常駐(住み込む事が理想的であるとされる)し、

地域住人に対して適切な援助を行う社会福祉施設。セツルメント( settlement)と呼称される。現在では広義で、特にセツルメントの語は専門家による一般市民への福祉的援助・指導を指す意味合いがある。

近代日本の発展から 完全に取り残された人々、破産者、らい病罹患者、在日朝鮮人、穢多・非人、軽度精神異常者、本名を名乗れない《おたずね者》 etc
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そのようなヒトらが集まり、肩を寄せ合うように ひっそり暮らす一群でした。振り返れば、「時代の常識」ってのは、残酷であり 忌まわしいと リクめは思います ええ。

我が家にしたって、『隣保館を笑えるのかヨ?』なのですが、特段 差別意識などありません 我が母でさえもが、「あそこの地域のコとは遊ぶな。立ち入ってもいけませんよ」と、クチにしてました。

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けっして 正義感に燃えていたのではない、ごくシンプルに「納得いかない」・・・隣保館地域のヒトたち、ぶっちゃけ ボクらと なんら変わらない 同じ人間やないか。言葉も感情もチャンと通じるし。

同じ小・学校に通う子供も 何人も居ましてネ、親にこそ伝えたりしませんが、リクめは その地区のコと、抵抗なく一緒に遊んだりしてました。

千代彦ですが、このような 世間から虐げられていると呼んで過言でなく、他の地区よりも、近隣同士の結びつきが強い その関係性の中ですら・・・

千代彦は 周囲からハブられていたようです。その理由はスグにわかった。 ぶっちゃけ「キモい」のです はい。

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オトコらしさが無い・・・座るならば アグラかくではなく「ヨコ座り」しやがりますし、コッチを見上げるトキの 千代彦の「上目使い」 それと「流し目」

『テメエは歌舞伎の女形かいっ!』って、いつも周囲の男子からツッコまれていたような。

それでもリクですが、隣保館を訪れ 他に遊ぶ男子が居ないトキなどは、いつも「ぼっち」で、砂場で独り遊んでいる(コレが ままごとモドキだから余計にキモい・・)

千代彦つかまえ、子供めいた1つのゲームをその場でデッチあげて、それにしばし興じるも・・・、千代彦は露骨に《ズルをします》・・・ガキの当時より 手先の器用だったリクめを騙せるはずもないのわかってて。。。

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1,2度なら あえて 見逃しますが、「それヤメろヤ」って注意しても・・性格的なのか? 幾度も 同じズル 千代彦はヤメないので、短気な少年リクは「ヤメろ!いうのがわからへんのかいっ!」ポカポカと千代彦のドタマ殴っちゃうって。


 だけど・・・ 次の日も そのまた次の日も・・・『 千代彦は わたいを待っていた 』・・・。

それはなんか マルで、『ドツかれてもイイから、自分と時間を共有してくれる相手に飢えていた』そんな気がします はい。
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上記したように、少年期のリクにもココロは ストレス多くて。直前に 家で目上の家族にボロカス言われ、クサった気分でいた日、

千代彦と遊び、ま~たしつこく、ズルしやがる千代彦を いつも以上にボッコボコにしちゃいましてネ・・・

『オメエたぁ も~遊ばへんっ!』って、憤然と帰り道についたのですが、冷静になってくると、「ぶっちゃけ あそこまで殴ることなかったわナ・・」慙愧の念が湧いてきて。


チョっくら流血させちまったようだし、心配になり、今来た道をリワインドして。

今の時代 無い風景ですよネ? 窓ガラス部分にヒビが走ってて、そこにセロテープ貼って、入ってくる 風や雨をしのいでますって そんな貧しさを表現する「風景」・・・
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千代彦の家も まさに「それ」でして。おそるおそる外側から 中をリクめ覗いてみますと・・・

鼻血出して さすがに痛がっている千代彦を、マキロンと脱脂綿手にして 手当をしています、姉の「マミコ」その姉と、偶然・・「視線が合った」。

なんだかマミコの目は わたいを責めるって目つきではなく、家屋の片隅に産み落とした子供を見つけられた 母猫と同じ目つきとでもいうか・・・

警戒しながらも、子猫がひどい目に遭わないか?それをひどく畏れている、そんな「目」で。

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 ・・・違う。 ボクはそんな・・粗暴であるが、残酷な人間ではない。 むしろ 強いどころか、とっても弱い部類の生き物なんだから ああ・・・

言い訳したい気分でイッパイになりました。そして・・その 千代彦の姉、マミコに「ひとめ惚れ」しちまいまして。


 無論・・・ボクは 惚れっぽい(笑)そこは 我がオヤジの血を濃くひいているのかも知んないス。

千代彦の1歳違いの姉 マミコの、その 切れ長の目と、意志の強そうな貌、それに磁石に吸い付けられる砂鉄の如く 引き寄せられた少年リクでした はい。


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       この号 まだまだ続きます(^^;


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丹後時代のお話は

 どこか 日向(ひなた)の匂いを感じます。

多くの問題を抱えながらも『それでも懸命に 生きている』って、
それの息遣いや 体温までもが伝わってくるような。

すごく ホロ苦く せつないラストが予想できます。
落涙を恐れず 最後まで読ませていただきますね。

神戸より おつかれさまです!

1週間もブランクありますと・・・
一種の 禁断症状が出ますネ(^^;

当時の リク少年は、社会からの偏見が多い地域の 娘さんに恋しちゃったわけだ。。。

当然ですけど、千代彦って、 やっぱ「ルルさん」ですわよネ??

No title

 だんだんとオトナに近づき、無邪気ばかりではいられなくなってきている、微妙な時期の少年像が よくにじんで出ていると感じます。

次第に さびれてゆく 自分の街を観ているのは 本当せつないものです。

Re: 冬忍草さんへ

 冬忍草さん いつもありがとうございます♪

> どこか 日向(ひなた)の匂いを感じます。

世の中全体がですネ、ポンっ!って、100年前に戻るならば、
ホント・・ノンキでノンビリ♪ 平和で穏やかに暮らせる「イイとこ」だっただろと

ですが 世の中の進化は いつまでもそのまんまを赦してはくれません。
我が故郷 丹後にかかわらず、各地の地方都市はどこか・・・
『昔同様に ノンビリ暮らしていく その余裕が失われている』のであろうと。。。

Re: ちゃー子さんへ

 ちゃー子さん いつもありがとうございます♪

>当然ですけど、千代彦って、 やっぱ「ルルさん」ですわよネ??

はいはい さいでおますだヨ。・・ってか、アイツ以外に あてはまる人間はおらんでショが?(^^;

まさに「くされ縁」そのもの!ですわナ うむうむ・・・。

ただ 誤解して欲しくないのは・・・少年期リクめは、けっして、マミコの弟ゆえに肩入れしたのではございませんで。
キザですが、純粋に マミコへの「恋心」それが有り、壁となっている 出身差別、
どうにも「それに」納得がいかずに、あくまでそれを否定した それあ当時のリクめで はい。

Re: 立ち読み常連さんへ

 立ち読み常連さん いつもありがとうございます♪

 立ち読みサンは たしか 埼玉方面でしたよネ?
地方都市における その疲弊ぶりってのは、けっして日本海側 裏日本での問題ばかりと呼べず、
埼玉だろうと千葉だろうと、広がりを見せてますよネ?

「そうした現実に際したトキ」テメエの将来と、生まれ育った土地が この先どうなってくのか??
コレって、日本中 ドコに住んでいようと、成長し 社会へと踏み出していく人間は キチンとマジメに考えるべきなんだと思います はい。
そういうのから逃げてばかりいると、本当の意味で「オトナ」にはなれないって気が。。。
プロフィール

港のリク

Author:港のリク
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